ブックタイトルエコジン０４・０５月号

概要

エコジン０４・０５月号

処方箋温暖化を“逆手に取った”、ブラッドオレンジ栽培傾斜地を利用した柑橘類生産が盛んな、愛媛県宇和島市温州みかんの産地である愛媛県宇和島市。温暖化による「浮皮」が農家を悩ませていたが、一方で1~3月にかけての気温上昇は、柑橘類にとって大敵の“果実が凍る”寒害の心配を減らした。そこでこれまで一部農家でしか作られていなかったイタリア原産のブラッドオレンジに着目。温暖化を逆手に取り、県や市、研究機関が連携して「全国初のブラッドオレンジの産地化」に向けて動き出した。寒害が出ない海沿いの暖かな地域で、ブラッドオレンジを積極的に栽培。高品質になるように栽培方法の研究も同時に進め、生産農家は当初の5倍以上に増加した。加工品への要望も高く、市場からは国内産の安心感を歓迎する声もあり、今後の規模の拡大に期待が寄せられている。同市でブランド化が進む、ブラッドオレンジ11