環境省
VOLUME.69
2019年2・3月号

エコ・ミーツ・アウトドア

日本は先進国でも有数の豊かな自然に恵まれた国。
日常から一歩足を伸ばすと出会える自然とのつながりを感じられる場所をご紹介します。

高尾ビジターセンター

this Month Guide 高尾ビジターセンター解説員 加藤達也さん

世界で年間の登山者数が最も多い山は、どこだか知っていますか?それは、東京都八王子市にある高尾山です。1年間に約260万人もの人が訪れる高尾山は、標高は599mながら、約1300種の植物、約100種の野鳥、約5,000種の昆虫が生息しています。そんな豊かな自然とのふれあい方を教えているのが、山頂にある「高尾ビジターセンター」です。

this Month Guide 高尾ビジターセンター解説員 加藤達也さん

DATA|高尾ビジターセンター

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今回の体験場所

高尾山

加藤さんが教える! オススメ体験

写真映え◎ 撮影必須ポイントです!

オススメ1.ムササビが何を食べているか、探してみよう

夜、高尾の森を飛び回るムササビには、葉を半分に折って食べる習性がある。葉に左右対称の穴を見つけたら、それがムササビの食べ痕だ。

ムササビは約30種類以上もの植物を食べています

ムササビは、さまざまな植物の葉や花、実などを食べる。栄養を蓄えた冬芽も大好物

ムササビは、さまざまな植物の葉や花、実などを食べる。栄養を蓄えた冬芽も大好物

オススメ2.つる草・キジョランの葉をひっくり返そう

高尾山でよく見かけられる、つる性の多年草、キジョラン。食べられた痕のような穴の開いた葉を裏返すと、アサギマダラの幼虫が見つかることも。

渡り鳥のように季節で移動する、アサギマダラ。高尾山では、冬の間、幼虫の姿で過ごす

渡り鳥のように季節で移動する、アサギマダラ。高尾山では、冬の間、幼虫の姿で過ごす

なにげない山道も、自然観察のスポットです

オススメ3.フンを見つけて、落とし主の動物を当てよう

山中の地面に目を向けると、所々に動物のフンが。木の枝などを使ってフンを分解すると、その季節に動物が食べているものがわかります。

高い所から素晴らしい景色を見られるのは山登りの醍醐味です

フンの中からは、ジャノヒゲの種子とセンチコガネの一部が。落とし主はタヌキと判明

フンの中からは、ジャノヒゲの種子とセンチコガネの一部が。落とし主はタヌキと判明

Petit Outdoor あなたの近くでもできるプチオススメ体験!

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冬の木の枝をよく観察してみよう

葉が落ちた冬だからこそ、その木についてわかることも。枝を先端からさかのぼると、縞状になった箇所が見つかります。これは昨年の冬芽の痕。つまり、そこから先端までが、この1年で伸びた長さです。また、葉の落ちた痕(葉痕(ようこん))は樹種で異なり、まるで何かの顔のように見えます。

冬の木の枝をよく観察してみよう

写真/石原敦志

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