採用・キャリア形成支援情報

「環境×○○」

2015/2/13 ~環境×外交~

世界の注目を集めている気候変動交渉について、地球環境局・国際地球温暖化対策室の大井室長(平成7年入省・理工系)にお話しいただきました。

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Q.今年は気候変動(地球温暖化)交渉にとって節目となる年ですね。

(大井室長)そうですね、今年の12月のCOP21(パリ)で2020年以降の新たな国際枠組みに合意すべく交渉が進められます。中国など主要途上国を含め世界全体で温室効果ガスの排出を減らしていくことが不可欠ですが、先進国と途上国の立場の隔たりは依然として大きいです。厳しい交渉となりそうですが、きっちり合意して年末には京都議定書に続く「パリ議定書」の話題で盛り上がりたいですね。

Q.昨年12月にペルーで開催されたCOP20はいかがでしたか?

(大井室長)当初2週間の予定だった会議は、最終日から1日半延長され、例年通り寝ずの交渉となりましたが、「COP21に十分先立って各国が示す」こととされている目標案の内容などについて合意できました。COP21に向けて一歩前進したと思います。


Q.今年の交渉では何が焦点となりそうでしょうか?

(大井室長)解決すべき課題は山積しています。その中で強いて2つ挙げると、第一に先進国・途上国といった国々の間の取り組みの「差異化」の問題、第二に温暖化の影響に対する「適応」の問題ですね。

一点目の差異化については、「共通だが差異のある責任と能力」という原則が気候変動枠組条約に書かれています。各国は温暖化の防止という共通の目的を有しているが、そのために果たすべき責任や能力は各国の実情に応じて様々である、という原則なのですが、これを新たな合意の中で具体的にどういう風に反映させるのか、というのが問題です。今や中国が世界第一位、インドが第三位の排出国になり、途上国の責任が十分に大きくなっているのは明らかですが、途上国は、京都議定書のように先進国と途上国の責任と能力の違いを明確にした仕組みを主張しています。

二点目の適応については、世界各地で気温や降水の変化による災害の増加や海水面の上昇などの温暖化による影響が目に見えて顕れていることから、特にこれらの影響を受けやすい途上国の側から適応の重要性を訴える主張が年々大きくなっています。温室効果ガスの排出削減策に加えて、適応の分野で何ができるのか、知恵を絞る必要があります。

Q.国際交渉の中で、特に気をつけていることは何ですか?

(大井室長)これまでの交渉で、2015年合意を「すべての国に適用される枠組み」とすることが決まっています。各国様々な主張がありますが、まずは各国が守りたいものは何か、を良く理解した上で、すべての国が合意できる「落としどころ」を探る必要があります。とはいえ、皆が合意できる妥協の産物として全く実効性のない枠組みを作っても意味がありません。難しいことですが、皆が賛同でき、かつ世界の温暖化対策を進める上でできる限り実効性のある合意を追求したいと思っています。


Q.各国との調整は大変そうですが、日本政府への国際社会の期待も大きいのではないでしょうか?

(大井室長)日本の持つ技術力や、約束したことは守る勤勉な国民性は評価されていると実感します。今年のCOP21に向けては、日本の2020年以降の温室効果ガス排出量削減目標を定めて世界に示さなければなりません。既に欧州と米国が目標案を公表しており、日本としても、エネルギー政策のあり方なども含めて議論を早急に進め、今年できるだけ早く目標を示す必要があります。世界各国からは、東日本大震災・原発事故後の日本の状況についても理解された上で、「日本はこういう厳しい状況であっても必ず立ち直る、それが世界の温暖化対策に良いメッセージを与える」という期待を感じますし、その期待に応えたいと思っています。


Q.最後に、学生へのメッセージをお願いします!

