参考資料2
セレンについて

 
 金属セレンは、灰色の固体であり、原子番号34番の元素(Se)。自然界では単体で存在するが、多くはセレン化物として存在する。主な原子価は-2価、0価、4価、6価であり、4価が最も安定している。多くの金属とセレン化物をつくる。
 
【主な用途】
 ガラスの脱色剤、半導体、光電池、乾式コピー機の感光体等として用いられる。
 平成9年度のセレン生産量は、604トン(金属セレン)
 
【物理化学的性状】

  化学式:Se(Selene)
  原子量:78.96           比 重:4.78
  融 点:218℃            沸 点:688℃
 
 
【毒 性】
 体内に摂取された場合には、発育の低下、肝障害などが懸念される。
 ラットにおける長期毒性試験において、5mg/kgで成長阻害、6.4mg/kgで肝障害、8mg/kgで貧血、膵臓肥大、死亡率上昇が見られている。
 また、セレンは発がん性を有しないという実験データが得られており、国際がん研究機関(IARC: International Agency for Research on Cancer)による発がん性評価では、「人に対して発がん性はない」(ランク3)とされている。
 
【水に係る基準の設定状況】
・水道法に基づく水質基準:健康に関連する項目として、基準値0.01mg/l以下
・公共用水域の水質の汚濁に係る環境基準:健康項目として、基準値0.01mg/l以下
 
【法規制の状況】
・消防法において、貯蔵等の届出を要する物質
・毒物及び劇物取締法において、毒物に指定  など