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概要

エコジン08・09月号

エコジンCVは、走行中にCO2や有害物質を一切出さないクリーンな性能と、エンジン車と変わらない航続距離を実現できることから、“次世代自動車の本命”とも言われています。 今年の3月には本田技研工業(株)が最新のFCV「クラリティFUEL CELL(FC)」を発売しました。燃料電池は複雑な構造を持つため、床下に設置するのが従来型。それをクラリティFCでは燃料電池と周辺システムを小型化し、ボンネット内にモーターと一体にして納めることで、5人乗りというスペースを確保しました。また約5kgの水素を積むことができ、エンジン自動車と比べて遜色ない一充填走行距離750kmを達成しています。さらにクラリティは、外部給電器を接続し家庭用電源に変換する機能を搭載。いわば車自体が発電所というFCVのメリットを生かし、災害時などには電気を供給することも可能です。(左)既存のディーゼルトラックを、燃料電池トラックに改造して実証予定/(右)福岡市の下水バイオガス水素ステーション( 左)本田技研工業( 株) が発売した最新FCV「クラリティFUELCELL」/(右)外部給電器は、トランクに積み込むことができるCVの普及スピードを決定するのが、水素ステーションのインフラ整備と言われています。福岡市では、「水素リーダー都市プロジェクト」として九州大学・三菱化工機(株)・豊田通商(株)とともに、中部水処理センターにおいて下水汚泥を処理する過程で発生するバイオガスから水素を製造する世界初の水素ステーションを2015年3月に開設し、11月からは一般FCVへの水素の供給を開始しました。ここの水素は下水由来であることに加え、製造工程で発生するCO2を回収し、農業へ利用するなど、更にCO2の排出を減らした「グリーン水素」として注目されています。 また福岡市では日本で初めて「燃料電池トラックの技術開発・貨物輸送の実証」をスタートしました。燃料電池トラックの技術開発を行い、2018年度に都心部の天神地区においてグリーン水素を活用した貨物輸送の実証を行います。燃料電2時間目 池自動車(FCV)の今と未来を知りましょう。エンジン自動車と変わらない使い勝手の良さを実現下水から作った水素を供給FFそん しょく18