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概要

エコジン08・09月号

ルー大柴 1954 年生まれ。俳優・タレントとして活躍し、1989 年、「トゥギャザーしようぜ」のセリフで大ブレイク。英語まじりの「ルー語」が話題となり、1992 年、ゴールデン・アロー賞芸能新人賞を受賞。近年、自身のブログや「ことわざ日めくり きょうのルー語」などを通じてルー語が若者を中心に再び大人気に。山野美容芸術短期大学客員教授。遠州流茶道師範。茶人名は大柴宗徹。 水辺の生き物を愛でるルーさんが、環境についてより深く考えるようになったのは、2007年にヒップホップシンガーの仁井山征弘さんとともに発表した歌『MOTTAINAI もったいない』がきっかけだった。NHK「みんなのうた」で放送されたこの楽曲は、水や電気、紙などの無駄使いがいかにもったいないかが子どもにもわかりやすく伝わると評判を呼ぶ。幼児の環境学習に採り入れる自治体などもあり、歌に込められたメッセージは9年経った今も古びない。「このエコソングを歌ったことで、自分にも何かできることはないだろうかと考えるようになりました。マイ箸やエコバッグを持ち歩く、必要がなければ楽屋の電気を消す、仕事の資料もなるべく紙ではなくメールでもらうようにする。小さなことですけど、チリも積もればマウンテンです(笑)」 これをきっかけに、富士山などの清掃活動にも積極的に参加するようになった。かつてルーさんが出演したCMで流行語になった「トゥギャザーしようぜ」は、エコ活動に人々を巻き込む合言葉としても有効のようだ。 「一般のボランティアの方たちの中にうまく溶け込めるか、最初は少し躊躇しました。こう見えてもシャイボーイなので(笑)。でも、いざ皆さんと一緒に一つのことを成し遂げると、まさにトゥギャザー感があった。富士山で不法投棄されたゴミの多さについても、自分の目で見て、自分の手で片づけることで、自分の言葉として人に伝えることができます。実際に体験してみなければ人にも正しく伝えられませんから」。やがて、全国の自治体などから環境に関する講演活動の依頼が急増した。自身のエコ活動を写真で紹介しながら、最後は老若男女の聴衆と『MOTTAINAI』の合唱で締めくくるのが定番だ。他にも、静岡・田子の浦海岸での漂着物の清掃から自宅周辺のゴミ拾いや公園のトイレ清掃まで、ルーさんのクリーン活動は広大な自然からご近所までと多岐にわたる。  「こういうことをしているからといって、どうだすごいだろう、という気持ちはまったくないんです。きれいな方が自分も人も気持ちがいいじゃないですか。そんな私の姿を見て、誰か一人でも真似してゴミを拾ってくれたり環境に関心をもってくれたら、それで十分なんです」にいやまゆきひろちゅうたごうらちょ05