法令・告示・通達

二酸化いおうに係る環境基準について

  • 公布日:昭和48年5月15日
  • 閣議了解

 公害対策基本法第九条第一項の規定による人の健康の保護に関する二酸化いおうに係る環境基準(以下「環境基準」という。)ならびにその達成期間および達成のための対策は、次のとおりとする。なお、「いおう酸化物に係る環境基準について(昭和四十四年二月十二日閣議決定)」は、廃止する。

  1. 一 環境基準
    1.  (一) 環境基準は、次のとおりとする。
         一時間値の一日平均値が〇・〇四ppm以下であり、かつ、一時間値が〇・一ppm以下であること。
    2.  (二) (一)の環境基準は、二酸化いおうによる大気の汚染の状況を的確には握することができると認められる場所において、溶液導電率法により測定した場合における測定値によるものとする。
    3.  (三) (一)の環境基準は、工業専用地域その他一般公衆が通常生活していない地域または場所については、適用しない。
  2. 二 達成期間
      環境基準は、維持されまたは原則として五年以内において達成されるよう努めるものとする。
  3. 三 達成のための対策
      環境基準が国際的にみてもきびしい水準にあること、他方で良質な化石燃料資源の大量確保が困難な状況にあること等を考慮すると、環境基準の維持達成はきわめてきびしい課題であることにかんがみ、以下の諸施策を総合的かつ強力に推進するものとする。
    1.  (一) 低いおう化対策の推進
         環境基準の維持達成のためには、低いおう燃料の確保等が前提であるが、これには国際的な低いおう燃料資源の不足、脱硫設備の建設に伴うコストの増大、新脱硫技術の未成熟によるリスク等多くの困難を伴うことにかんがみ、次の諸点を中心として財政、金融、税制面等において適切な措置を強力に講ずるとともに、低いおう化計画の早急な策定を行なうなどにより、低いおう化対策を推進すること。
      1.   (ア) 排煙脱硫設備および重油脱硫設備の設置の促進
      2.   (イ) 重質油分解・ガス化脱硫等脱硫技術の開発および実用化の推進
      3.   (ウ) 低いおう原油、天然ガス等の低いおう燃料の探鉱、開発および輸入の促進
      4.   (エ) 脱硫によつて生ずるいおう、アスフアルト等の副産物の有効利用の促進
    2.  (二) 発生源に対する規制の強化
         各種発生源の排出の実態に応じ、大気汚染防止法に基づく排出規制および燃料規制の強化を図ること。さらに、環境基準を維持達成する見地から地域における汚染物質の排出許容総量を定め、その総量以下に汚染物質の排出を抑制する規制方式の導入を図ること。
    3.  (三) 公害防止計画の策定と実施
         環境基準を維持達成するため、公害対策基本法に基づく公害防止計画の策定と実施の促進を図ること。
    4.  (四) 環境アセスメントの実施等
         地域開発に対する有効適切な環境アセスメント手法を確立し、その実施を推進するとともに、環境基準の維持達成に資する見地から土地利用の適正化等を図ること。
    5.  (五) エネルギー有効利用の促進等
         地域冷暖房事業の推進、熱併給発電の実施等地域におけるエネルギーの有効利用およびエネルギー利用の効率化を促進するとともに、太陽発電、燃料電池等環境汚染を生じないエネルギー源の開発および実用化の推進を図ること。
    6.  (六) 監視測定体制の整備
         二酸化いおうによる大気汚染の状況を的確に測定評価し、適切な防止対策の実施およびその効果の判定に資するため、監視測定体制の整備を図るとともに、それが常に適正に維持管理されるよう努めること。
    7.  (七) 調査研究の推進
         環境基準の維持達成のための右記の各種施策にあわせて、二酸化いおうの影響および測定方法についての調査研究を推進すること。
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