採用・キャリア形成支援情報

環境省ってどんなところ?

2014/1/24 ~循環型社会編(第1回)~

こんばんは!総合職理工系採用チームの新保です。

今回からは、環境省の施策を「循環型社会・地球温暖化・公害・自然環境保全・震災対応・環境と経済」と大きく6つに分けた上で、分野ごとに、現在取り組んでいる仕事の内容や、仕事をする上での信念などについて、インタビューして行きたいと思います。

まずは「循環型社会」という分野から、廃棄物・リサイクル対策部 産業廃棄物課の梶川さん(北海道庁からの出向)及び窪田さん(三重県庁からの出向)のお二方にお話を伺いたいと思います。

実は私も産業廃棄物課に所属しておりますが、実際に事業者に許可を出したり直接的に指導を行って頂いているのは都道府県や政令市の方々ということもあり、現場をよく知るお二方にはいつも助けられているところです。

Q:まずは、現在の仕事内容について教えて下さい。

A:(お二方)よく知ってるでしょ(笑)

Q:・・・ということで恐縮ながら新保がご説明します。

産業廃棄物課のうち、梶川さん、窪田さんは基準係に所属しております。係全体の業務としては、産業廃棄物の処理基準や処理施設の構造基準・維持管理基準の検討などで、産業廃棄物が適正に処理されるための体制について、技術的な観点から検討しています。最近のホットな話題だと、水銀に関する水俣条約の発効を受けての対応について、産廃課の中では基準係が主体となって検討を進めているところです。

梶川さんが主体となっている業務としては、廃棄物情報の提供に関するガイドライン改定に関することや、建築材料である石膏ボードが廃棄物となった後の再資源化促進策の検討など、窪田さんについては、水俣条約対応など基準係自体の業務と併せて、ポリ塩化ビフェニル(PCB)という有害物質を含んだ廃棄物の処理を行おうとする事業者の審査業務などの業務もご担当されており、幅広な仕事をされています。 

Q:さて、改めてお二方にお伺いしますが、北海道や三重県といった出向元と、仕事へのスタンスの違いを感じるところはありますか?

A:(お二方)全く違いますね。

(窪田さん)出向元では、実際に事業者に対して、不適正な処理がされないように指導を行うなど、実際に現場を訪れる仕事が多いですが、環境省ではやはり法令の解釈に関する問い合わせなど、制度自体の根幹に携わる仕事が多いですね。ただご紹介頂いたように、私は直接事業者を審査する仕事も担当していますので、立入り検査など現場に関わる機会は環境省の中では多い方だとは思います。

(梶川さん)おおむね同じ感覚ですね。ただ、北海道庁では個別の現場での指導については直接的には各地域の事務所が行うので、本庁にいる時にはマニュアルや要綱・要領を作成して、現場で仕事がしやすいような体制を整える、といったタイプの仕事も行っていました。

(お二方)現場の指導は、あくまで既存の法令をベースにして行いますが、環境省で「法令でこう決まっているので」と言うと「なら変えれば良いでは無いか」という話になってしまうので、現場での悩みとはまた違う意味で、なかなか難しい立場だと感じます。

Q:環境省の職員の方々に対しては、どのような印象をお持ちになりましたか?

A:(窪田さん)キャリアデザインを明確に持っていますね。何年目に留学したい、どれくらいの役職で地方自治体に出向したい、全ての部局を回って視野を広げたい、など、単に目の前の仕事をこなすだけではなく、環境省職員としてのステップアップのために何をしなければいけないか、強く意識しているのではないでしょうか。

国では当然国際的な業務に携わることもあるので、こうした意識の高さとあいまって、非常に視野が広く多角的に物事を捉えられる方が多いと思います。

(梶川さん)新しい課題に直面した時に、情報を収集して、対応方針について検討する動きが非常に早いと思います。学識者の方々や廃棄物分野に詳しいコンサルタントの方々等とのつながりなど、環境が整っていることもあるとは思いますが、想像していたよりもはるかに(いい意味で)柔軟な対応がされていると感じますね。