(大井室長)気候変動の問題は、各国間の公平性の問題であるとともに、世代間の公平性の問題です。昨年11月のIPCC第5次報告書ではっきり書かれていますが、将来にわたって人類が排出してよい温室効果ガスの総量には限界があります。今の排出ペースを続ければ、皆さんが生きているうちには、「もうCO2を排出してはならない」状況に突入することになるでしょう。皆さんを含む若い世代がこの問題を真剣に考えて社会を変えていくことが必要です。もはや環境か経済かの問題とかではなく、低炭素社会(→脱化石燃料社会)の実現を将来世代の皆さん全員に真剣に考えていただきたいと思います。もちろん私も、自分の子供にそんな課題山積の社会をそのまま引き継ぐわけにはいかないので、一緒に頑張りたいと思います。

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大井室長、ありがとうございました。今後も「環境×○○」シリーズを配信していきますので、ご注目ください!

また、お話の中にもあったCOP20については、本採用Facebookでも現地レポートを掲載しておりますので、併せてご覧ください。

2014/6/19 ~環境×教育~

※写真の左手前に座っているのが森枝さんです。


今回は、教育をテーマとして、環境省総合環境政策局環境経済課環境教育推進室の森枝係長にお話しいただきました。

是非ご覧下さい♪


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Q.現在携われている仕事を紹介して下さい。

A.今年は、日本の提案で2005年から始まった「国連持続可能な開発のための教育(ESD)の10年」の締めくくりの年。環境教育推進室では、11月に愛知県名古屋市と岡山県岡山市で開催される「ESDに関するユネスコ世界会議」に向けて、室員一丸となって準備に取り組んでいます。

 今年度行っているESDの事業には、写真で思いを伝える「フォトコミュニケーションプロジェクト」や、全国47都道府県での環境教育プログラムの作成・小中学校等での実証、教職員・NPOリーダーを対象とした環境教育のノウハウの研修、全国9箇所で開催する学びあいフォーラム等があります。

他にも、幼児から大人まで、また家庭・学校・地域・企業等幅広い層を対象に、環境教育の取組を支援するなど文部科学省等とも連携を取りながら、多彩な事業を展開しています。


ところで、皆さんは、ESDという言葉をご存知でしたか? 身近な課題について学び、考え、行動することから世界が変わります。詳しくは→ https://edu.env.go.jp/ これからどんどん新たな情報を掲載していきますので、どうぞお楽しみに!


Q.仕事を行っていく上で大切にしていることを教えて下さい。
A.おそらく私の経歴は環境省の中では異例です。民間企業に専業主婦、地方自治体を経験し、縁あって現在の職につきました。1児の母でもあります。

最初に就職した民間企業の1年目に、上司から言われた「子どもの使いじゃあるまいし」という厳しい指摘・・・それ以来、指示を受けたことだけを行うのではなく、事柄の意味を考え、自分が何を求められ行うべきなのか、想像力を働かせ、仕事に臨むよう努めています。次に勤めた地方自治体と環境省では、先を読む力を身につけることが重要だと学びました。

机上で考えるだけでなく、できるだけ現場に出ること、民間の感覚を忘れないこと、そして生活者の視点で取り組む姿勢も大切にしています。

Q.学生へのメッセージをお願いします。

A.いろんなことに果敢にチャレンジして、本当にやりたいことを見つけてください。そして、自分の可能性を広げてください。多少壁にぶつかったとしても、「今」が一番若いのですから、いつだってやり直しもききます。

環境省でやりたいことが見つかった皆さん!

お会いできることを楽しみにしています。

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2014/6/17 〜環境×エネルギー〜

こんばんは!環境省総合職理工系採用チームの林です。


今回は、注目の「エネルギー」をテーマとして、環境省地球環境局地球温暖化対策課の吉田補佐(平成18年入省・理工系)にお話しいただきました。

前回に引き続き、理工系職員からの熱いメッセージをご覧下さい♪


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Q:現在携わられている仕事を紹介して下さい。

A:一言でいえば国内の地球温暖化対策です。中長期に温室効果ガス(=CO2)削減をしていくためには省エネルギー(省エネ)・再生可能エネルギー(再エネ)の普及を更に進める必要がありますが、私が担当しているのは、温暖化対策技術全般の開発や実証と洋上風力発電や地熱発電といった再エネの導入普及です。環境省の中でも民間事業者の方々と一緒に取り組む仕事が多いと思います。もちろん、他省庁や地方自治体の方々とも協力しながら進めています。

