環境省
VOLUME.60
2017年8・9月号

エコロ塾

[ 今月の授業 ]
COOL CHOICE

この100年間で、日本の平均気温は約1℃も上昇しています。これ以上気温が上がると、予測できない急激な環境の変化を引き起こしたり、生態系などが回復できない傷を負う可能性もあります。
地球温暖化対策のために、私たち国民一人ひとりができること、それが「COOL CHOICE」です。

基礎編

1時間目「COOL CHOICE」って?

地球温暖化を抑制するため、日本は、2030年度に温室効果ガス排出量を2013年度に比べて26%削減するという目標を掲げています。特に、家庭・業務部門では4割の削減が必要となります。この目標達成のためには、私たち一人ひとりが環境に優しい暮らしを意識しなければいけません。その指針となるのが「COOL CHOICE」です。日本が世界に誇る技術力を駆使した低炭素製品への買い換え、低炭素なサービスやライフスタイルの選択、地球温暖化対策のためにさまざまな節電アクションを行うなど、地球温暖化防止のための「賢い選択」を知り、実行していきましょう。

| COLUMN |
室温「28℃」は「絶対」ではありません

「クールビズ」で推奨している「室温28℃」はあくまでも目安の数字です。日差しの入り方などの建物の状況や湿度によっても体感温度は変わりますし、人それぞれの代謝量によっても快適な温度は異なってきます。部屋にいる人の体調を考慮しながら、軽装などの工夫をしつつ、過度な冷房使用を避けて快適に過ごせる室温を見つけましょう。

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COOL CHOICE 賢い選択

2時間目具体的に何が“賢い選択”なの?

家電

ひと目で省エネ性能がわかるように、家電製品に貼られた「統一省エネルギーラベル」。省エネ性能の高い順に5つ星から1つ星までが表示されています。統一省エネルギーラベルの星の数が多い家電(エアコン、冷蔵庫など)や、LED照明へ買い換えると大きな省エネ効果があり、電気代の節約にもなります。また携帯アプリ「カメラ de しんきゅうさん」を使って製品についた統一省エネルギーラベルを撮影すれば、製品を買い換えた場合にどれだけお得か、どの程度の省エネが可能かがその場で表示されるので、買い換えの目安になります。

統一省エネルギーラベル/携帯アプリ「カメラ de しんきゅうさん」

住宅

家で使う年間のエネルギー消費量と、太陽光発電などを利用して家が生み出すエネルギーとの収支が“正味ゼロ以下”になる住宅「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」が誕生しています。既築でも、二重窓や内窓などで断熱リフォームすると省エネ+快適になりますし、太陽光パネルやグリーンカーテンという選択もあります。

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)

2010年以降、環境に配慮したハイブリッド車の保有台数が急増。また、電気自動車・プラグインハイブリッド車・燃料電池自動車などさまざまな「次世代自動車」が開発されています。次世代自動車で、次世代のエコなドライブを楽しみませんか。

チョイスエコカー

物流

宅配便の再配達によって、トラックから年間約42万tものCO2が排出されています。これは山手線の内側の面積の2.5倍の杉林が年間に吸収できるCO2の量に匹敵するものです。荷物を送るときは相手の受け取りやすい日時を確認する、自分で注文した商品を配達してもらう際は、受け取りの時間帯や場所を指定したり通知サービスを利用して荷物を確実に受け取るなど、再配達をできるだけ少なくしましょう。

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ライフスタイル

エアコンの適切な温度設定、なるべく公共交通機関を使うなど、暮らし方の選択も重要です。自転車シェア、カーシェアなど、暮らしのさまざまな場面で空間やモノなどをシェアする、「シェアリングエコロジー」も広がっています。

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