Q:仕事をする上での信念、大切にしていることがあれば教えて下さい。

A:(窪田さん)仕事は楽しく!がモットーです。軽い気持ちで、というわけにはいきませんが、あまり根詰めてしまうと自分の本来のパフォーマンスが発揮出来ない状態になってしまい、結果的に行政官として良い仕事が出来ないと思うので、職場の同僚とのコミュニケーションや息抜きも大切にしています。

(梶川さん)公務員ということもあり、全てにおいて公平・平等であるということ、1つ1つの対応を丁寧にすることを心がけています。

例えば電話対応であれば、問い合わせ元の話を真摯に聞き、困っている点をまずこちらが正確に把握した上で、皆様に納得頂けるように法令の仕組みや趣旨をきっちり説明します。時には聞かれていないことも含めて丁寧に説明することで、最終的には問い合わせて良かったと思って頂き、お互いに笑顔で終われることを目標にしています。そういった意味で、仕事は楽しく!という窪田さんに同感です。対面だとやりやすいのですが、相手の顔が見えない電話では意識しないとなかなか難しいですね。

Q:正直なところ、出向元に早く帰りたいという思いは?

A: (お二方)早く帰りたいです(笑)

(梶川さん)仕事自体は非常にやりがいがあるのですが、なにぶん家族を地元に残して来ているので・・・。現実問題として、週末に帰るのにも金銭的な負担が大きいです。

(窪田さん) 環境省に出向という形で来ているのは、やはり国で勉強して来いと、得てきたものを戻ってきて還元しろと、そういうことを期待されていると思います。私自身、戻って伝えたいことがたくさんあります。

Q:国と地方団体の両方を考えている学生の方々に、是非メッセージをお願いします。

A: (お二方)これまでお話した通り、国と地方自治体では、全然仕事の内容が違うことを強く認識した方が良いと思います。説明会への参加、OB訪問などを通じて、是非じっくりと考えて頂ければと思います。

Q:ご協力ありがとうございました。

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※写真は、左が窪田さん、右が梶川さんです。

窪田さんと梶川さん

2014/1/27 ~循環型社会編(第2回)~

こんばんは!総合職理工系採用チームの新保です。

前回に引き続き、「循環型社会」という分野で活躍する職員の方について、現在取り組んでいる仕事の内容や、仕事をする上での信念などについて、インタビューしたいと思います。

今回は、廃棄物・リサイクル対策部循環型社会推進室の市川さん(総合職理工系・H24年入省)にお話を伺いたいと思います。私と同期入省で、まだ2年目ですが、数多くの業務を自らの力で推し進めるべく、日々熱いハートを持って働いていると聞いています。

Q:まずは、現在の業務内容について教えて下さい。

A:私が所属する循環型社会推進室は、大きく分けると『廃棄物・リサイクル対策の基盤である「循環型社会形成推進基本法」の統括業務』と『廃棄物・リサイクル対策に関する国際協力業務』の二つの業務を所管しています。私が担当しているのは、国際協力業務です。

 現在、経済成長や人口増加に伴い世界規模で廃棄物の発生量が増加し、その質も多様化しています。この傾向はアジア等の途上国で顕著であり、処理体制も未整備・未成熟であるため、様々な廃棄物問題に直面しています。これに対して、私達は法制度と技術の二側面から解決を図っています。

 法制度面では、対象国に適した処理制度作りや運営を支援。技術面では、日本の優れた技術を有する廃棄物処理・リサイクル事業者の海外展開を推進しています。

Q:今の仕事の中で、印象に残った経験、出来事はありましたか?

A:1年前にフィリピンの埋立処分場を視察しました。そこには、ゴミを集めて生活をする人たちがいて、彼らの村も処分場のすぐ近くにありました。この処分場はただゴミを集め、捨てるだけであるため、衛生状態が悪く、感染性の注射の針が転がっていたりしました。そのような環境でゴミを集める彼らの健康が気がかりでした。

 彼らが集めたゴミはリサイクルされること、彼らが生活するために不可欠である点から、ゴミ収集をやめるようには簡単には言えません。そのため、彼らが衛生的に仕事のできる仕組みを作る必要があると強く感じました。

Q:環境省という職場の魅力を挙げるとすると、どのようなところでしょうか?