Q:エネルギーという分野は、民間企業や一般家庭にも関わりが深いと思いますが、その中で「官」はどのような役割を担っているのでしょうか。

A:日本は石油ショック等を経て早くから省エネ技術の開発・普及に取り組み、世界をリードする技術やノウハウを持っています。家電製品や自動車の省エネ性能が高いという話は皆さんもいろいろな場面でお聞きしていると思います。これはもちろん、民間企業の研究開発の努力があってこそですが、国の研究開発に予算をつけたことによる要因も大きいです。一方で、再エネに関しては、これまで欧州が先行してきました。もちろん、技術自体は、国の研究開発投資もあり、太陽光発電や地熱発電などのいくつかの分野で優れた技術を開発してきましたが、エネルギー政策上のプライオリティなどによりその普及が遅れていたため、今後更なる取組の強化が必要です。

このように、環境技術の開発は、民が主導して推進できる分野もありますが、一方で市場がない状況下で開発コストが高い技術の開発などで国が全面に出て取り組まなければ進まないものも多くありますし、導入初期の技術などはやはり導入支援が必要になってきます。また、制度を整備して初めて企業が動ける分野などもあります。それぞれの役割を理解しながら、むしろ関係者間で積極的に連携・協力していくことが必要です。


Q:具体的には、どのような取組をしているのでしょうか。

A:分かりやすい例を上げると、「浮体式」という海に浮かぶ洋上風力発電の実証事業があります。昨年10月に長崎県五島沖において、日本で初めて本格的な浮体式洋上風力発電の運転を開始しました。これは2000kWの風車、つまり陸上にある風車と同じ規模で、日本の世界に誇る土木技術も取り入れた、画期的な技術です。浮体式洋上風力発電の実証事例としても、世界で3例目ですが、この事業で初めて取り入れたコスト削減の技術などもあります。これは、日本が世界をリードできる可能性があると考えています。

また、エアコンやハイブリッド自動車など我々の生活に身近な製品に使用されている電気の変換などを行う半導体の高効率化の技術開発も進めています。電気の変換などの過程でエネルギーが熱として無駄になっているのですが、そうした無駄を徹底的に省くことにより、社会全体で大幅なエネルギー消費の削減が可能になります。また、温暖化対策の観点からは、こうした技術は普及して初めて意味があるので、開発の後どうやって普及させるかを開発当初から検討しています。


Q:そのような取組の中で、「官」の中でも環境省だからこそできることとは、何なのでしょう。

A:まず、環境省は、特定の業界を持ってないため、政策を進める上での制約が小さい組織だと思います。そのため、政策目的を達成するために、業界全体のバランスなどを考える必要はなく、それぞれの分野でのトップランナーの企業などにご協力をお願いして、必要な技術の開発や普及に取り組むことが比較的やりやすいのではないでしょうか。また、規制的制度や各業界が十分な温暖化対策を進めているかのチェック機能も持っていますので、そうした制度も活用しながら開発で得られた最新技術の導入を後押ししていくことも可能です。今年の3月には、環境大臣から、こうした取組を後押しするための新たなイニシアティブを打ち出しています。


Q:学生へのメッセージをお願いします。

A:10年前の当時も現在も、就職活動とは、数ある選択肢を一つ一つ消していくプロセスだと思っていますが、私は「環境の仕事」を選び、環境省を選びました。「環境」は、今世紀の世界の最も重要な課題の一つです。気候変動に代表されるように、これまで「環境問題」という枠にはまっていたものが、政治・経済・開発・安全保障などの諸問題に影響を与え、国際政治・経済の主要アジェンダになっています。今後もその重要性が変わることはなさそうです。環境省は今後もこうした社会に必要とされるチャレンジングな仕事をしていくことになると思います。皆さんの力をお借りして、こうした仕事に一緒に取り組んでいきたいと思います。

2014/6/12 〜環境×インフラ〜

こんばんは!環境省総合職事務系採用チームの西川です。


今回は、インフラをテーマとして、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課調査係長の金井さん(平成20年入省・理工系)にお話しいただきました。

