ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

エコジン06・07月号

31 ストックホルム南部のハンマルビー・ショースタッド地区は、1990年代から環境に配慮した開発に取り組んでいます。ここでは廃棄物や下水をエネルギーとして活用し、住宅施設の冷暖房、バス、タクシー、ごみ回収車などの燃料として地域内で循環させるシステムを構築しています。エネルギーの半分を廃棄物から作る先進的環境都市3 R 森林資源は、スウェーデンにとって持続可能な経済成長を実現する上で不可欠な存在です。国内の消費エネルギーの実に3分の1を、森林由来のバイオマス発電をはじめとする再生可能エネルギーが占めています。また、森林資源を活用した新素材の開発も進んでおり、その一つである「ナノセルロース」は、環境負荷の少ないバイオプラスチックの原料として、自動車の部品や医療製品など、幅広い分野での活用が期待されています。国土を覆う森林を存分に活かしたバイオ経済社会へシフト自然共生 スウェーデンでは国内の廃棄物の99%を有効利用しています。そのうち約50%をリサイクルし、そうでない廃棄物は廃棄物発電施設で燃やして、エネルギー資源として活用しています。さらに、ヨーロッパ諸国から年間80万tの廃棄物を輸入し、エネルギーに変えるビジネスを生み出しています。ヨーロッパ諸国から廃棄物を輸入しエネルギー源として有効活用エネルギー(右)森林由来素材でできた土に還るヘルメット。先端技術の向上もバイオ経済の発展を後押ししているごみを捨てると地下の集積所に届く装置「シューター」Hakan Vargas S/imagebank.sweden.se