A:おそらく、他のどの省庁よりも若手に重要な仕事を与えてくれる省庁だと思います。

 また、簡単に海外での仕事ができます。つまり、みんなに英語力が要求されるわけですが。

 環境省は若い省庁であり、これからも大きく変化していくと思います。その変化に関わることは、きっととても面白いことだと思います。

Q:仕事をする上での信念、大切にしていることがあれば教えて下さい。

A:それぞれの仕事にゴールを決めて、それに向けて取り組むこと。仕事を始める前に目標を定めることは、その質を高める上で重要だと思います。勿論、ゴールはできるだけ高めに決めてね。

 あとは、めげないことです。

Q:学生の方々に、是非メッセージをお願いします。

A:学生の皆さんには、就活中に様々な企業や他官庁・地方自治体など様々な業種に触れて欲しいと思います。その結果、私と同じように環境省で働きたいと思ってくれた人と一緒に働けたら嬉しいです。

Q:市川さん、ご協力ありがとうございました。

市川さん

2014/1/29 〜地球温暖化の普及啓発を含めた環境省の広報戦略(第1回)〜

こんばんは!

環境省総合職事務系採用チームの西川です。

「環境省ってどんなところ?」と題し、分野ごとに、現在取り組んでいる仕事の内容や、仕事をする上での信念などについて、インタビューして来ましたが、今回は第3回として、私と同期で3年目の、大臣官房政策評課広報課広報室広報係の押田さんにお話を伺います!

押田さんは、前職で地球温暖化対策に関する普及啓発にも携われており、まさに環境省きっての「広報マン」です◎2回に分けて、お届けします。

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Q.現在携われている仕事を紹介して下さい。

A.大臣官房広報室という省内広報関係業務の総合調整を担う部署に所属し、「広報マン」をやっています。具体的には、エコライフ・フェアという環境省最大の広報イベントの企画立案・実施や、毎年6月の環境月間における環境保全活動の全国的展開、SNSの環境省公式アカウント運用、その他環境省所管行政を広報するための様々な案件を担当しています。(たまに芸能人とお仕事も!)

広報といえば「華やか」という印象が強いかと思いますが、時には講演やインタビュー等で表舞台に立つこともあれば、時には裏方に徹して地道な業務を行うこともあるなど、その仕事は多様です。立案した企画の実現に向けて、毎日のように各所へ協力依頼に飛び回りプレゼンを行うなど、広告代理店の営業マンに近い仕事も中にはあり、行政官としては特殊といえるでしょう。 

Q.今まで地球温暖化対策に関わる普及啓発にも携われていたのですが、その際、最も印象に残ったご経験を教えて下さい。(またそのご経験を踏まえて、今後の環境省の広報戦略の方向性についても触れられればお願いします)

A.新人で地球温暖化対策の広報を専門に実施する部署に配属され、クールビズ等皆さんもご存じの政策を二年間担当していました。その中でも、「省エネ・照明デザインアワード」事業(※)が特に印象に残っています。

これは、省エネ型照明を率先導入し、優れた省エネ性と高い照明デザイン性の両立を達成している施設等を表彰し、その照明デザインの工夫やアイデアを全国に紹介することで、省エネ型照明導入を促進してCO2削減に繋げるものです。ポイントは省エネだけでなく「デザイン性」もセットで訴求することにより、省エネ型照明の導入を快適で楽しくしている点です。

クールビズも同じですが、「快適」や「楽しい」、「オシャレ」etc.といった何らかのメリットを付け加えることで、導入のハードルを低くすることが重要です。広報は単に施策を伝えるのみでは論外で、国民の皆様に施策を実践していただけるよう知恵を絞るのが腕の見せ所です。

それらの経験から、私の広報戦略は「老若男女楽しく」をモットーにしています。地球温暖化対策、廃棄物対策、生物多様性保全など一見するとお堅い施策でも、一味スパイスを加えることで、「私もやってみよう」と思わせるような企画を立案していきたいですね。

※同事業の一環として、アワード各受賞施設を詳細に紹介するために「省エネ・照明デザインブック」を作成しましたので、是非ご覧下さい!

http://shoene-shomei2012.jp/download/designbook2012.pdf

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ヒカリエShinQs

○写真は、ヒカリエShinQsの写真です。ヒカリエShinQsは省エネ・照明デザインアワード2012の「商業・宿泊施設部門」グランプリ(環境大臣賞)を受賞しました。全館の照明をLEDとしつつ、売り場の性質毎に「寛ぎ」「輝き」「ときめき」「安心」という4つの異なるテーマを設定し、照明空間もそれに即した多彩なデザインすることで、省エネと照明デザインを両立しています。

2014/1/31 ~地球温暖化の普及啓発を含めた環境省の広報戦略(第2回)~

こんばんは!