是非ご覧下さい♪


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Q:現在携われている仕事を紹介して下さい。

 私が所属する廃棄物対策課は、市町村等が行う一般廃棄物の処理の支援、廃棄物処理技術の開発、東日本大震災で発生したがれきや放射性物質に汚染された廃棄物の処理、今後の災害廃棄物処理体制の強化等に取り組んでいる部署です。私は、市町村等が循環型社会の形成を推進するための支援策を、技術面から検討する業務を担当しています。

近年の廃棄物処理施設には、従来から取り組んできた3Rの推進に加え、災害対策、地球温暖化対策、インフラとしての強靱化や長寿命化等、多くの機能が求められています。それらを実現するための支援策を具体化するのが、私の仕事です。

例えば、市町村の廃棄物処理施設の整備を財政支援する「循環型社会形成推進交付金」の制度の充実や、生ごみの分別収集やバイオガス化等、市町村が3Rや熱回収を推進するためのマニュアルの充実等を図っています。


Q:インフラとしての廃棄物処理施設の可能性についてお聞かせください。

廃棄物処理施設は、環境保全を前提として、地域のエネルギー供給や災害対策を担うインフラとしての可能性を秘めています。

廃棄物処理施設は、残念ながらこれまでは迷惑施設として捉えられてきましたが、東日本大震災以降、地域の自立・分散型エネルギー拠点として、重要性が再認識されつつあります。平常時から廃棄物の処理に伴うエネルギーを回収するのはもちろん、災害時には、地域の災害廃棄物を処理しながら、処理に伴い発生するエネルギーを公共施設や避難所に供給する「防災拠点」として機能することへの期待が高まっているのです。

これを踏まえ、先ほど述べた「循環型社会形成推進交付金」では、エネルギー回収率が高く、災害時には災害廃棄物の処理の拠点にもなる廃棄物処理施設に、交付対象の重点化を行いました。

さらに、最終処分場では、写真にもあるとおり、埋立が終了した土地に太陽光パネルを設置して、地域のエネルギー供給に貢献するような取組も始まっています。

これからは、廃棄物処理施設を迷惑施設としてではなく、地域に貢献するインフラとして、その機能や在り方について地域の中で改めて考えていくことが重要と考えています。


Q:廃棄物処理施設の整備における課題についてお聞かせください。

 平成24年12月、中央自動車道笹子トンネルで、天井版の落下事故が発生しました。インフラの老朽化は、社会的にも大きな課題としてクローズアップされています。廃棄物処理施設も、地域の生活基盤を支える重要なインフラですが、近年、全国的に老朽化が進んでおり、これからどう整備していくかが課題となっています。

現在、3Rの推進、災害対策、地球温暖化対策の強化等、必要な廃棄物処理施設の整備を限られた予算の中で効率的・重点的に進める方策や、整備した施設はできるだけ長く稼働できるような「長寿命化」や「強靱化」の方策を検討しています。


Q:学生へのメッセージをお願いします。

多くの環境問題は、他の社会問題と密接に関連しており、近年はますます複雑化しています。「環境の仕事をするなら環境省」という以上に、「環境を切り口に、現代社会が抱えるあらゆる課題にチャレンジできるのが環境省」とも考えられます。簡単にはクリアできない難題ばかりですが、その分とても仕事のやり甲斐がある職場です。皆さんのチャレンジをお待ちしております!

2014/5/30 ~環境×金融〜

※写真は、地域低炭素投資促進ファンドの決起飲み会での一枚です!(筆者は最後列の一番右です)

こんばんは!環境省総合職事務系採用チームの西川です。


今回は、金融をテーマとして、環境省総合環境政策局環境経済課環境金融係長の細貝さん(平成21年入省・法律職)にお話しいただきました。

是非ご覧下さい♪


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Q:現在携われている仕事を紹介して下さい。

A:現在、私は総合環境政策局環境経済課という部署で、環境金融の担当をしています。なぜ環境×金融なのか、疑問に思った方もいらっしゃるでしょう。私も同感です。昨年4月、金融のことなど何も知らない私が、専門用語が飛び交うこの席に着いたときには、頭に疑問符しか浮かばなかった記憶があります。ただ、一年間、環境金融という分野に携わってきて、日に日に金融が持つ経済社会への大きなインパクトを感じるようになりました。

