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概要

エコジン06・07月号

自然の価値を再評価し、地方の魅力を高める降雪季節風・海風「今の消費者は、自分にとって価値があれば高いものでも買う、いわゆる『感性価値』を求めています。それはモノに対してだけでなく、自然に対しても同じです。魅力を再発見することが自然を再生さ表流水せるトリガーになります。また広く自然の恵みを提供する“農林水産空間”と、産業的な価値から考えるCO2“農林水産業空間”は本質的に違います。EU諸国O 2蒸発蒸発ではすでに行っていることですが、例えば経済的生産量だけで空間を評価するのではなく、自然資本湧水財としての環境貢献、例えば防災や生物多様性などの、多目的な公益的機能を果たしているかについても評価して、所得保障などを行えば、集落崩壊CO2O 2現象にも活路が見出せるはずです」地方の自然の魅力を際立たせれば、都市生活者と地方との交流が生まれ、森里川海を再生させ土砂るために必要な人の手も増えていくはず。このような人の「対流現象をいかに起こすか」もポイントだと指摘する。農山漁村で多くの生き物と触れあい、たくさんの栄養塩・プランクトン自然の恵みを愛で、楽しみ、味わう。人が行き交うことによって、森林や里山里海に適切な手が加わっ循環が生み出す恵みて健全な自然の活用が進み、災害に強い土地利用にもつながる…いかに好循環のスパイラルを生恵み化ション等現在の課題□生き物や自然とのふれあいの機会の減少□水供給の不安定化□災害の激甚化□資源の枯渇□森林や里地里山の荒廃□鳥獣被害の深刻化等み出すことができるか。それはこれからの活動展開にかかっている。涌井史郎(わくい・しろう)1945年神奈川県鎌倉市生まれ。東京都市大学環境情報学部教授。岐阜県立森林文化アカデミー学長。造園家・ランドスケープアーキテクトとして、人と自然の空間的共存をテーマに、多くのまちや都市の緑化計画などに携わる。09