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概要

エコジン12・01月号

空は、私たちにとって一番身近な“自然”なのです。「現代のような情報化社会に生きていると、“自然と触れ合いたい!”と思うことが、よくあると思います。自然という言葉を聞くと、海や山を想像すると思いますが、私たちに最も身近な自然は、“空”。空は、どこにでもある。朝起きて窓から見上げてもいいし、学校や会社の窓からでも見える。空のないところはありません。自然と付き合いたいという気持ちが高まる現代だからこそ、僕は、空に興味を持ってほしい、と思います」海のそばで育ったという石原良純さんは、幼い頃から空を眺めるのが大好きだったそう。じっと見ているうちに、空には変化があることに気がつき、そこに魅了されていったとか。「日本の空は、世界で一番面白い空だと思います。春から夏にかけては、東アジアの一大イベント、数千kmの雲の帯である梅雨前線も見られる。ひつじがポコポコ並んでいるような夏のひつじ雲、ちょっと恐ろしさも感じさせる迫力を持つ入道雲。秋には空の高いところにいわし雲が広がる。ときには竜巻なんかもやってくるし、台風もくる。日本にいると、世界中の空模様を切り取った瞬間を味わえるのです。僕は、日本の空をどんなに長く眺めていても飽きないし、そして興味も尽きない。そんな話を、とある番組でご一緒した気象予報士の森田正光さんに話したところ、“そんなに興味があるなら、気象予報士という制度が今度できるから、試験を受けてみたらいいのでは?勉強することで、石原さんが子どもの時に抱いた、「どうしてそこに、雲があるの?」「どうして、こんな風が吹くの?」という疑問への答えが出てくると思いますよ”と教えられ、勉強しようと思ったのです」難関をくぐり抜け、気象予報士の資格を得た石原さん。その後ウェザーキャスターとしても活躍。「ウェザーキャスターとして一番大事なことは、正確な気象情報を、わかりやすく伝えること。その次に大事なのは、空の楽しさを伝える、ということなのでは、と僕は思っています。そして2番目の命題こそが、僕がウェザーキャスターをやる意義なのかな、と。なぜ僕が空の楽しさを伝えたいかといえば、楽しさの裏には、必ず恐ろしさがあるということ。便利な世の中に生きていると、大雨や大風が怖いという、当たり前なことを忘れてしまう。日本の空は四季ごとに楽しませてくれるが、同時に恐ろしい自然があるのだということを知ってもらいたい。大自然の脅威から生命を、財産を守ることに強い使命感を感じています」また、“地球温暖化”についても、石原さんは強い気持ちをもっています。「気象予報のニュースの中で、最高気温や降水量といった数字が伝えられると、毎年との違いにみんな驚きます。天気に携わっていなくとも、日常04エコジン