金融という言葉の意味は、お金に余裕があるところからお金が不足しているところへ、お金を融通すること、と定義付けられます。金融は、このような資金仲介機能を通じ、社会が求める分野に資金を融通することで、我々の社会の発展を支えてきました。現代においては、あらゆる経済活動がお金を媒介として営まれ、社会の隅々にまで行き渡っています。経済の血流とも例えられるこのお金の流れを、太く、強く環境に向かわせると、我々の社会はどのように変化するでしょうか。

環境に配慮した金融(環境金融)を広め、経済社会を持続可能な形に変えていく、こうしたコンセプトの下で、地域低炭素投資促進ファンドを始めとする様々な政策にチャレンジしています。


Q:地域低炭素投資促進ファンドとは、どのような施策なのですか。

A:環境省初の試みとして、平成25年度から、地域における低炭素化プロジェクト(再エネ発電事業等)を出資により支援する、地域低炭素投資促進ファンドを立ち上げました。

今後、温室効果ガスの大幅削減を実現し、低炭素社会を創出していくには、巨額の追加投資が必要とされています。環境省中央環境審議会では、2030年までに再エネ・省エネ分野に135 兆円から163 兆円の追加投資額が必要との試算も出されており、厳しい国家財政の中で、これを国の予算だけで賄っていくことは現実的ではありません。よって、いかに民間資金を環境分野に呼び込んでくるか、という点が大きな課題となっています。

一方、地域に目を転じると、固定価格買取制度(FIT)を背景とし、様々な地域で再エネ事業の芽が生まれていますが、地元企業やNPO等は、自己資金の乏しさや信用力不足から融資が付かないなど、資金調達面で苦慮しているのが現状です。

そこで、中長期的には採算が見込まれるものの、資金調達等の課題により事業化に至っていないような低炭素化プロジェクトに対し、民間資金の呼び水として、出資による支援をすることによって、数多くのプロジェクトの立ち上げを応援していこうというコンセプトで、地域低炭素投資促進ファンドは生まれました。


Q:今後環境産業の成長・環境分野の設備投資市場の拡大等見込まれる中で、環境行政・環境省の果たすべき役割、可能性についての考えをお聞かせ下さい。

A:拡大が見込まれる市場には、大きな資金需要が発生します。環境分野もまた然りです。環境分野における資金需要に対し、大きな資金を流し込んでいくためには、金融の本業に環境の視点を織り込んでいくことが重要だと考えています。すなわち、環境分野に投融資することがビジネスチャンスになる、あるいは、環境に取り組まない企業への投融資はリスクになり得る、という認識を広め、環境をCSR的に捉えるだけに留まらず、金融ビジネスに組み込むべき要素として位置づけていくことがポイントだと思います。

 一方、担当分野とはやや離れますが、成長が期待される環境市場を新たに生み出していくことも、重要なアプローチだと思います。環境問題は外部不経済の典型例であり、環境に係る社会的コストの内部化が一つの解決策となります。規制的手法や経済的手法を通じた内部化は、一見するとコスト増のようにも見えますが、それが新たなニーズを生み、ビジネスの種になる可能性も秘めています。よりパイの大きい国際市場の動向を睨みつつ、環境分野の成長市場を作っていくことも、環境省の果たすべき役割、可能性なのかなと感じます。


Q:学生の方々に、是非メッセージをお願いします。

A:昨年、娘が生まれました。思っていた以上に溺愛中です。それと同時に、改めて私たちの社会に対する当事者意識を強く感じました。5年後、10年後、100年後の将来は、あなたの就活の延長線上にあり、未来の社会の姿はあなたの仕事によって形づくられていきます。国家公務員という仕事は、社会の将来デザインに直結し、責任が重い反面、やりがいのある魅力的なフィールドだと思います。あるべき社会のこれからを自分のこととして語れる人と、一緒に仕事ができることを楽しみにしています。

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2014/5/21 〜環境×地域活性化〜

※写真は、浜島さんの所属する低炭素地域づくり推進室の様子です。浜島さんは向かって左の列の女性職員です。記事にもある 通り、自治体、企業等の様々な立場の方と共に政策づくりに励んでいます!

