採用・キャリア形成支援情報

見聞録

2015/3/26 水俣見聞録 ~水俣市役所で奮闘する若手職員より~

こんにちは!環境省採用・キャリア形成支援チームです。

今回は「◯◯見聞録」の第3弾として、水俣市に出向して日々奮闘している山根悠也さん(平成25年入省)からのレポートです。それでは山根さん、お願いします!


Q1.現在のお仕事について教えて下さい!

水俣の地域活性化に取り組んでいます。水俣は、ご存知のとおり、水俣病という公害病の被害地域です。水俣病は、人々の健康を冒したのみならず、差別や偏見から、人々の昔からのコミュニティーを破壊しました。その教訓から、水俣市は、「環境」をキーワードに、地域活性化および地域の再生(こちらでは「もやい直し」と呼びます)を進めています。国の役割には、水俣病の被害者の救済のみならず、水俣病により疲弊した地域の振興も含まれています。

私が現在担当している仕事は、この水俣の地に「知の拠点」を創ることです。水俣病の発生から日本で唯一の「環境首都」に認定されるまでさまざまな経験をしている水俣には多くの情報やノウハウが蓄積されています。そして、それを学ぼうと、全国(海外も含め)から多くの学生や研究者が集まってきます。

そこで、水俣市として、水俣の有するヒト・モノ・情報などの資源と全国の研究者の方々をワンストップで繋ぐサービスの展開と拠点施設の整備を行うことを考えています。

私は、ワンストップサービスの具体化に取り組んだり、大学関係者に水俣をフィールドとした教育・研究活動を実施してもらえるよう営業活動をしたりして、「環境」に関する業務に限らず様々なことに挑戦する日々を過ごしています。


Q2.水俣市でのお仕事で特に印象に残っているエピソードなどがあれば教えて下さい。

 ある昼下がり、私の上司含め、市役所の男性職員数名が竹槍を持って、外に駆け出していきました。何事かと聞いてみたところ、「イノシシが出た。あんたも行ってこい。」とのこと。急いで外に出てみると、ウリ坊より一回り大きいイノシシが役所の前を走り回っていました。私も加勢し、イノシシを追い回して山へ返そうとしましたが、あらぬ方向へ逃走してしまい、結局行方知れずとなりました。その日の午後は、上司含め、私も疲労により、仕事どころではありませんでした。

 水俣といえば、「海」という印象をお持ちの方が多いかもしれませんが、市の8割程が山林に覆われており、水俣は「山」のまちでもあります。イノシシやシカの被害は甚大で、林業や農業にとっては、害獣となっています。

 また、イノシシは市街地に現れることもあり、市民の安全のため、イノシシを人家付近に野放しにはできません。

 霞ヶ関では絶対に経験することができない業務。とても印象的でした。


Q3.水俣市でのお仕事を経験されて、環境行政や環境省に対する見方に変化はありましたか?

 国の仕事では、何十年も先を見て、理想的な未来像をイメージした上で今何をすればよいのかという視点で物事を話すことがしばしばあります。それは、自治体での仕事にとって、とても重要な目線です。

 他方で、人員も限られており、日々の業務に追われている自治体は、大きな視点から物事を考えることができたとしても、実際に実行するということが困難な場合があります。したがって、国においては、理想論で接するばかりではなく、自治体が一歩一歩、そして、身の丈にあった政策を進めることができるような環境をいかに整えるかという視点が大切だと感じています。

 

Q4.話は変わりますが、山根さん自身はなぜ環境省という仕事を選ばれたのですか?

自然の風景や動物が好きだったいうことが大きな理由のひとつです。その思いが通じてか、最初の配属先は自然環境局でした。当たり前のように存在している自然や野生動植物が、当たり前の存在ではなく、多くの人々が尽力することで存在しているということを知ることができ、自然に対する見方考え方が大きく変化しました。


Q5.最後に、学生さんへのメッセージをお願いします!

  環境省は、規制官庁としての性格が強いと考えている方もいると思いますが、規制という枠の中で、人や企業などがどれだけ自由に活発に動けるようにするのかという視点も重要です。地球温暖化対策のため、温室効果ガスの排出量を抑制することは重要ですが、その次には、いかに温室効果ガスを出さないように、充実した生活を送ってもらえるか、企業活動をしてもらえるかということが重要です。例えば、水素社会の推進による、温室効果ガスの削減、など。

 抑制するだけではない環境省の仕事の幅の広さが魅力だと思います。


※1枚目:今年の2月18日に行われた水俣市と国立水俣病総合研究センターの包括的連携協定調印式の様子。右から2番目が本人。(1番右:国立水俣病総合研究センター所長、中央:水俣市長、左から2番目:水俣市議会議長)

※2枚目:市民の方から無償でお借りした新水俣駅付近の畑。大根収穫作業中。

2015/2/4 北海道見聞録 ~北海道地方環境事務所で奮闘する若手職員より~

こんにちは!環境省採用・キャリア形成支援チームです。

今回は「◯◯見聞録」の第2弾として、環境省の地方組織である北海道地方環境事務所で日々奮闘している五十嵐祐介さん(平成23年入省)からのレポートです。それでは五十嵐さん、お願いします!