環境省総合職事務系採用チームの西川です。

「環境省ってどんなところ?~地球温暖化の普及啓発を含めた環境省の広報戦略」の第2回をお届けします!

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Q.仕事をする上での信念、大切にしていることは何ですか。

A.各ステークホルダーとの信頼関係構築を最重要視しています。

広報の業務を行う場合、限られた予算の中で効率的に最大の広報効果を発揮することが使命となりますが、そのために民間企業等と連携して施策を実施するケースが多々あります。環境省単体で施策を実施するよりも、企業等の持つノウハウや人脈、広報スキーム等も活用でき、より幅広い層に訴求することが可能となるためです。

この際、win-winとなりお互いのメリットを最大化させることで良い結果へと繋がりますが、信頼関係がなければお互いに自らのメリットだけを主張しチグハグな結果になりかねません。したがって、「チーム」として信頼し合いながら同じ目標へ向かっていける姿勢を大切にしてきました。

この信頼関係構築には長い時間が必要ですが、他方で信頼を失うのは一瞬です。例えば、手を抜いて仕事をすればそれは相手に簡単に伝わります。信頼関係構築・継続のためには真摯に仕事と向き合い、メリハリを付けつつ全力で業務に取り組んでいくことも大切だと思っています。 

Q.学生へのメッセージをお願いします。

A.私は、広報という行政官としては特殊な業務に入省以来約三年間携わってきました。なかなか広報を専門にやってみたい!という方は少ないかと思いますが、広報は自らの企画力(かっこよく言えば「クリエイティビティ」)と行動力が試される骨太な業務であり、若手であっても自らの企画を自らの力で形にできるとても魅力的なものです。環境省に入省した暁にはいつか広報にチャレンジし、日本に大きなムーブメントを起こす企画を立案してみてください。

また、環境省は本当に風通しの良い組織で、明るい社風(省風?)の官庁です。私は日々上司と企画について忌憚なく話し合い、どうすれば国民の皆さんに楽しく環境省の施策を認知・実行いただけるステキなものに仕上げられるかに専念できています。

伸び伸びと仕事をしたいという方にはきっと素晴らしい職場だと思いますので、環境省を第一志望にしてみてはいかがですか。皆様と国家公務員としてお会いできる日を楽しみに待っています。

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講演をする押田さん

○写真は、環境省の広報マン、押田さんが講演をしたときのものです^^

2014/2/4 ~地域の地球温暖化対策の取組み~

こんにちは!

環境省総合職事務系採用チームの西川です。

今回の「環境省ってどんなところ?」は、横浜市温暖化対策統括本部に出向中の吉野部長(H9入省・経済)に紹介してもらいます。

吉野さんは、横浜市に出向前には、環境省において地域における地球温暖化対策の取組を国として支援する部署にいました。地域における地球温暖化対策について、国と自治体の両者の立場を経験することとなった吉野さんは、どのような考えに立って、温暖化対策に取り組んでいるのか、是非インタビューをご覧下さい☆

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Q.現在携われている仕事を紹介して下さい。

A.横浜市に出向し、温暖化対策統括本部という部署で、環境未来都市としてのプロジェクトや市の温暖化対策を担当しています。横浜市には23の局と18の区がありますが、温暖化対策は全区局横断的に取り組む必要があるとの観点から平成23年4月に設置された部署です(前身である事業本部は平成20年4月設置)。

 横浜市は平成23年12月に環境未来都市に選定されました。環境未来都市として、環境や高齢化などの諸課題に対応し、新たな価値を創造するプロジェクトを行っています。事業着手から30 年が経過したみなとみらい21 地区において、エネルギー対策やBCP(事業継続計画)など新たな要素を取り入れたまちづくりを進める「みなとみらい2050プロジェクト」、郊外部のスマート化・高齢化対応等の課題解決に向けた「持続可能な住宅地モデルプロジェクト」、国内最大規模のスマートシティ実証実験である「横浜スマートシティプロジェクト」などです。海外都市との交流・連携も数多くあります。