こんばんは!環境省総合職事務系採用チームの西川です。

本日より2ヶ月間、「環境×○○」と題して、環境行政・環境省が環境分野のみにとどまることなく、様々な社会課題に対して、環境という切り口からどのような取組を行っているか、シリーズ形式で紹介していきたいと思います。

今回は、地域活性化をテーマとして、環境省総合環境政策局環境計画課低炭素地域づくり推進室の浜島補佐(H15年入省・経済職)にお話しいただきました。...

是非ご覧下さい♪

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Q:現在の業務内容について教えて下さい。

A:私が所属する低炭素地域づくり推進室は、一言でいうと、自治体の温暖化対策を支援しています。具体的には、地球温暖化対策推進法に基づいて各自治体が作る"地方公共団体実行計画"を核に、環境庁時代から共に公害行政に携わってきた自治体と手を組み、地域資源を活用した地域主導の取組を、ハード・ソフト両面から後押ししています。

 昨年度までは、この実行計画の策定を進めるため、自治体職員の方々への研修を実施したり、様々な技術実証事業を実施したりするほか、"グリーン・ニューディール基金"により自治体の防災施設のエネルギー自立化に取り組んできました。

今年度は、これらに加え、さらに実行計画の内容充実の推進力とするため、50億円というかなり大きな新規事業=先導的「低炭素・循環・自然共生」地域創出事業(グリーンプラン・パートナーシップ事業、GPP)を創設しました。この新規事業を通じ、地域の活力につながり低炭素・循環・自然共生の統合的達成など国としても望ましい事業が各地で数多く創出されるよう、かつ独りよがりな政策にならないよう、自治体や事業者の方との意見交換を進めたり、公正な執行ができるよう、ルール作りに勤しんだりする日々です。


Q:人口減少、若年層の流出等、様々な課題を抱えている地域に対して、今取り組んでいること、環境分野・環境省の果たす役割、可能性についての考えをお聞かせください。

A:我が国が抱える課題が真っ先に具現化されてしまうのが地域です。地域、例えば自治体が行う温暖化対策は、これまでは、住民・事業者にとって身近な存在であることを活かした、普及啓発や省エネ指導などが主でした。そこから一歩進み、「環境×○○」で様々な課題の解決に取り組む自治体が生まれています。

 例えば、人口減少に悩んでいたまちで、国の補助金で木質バイオマスボイラーを導入し、浮いた重油代の半分を将来のボイラー更新のために積み立て、もう半分を子育て支援に充てている自治体があります。再エネ発電を公共的事業と位置づけることにより、まちに新たなビジネス基盤を生み出した自治体があります。環境問題と他の課題を組み合わせた仕組みづくりをすることで、双方の解決に結びつくわけです。

ここで環境省が果たすべき役割として私の室で取り組んでいるのは、こうした先進的な地域がより取り組みやすくなるよう前述のGPPなど特に財政面での支援、他の地域でも取り組めるよう特に財政面・情報面での支援、ひいては標準的に取り組める事業を増やし全体を底上げできるような仕掛けづくりの検討、などです。

その際、低炭素というだけでなく、自治体にとってまだ未踏の部分の多い(=未利用資源ともいえる)循環・自然共生の分野を取り込むことにより、より付加価値の高い事業・制度を実現できるのも環境省の強みといえます。

取り組む側の立場に立ち、環境以外の課題も多角的に考えなければ、持続可能な仕組みとはなりません。実は我が室は、室員の半分は自治体、半分は企業からの出向者で成り立っています。省内でもダントツで出向者の割合が高い部署です。日々、彼ら・彼女らとの議論を通して、有効な制度づくりを目指しています。


Q:学生の方々に、メッセージをお願いします。

A:自分と向き合い続ける日々というのは、人によっては就職活動が最後の機会になるかもしれません。是非この機会に、色んな人に会い、色んな本を読み、色んな経験をし、自分を多角的に眺めてみてください。

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