環境省
VOLUME.70
2019年4・5月号

01 十和田八幡平国立公園/わたしが紹介します!荒巻理恵さん(十和田八幡平国立公園 盛岡管理官事務所 レンジャー)

雪の残る遅い春を感じながら温泉を楽しむ

残雪と春の日差しが共存する東北の遅い春を感じながら、
点在する温泉に足を延ばして「はしご湯」を楽しもう。

十和田八幡平(わだはちまんたい)国立公園は、青森県と秋田県にまたがる十和田八甲田地域と、少し南に離れた秋田県と岩手県にまたがる八幡平地域に分かれた国立公園。十和田八甲田地域では、四季折々の表情を見せるU字型の奥入瀬(おいらせ)渓流や、327mの深さを持ち抜群の透明度を誇る多重カルデラ湖の十和田湖など、自然林と水辺の美しい景観が各所で見られる。八幡平地域は、八幡沼(はちまんぬま)に代表される高山植物に囲まれた火山性の沼や、火山の噴気を感じられる泥火山などもあり「火山の博物館」とも呼ばれている。共に良質な温泉が数多く点在していることも大きな魅力だ。

START SPOT1
焼走り熔岩流

焼走り熔岩流

盛岡駅から車で約45分。岩手山が江戸時代に噴火した際に流れ出た溶岩が冷えて固まった場所。いまだに植物がほとんど育たず、周囲とは一線を画した荒涼とした景色が広がっている。1時間ほどで歩ける散策路が整備されており、迫力のある景色を間近で眺めることができる。

車で約20分

SPOT2
上坊牧野(うわぼうぼくや)の一本桜

上坊牧野の一本桜

「南部富士」とも呼ばれる美しい稜線を持つ岩手山を背景に、一本桜が立つ姿が絵画的で人気のある場所。花の色が薄いカスミザクラは、満開の期間がとても短く、そのはかなさも魅力。

車で約30分

SPOT3
八幡平アスピーテライン

八幡平アスピーテライン

八幡平を東西に横断する全長約27kmのドライブウェイ。例年春の開通時から5月上旬ごろまで、道の両脇に高い雪の壁がそびえ「雪の回廊」と呼ばれる景色が出現する。県境付近の駐車場からは岩手山や秋田方面のブナ林が一望できる。今年は4月15日に開通予定。

車で約20分

SPOT4
(ふけ)ノ湯温泉

蒸ノ湯温泉

八幡平には大小さまざまな温泉が点在するが八幡平最古の湯と言われるのが蒸ノ湯温泉。一軒宿の温泉だが、日帰り入浴も可能。蒸気が周囲の岩肌から立ち昇る様子が眺められる野趣あふれる「野天風呂」は、白濁した温泉で肌がつるつるの感覚に!

 

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硫黄山

阿寒摩周国立公園

各所に温泉が湧き火山帯らしい特徴的な現象が見られる。阿寒湖畔の「ボッケ」では泥が火山ガスと共に吹き出ていたり、「硫黄山」やその近くの「ポンポン山」では北海道ながら地熱で冬でも雪のない箇所があるなど、火山の鼓動を感じることができる。

https://www.env.go.jp/park/akan/

硫黄山

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