環境省
VOLUME.67
2018年10・11月号

特集 もったいないを楽しもう!/FUN TO Reduce!(リデュース)

CASE STUDY

食品ロスを減らす「フードシェアリング」 株式会社コークッキング

株式会社CoCooking 代表取締役CEO 川越一磨さん

平成27年、食品ロスの量が646万tを記録してしまった日本(※1)。
この現状を変えるべく、食品を無駄にしない暮らしを目指した、楽しく美味しい取り組みが始まっています。

株式会社CoCooking 代表取締役CEO 川越一磨さん

(教えてくれたのは)
株式会社CoCooking 代表取締役CEO 川越一磨(かわごえかずま)さん

※1 農林水産省・環境省平成30年発表『食品廃棄物等の利用状況等(平成27年度推計)』

誰もがハッピーになる仕組みで気軽に社会貢献

 閉店間際の「売れ残り」や余剰食材を使った飲食店と、それを購入したい人々とを繋ぐネットサービス「TABETE」が注目を集めている。2018年4月29日から本格運用を開始し、現在は都内と神奈川県内で220店が参加。登録料や利用料は必要なく、支払うのは商品代金のみという手軽さから、約4万5千人のユーザーが登録している。8月にはスマホ用アプリもリリースされ、利用者の輪がさらに広がっている。利用希望者は、サイトやアプリの画面から店やメニューを検索し、気に入った商品があれば注文。サイトで決済を行い、お店に商品を取りに行けば、あとは好きな場所で食事を楽しむだけ。食品ロスが出るのを防ぎ、利益を出すことができる。店側だけでなく、ユーザーも嬉しく、地球にも優しいという仕組みだ。

 運営元であるCoCooking代表の川越一磨さんは、「飲食サービスに関わってきた経験から、食品ロスを何とかしたいと考えてきた」と言う。「啓蒙活動だけでは変化に繫がりにくいと感じていた時、レストランから廃棄直前の食べ物を購入できるデンマークのアプリ『Too Good To Go』を知り、それをヒントに考えたのが、まだ美味しいのに廃棄される食材を買えるサービス『TABETE』です。レスキューが目的なのにキャンセルが生まれては意味がないので事前決済に。また、お店へ自ら出向くことで実際に“助けている”意識を持ってもらうことも大切だと考えました。捨てられてしまう食品が大量にあることを少しでも肌で感じることで、「食品ロス削減への関心が高まれば嬉しい」と川越さん。年末を目途に、他地域でのサービスも開始予定だ。

店舗ごと、その日ごとに変わる“レスキュー待ち”メニュー。必要事項を入力して注文
注文時に指定した「引き取り予定時間」にお店に行き、商品をテイクアウト
注文時に指定した「引き取り予定時間」にお店に行き、商品をテイクアウト
その日のうちにオフィスや自宅などで美味しくいただく。お気に入り店舗を登録すると、出品を通知してくれるサービスもある

1|店舗ごと、その日ごとに変わる“レスキュー待ち”メニュー。必要事項を入力して注文 2,3|注文時に指定した「引き取り予定時間」にお店に行き、商品をテイクアウト 4|その日のうちにオフィスや自宅などで美味しくいただく。お気に入り店舗を登録すると、出品を通知してくれるサービスもある

INFORMATION

TABETE
https://tabete.me/

ほかにもReduce

いつもの街で、新しい発見を
シェアサイクル「COGICOGI SMART」

COGICOGIは、電動アシスト自転車のシェアサイクル。東京・福岡・鎌倉/湘南・京都と全国でサービス展開を広げています。自転車を使うと、移動時間の短縮や、健康増進にもつながります。さらに自動車の利用を減らすことで、CO2も削減!こうしたサービスなどを多くの人と共有する取り組みも、リデュースのひとつなのです。

コギコギ株式会社 COGICOGI SMART! 
http://cogicogi.jp/

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写真/かくたみほ

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