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

Q1.北海道地方環境事務所でのお仕事について教えて下さい!

 現在は、北海道における地球温暖化対策全般と、環境アセスメントを担当しています。

が、これだけだと何が何だかよくわからないと思うので詳しくお話ししますね。

 まず地球温暖化対策についてですが、具体的には北海道内の地方公共団体や企業の方々から温暖化対策について相談を受けてアドバイスをしたり一緒に考えたり、環境関連の勉強会に呼ばれて温暖化対策についてお話ししたり、「北海道」という地域に合わせたセミナーを企画して開催したり、本当に温暖化対策に関して全般的なことをやっています。つい最近は「気候変動リスクと適応策に関するセミナー」というのを、北海道の地球温暖化対策室と一緒に開催しました(写真左端に立っているのが私です)。

 また、大規模な事業による重大な環境影響を未然に防ぐために、事業を実施する前に事業者自らが事業実施による環境への影響を予測・評価するという手続きが「環境アセスメント」なのですが、私は北海道でその手続きに入ったものについて、環境影響に対する事業者の判断が正しいのか、北海道の地域特性を踏まえながら審査しています。例えば発電所を作る場合、北海道は再生可能エネルギー導入のポテンシャルが高い一方で、特有の貴重な自然を有している地域でもあります。再エネ導入も自然環境の保全もどちらも大切なことで、総合的な観点で考えなくてはならない、難しくも面白い業務だと感じながら取り組んでいます。

Q2.地方での仕事と東京の本省での仕事の違いを教えて下さい!

 月並みですが、一番違うのは地方事務所は現場に近いということでしょうか。本省では主に、政策立案、制度設計等の「仕組みづくり」に関する業務に携わりますが、Q1でお話ししたとおり、地方事務所は実際にその仕組みを活用する方々と毎日直接接しているので、地方公共団体や地域の民間企業の方々から生の声をたくさん聞くことができます。好意的なお話もいただきますが、もちろんその一方で、厳しい意見も当然いただきます。

 例えば地球温暖化対策について言えば、マスコミでは国際交渉等目立つものが取り上げられやすいですが、実際にCO2の排出を削減するには地域のみなさん一人一人の取組が非常に重要であって、その地域の方々の取組をどうしたらサポートできるのか、そこを考えるのが温暖化対策の推進のためにはとても大切なことだと思います。

これは温暖化対策に限らないと思いますが、どのような仕組みもみなさんに広く活用してもらうことが重要なので、本省に戻ってからも、地方事務所でいただいた意見や考え方を踏まえて物事を捉えることで、しっかりと日々の業務に活かしていきたいと考えています。


Q3.話は変わりますが、五十嵐さんはなぜ環境省という仕事を選ばれたのですか?

 環境省に入る前から「長期的に見てどういう企業がこれから発展するか?」ということを考える機会が多く、その問いに対して私は、どのように考えても「どんな業界であっても、これからは環境が制約要因にならざるを得ないので、それを乗り越えられる企業が発展する」という結論しか導くことができませんでした。でもそれを考えていた当時は、掛け声や期待は大きいものの、環境という分野への投資も市場規模もそれほど大きいとは言いがたい状況で、どうしたら社会的に大きな流れを作ることができるのだろうか、というようなことを考えていました。

 実は最初金融機関に勤めていたのでこういったことをよく考えていたのですが、その後思うところがあって退職して、これから何を自分の仕事にしようかと思った時、会社に勤めていたころのそうした思い、また、漠然とではありますが、人のため、未来のためになるような仕事をしたいという思いもあって、環境省で働きたいと考えるようになりました。

 こういう経済的な側面から環境を捉えて環境省で働きたいと思うようになったものの、実際に働いてみると、想像していた以上にフィールドが広くて驚きました。まだまだこれからもいろんなことを見て聞いて、自分自身の幅をどんどん広げないといけないなと日々痛感しています。


Q4.最後に、学生さんへのメッセージをお願いします!

 ぜひ、環境に関わること以外にもいろんなものを見て聞いて、どんなことにも一生懸命取り組んでみてください!きっかけはどこにあるかわかりませんよ!

※2枚目の写真は、個人的にオススメの大雪山国立公園の紅葉です。

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