また、今年3月には、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)第38回総会が日本で初めて横浜で開催されます。横浜市では、これを機会に、温暖化やエネルギーの問題について認識を深めるための場や情報を市民の皆様に提供し、具体の行動につなげていただくべく一連の取組を行っています。また、地球温暖化対策推進法に基づく地方公共団体実行計画の改定作業を行っており、国を上回る削減目標を設定するほか、「低炭素まちづくり」や「適応」を対策の柱に位置付けます。

Q.今まで環境省の立場で、地域の温暖化対策に関する政策を担当されており、現在地域の立場から温暖化対策に取り組まれていると思いますが、温暖化対策に対する国・地域のアプローチについて、気づいた点や改善すべき点等あれば、お聞かせ下さい。

A.温暖化対策統括本部の役割には、自ら事業・プロジェクトを実施する部分と、他の区局が所管する環境施策を推進・調整する部分があり、その点では政府における環境省の役割と似ている側面がありますね。その意味では、環境省や市の統括本部がしっかり方針を出して関係省・関係部局を巻き込んでいくことが重要です。

ただ、特に温暖化やエネルギーの問題に関しては、国の方針を問われる場面も多いですから、自治体の立場からは、国はモタモタせずに大方針を打ち立てるべきです。震災後、温暖化対策への関心が薄れてしまっている状況をIPCC開催を機に打開したいものです。

出向直前は総合環境政策局におり、地方公共団体実行計画制度や自治体が行う温暖化対策の支援を担当していました。環境省を含め国は様々な支援メニューを用意していますが、自治体でそれを活用するにはいかに多くのプロセスが必要かを実感しています。横浜市のような大都市であるほど、自治体側で必要な予算措置、条例などを用意するには何か月もかかります。

また、環境分野では、国が法律という形で制度を作り、それに基づいて自治体が規制等の執行を行うことが一般的ですが、温暖化やエネルギーに関しては国が権限を握っており、自治体の裁量でできる部分、得られる情報は多くありません。例えば市内の再生可能エネルギー導入量についての正確なデータを得ることは極めて困難だったりします。

もちろん国に対してもの申すだけではありません。横浜市は、高度成長期に、全国に先駆けて地元電力会社と公害防止協定を締結し、当時「横浜方式」と呼ばれました。温暖化分野でも事業者にCO2削減計画の提出を義務付けた計画書制度等を条例化しており、環境未来都市として地域の特色を活かした先駆的な取組も数多く行っています。

Q.仕事をする上での信念、大切にしていることは何ですか。

A.これをやるべきだと思ったら、次の一手は何かを考えてまず行動に移すことですね。ぶつかって砕け散ることも多いですが、ぶつかれば何かしらの反応があり、次の一手が生まれることも多いです。

それから、国民目線、市役所では市民目線で考えるということです。環境省にいたときも現場の声に耳を傾けることはできる限りやっていたつもりですが、自治体は、一歩役所の外に出れば、市民生活や企業活動が営まれる現場があり、課題解決の鍵はそこあります。「この人がこう言っている」「あれをやっているのはあの人だ」というのが人の顔と一緒に浮かんできます。そうした"face to face"の関係を構築できる(しなければならない)のは、大変なところでもあり、醍醐味でもあります。上述のとおり意思決定に時間がかかることも事実ですが、それは現場があってこそのことであり、いつでも動き出せる準備を怠らない努力も必要です。

Q.学生へのメッセージをお願いします。

A.自分が何をやりたいのか、明確に決まっている、決められる人はむしろ少ないと思います。学生時代に得られる情報量にも限界があります。世の中にあるすべての職業・仕事を把握することはできませんし、ある職業が本当に自分に合っているのかは、やってみないと分かりません。公務員制度も時代とともに変遷しています。

 ただし、今置かれている環境の中で、できる限りの情報収集をし、自分を見つめ直し、働くことについて考え抜くことはできます。悔いのない就職活動をしておけば、どんな職業に就いたとしても、ポジティブな発想で困難を乗り越えていくことができるでしょう。

 その結果、環境の分野を選んでもらえたらうれしいと思いますし、中でも環境省はチャレンジ精神あふれる職場であり、世の中(特に弱い立場にいる人、生き物など)から求められる存在であることは断言できます。

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IPCC第38回総会のポスターと吉野さん

※写真は、今年3/25から横浜で開催されるIPCC第38回総会のポスターを背景に撮った、吉野さんの写真です。

2014/2/28 ~環境と経済の融合に向けて~

こんばんは!

環境省総合職事務系採用チームの西川です。

今回の環境省業務紹介の担当は、長谷川さん(H12年入省・総合職理工系)です。現在、環境影響評価の審査を担当されています。審査をする中で、環境と経済社会の関係をどのように考えているのか、まさに環境行政の本質を語ってくれています。是非ご覧下さい!

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Q.現在携われている仕事を紹介して下さい。

―環境アセスメントの審査をしています。大規模な開発事業(発電所の建設や高速道路、鉄道の設置)の際には、事業に先だって、その事業が環境に与える影響の予測評価(環境アセスメント)を行うことになっています。私たちの部署では、事業者が行った環境アセスメントの内容をチェックし、環境保全の観点から見落としている視点やさらなる改善点を提案することにより、その事業をより環境配慮型のものとするための手助けを行っています。

 審査するアセスの対象事業は、場所も事業内容もさまざまです。この半年間だけでも、北は北海道から南は沖縄まで、火力発電所、風力発電書、道路、鉄道、河川工事、港湾、空港、都市計画等の審査に携わりました。話題の案件といえば、リニアの手続きが行われています。

Q.最も印象的だった経験を教えてください。

―案件それぞれに印象的なシーンはありますが、部署異動の直後に、アセス制度の創設に携わった先輩職員から、環境アセスメントの歴史を教えてもらったことです。

環境アセスメントの制度は、私が生まれるよりも前の1972年から骨格ができていたのですが、法制化されるには四半世紀を要しました。

一般的に、環境アセスメントに対しては、事業反対派は開発行為が中止されることを望み、事業推進側は安全宣言としての役割を期待している風潮があります。しかし、環境アセスメントは、そのような○×の二項対立ではなく、言い換えれば、守るべき基準を満たしているか否かの判断の仕組みではなく、よりよい意志決定のために事業者と関係者が情報交換を行うツールとして役割を果たすことにあります。

アセス法制化の歴史は、環境と経済を巡っての対立の歴史であり、より大きく言えば、環境と経済が融合するために必要であったコストでもあります。その事実は衝撃でした。

Q.仕事をする上での信念、大切にしていることは何ですか。

―実際の審査では、単に、「計算式が正しいか」というような技術的な視点のみならず、「できる限り環境影響を回避しているか。もっと良い方法があるのではないか。」という視点を常に忘れないようにしています。個別の場面でより良い環境対策を提案することが、環境政策を一歩進めることになります。

 言うのは簡単ですが、行うことはとても大変です。そのような議論をするためには、こちらにも、相当な専門的知識が欠かせません。もちろん自分一人では不可能なので、省内各部局の知恵を結集させていますが、それでも事業者と向き合って議論するためには、知識は欠かせません。日々、学びの連続です。

Q.学生へのメッセージをお願いします。

―Google Earthって面白いですよね。地球をマウスでぐるぐる回し、見たい地点をクリックしていくと、看板が見えたり、人が歩いていたり。環境政策に携わっていると、時々、同じようなものだという錯覚に陥ります。地球規模の視点で過去現在未来を俯瞰しつつ、例えば、ある施設のある発電設備の発電効率について最先端の知恵を投入する。そんな個別の取組が、未来の地球のためになる-。

 私たちの日々の仕事は、山の谷間の生活のように、目の前の課題を黙々とこなすようなものも多いのですが、時には、高地に駆け上がって、世界を変えるような大きな夢と目標に向けて自由に走り回るような議論も熱く行われています。そのような議論に参加しませんか。

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関西電力姫路第二発電所の煙突と長谷川さん

※写真は、視察で訪ねた関西電力姫路第二発電所の煙突にて撮影したものです(長谷川さんは真ん中)。

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