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概要

エコジン12・01月号

vol.10環境省のレッドリストに挙げられた日本の希少な生き物たち、そして日本の生態系に悪影響を与える外来種(侵略的外来種)について紹介します。希少種ニホンザリガニCambaroides japonicas De Haan, 1841生息地北海道、青森県、秋田県、岩手県。小河川の渓流域や山間部の湖など全長約5~6センチ大きさ食べ物雑食性写真提供:釧路自然環境事務所寺内聡絶滅危惧Ⅱ類(VU)ニホンザリガニは、茶褐色でずんぐりとした体をしている日本固有のザリガニです。アメリカザリガニの幼生と間違えられることがありますが、ニホンザリガニははさみや脚に突起がなくすべすべしていることから区別できます。北海道と東北の3県にのみ分布しますが、開発による生息適地の減少や家庭排水・農薬による水質汚染の影響、特定外来生物であるウチダザリガニにエサや住みかを奪われたり直接食べられたりしてしまうことなどが原因で、ここ30年ほどで急激に数を減らしています。北海道や青森県各地では絶滅したと考えられる生息地も少なくありません。分布南限の秋田県大館市の生息地は国の天然記念物に指定されており、保護対策がとられています。詳しくは、「RDB図鑑~希少な生き物たち」まで→http://www.sizenken.biodic.go.jp/rdb/index.html!侵略的外来種ミシシッピアカミミガメTrachemys scripta原産地アメリカ合衆国から南アメリカ北西部主な被害生態系・農林水産業に関わる被害備考要注意外来生物ペットとして19 5 0年代後半から国内で流通しており、ミドリガメの通称で幼体がペットショップや縁日で安価で販売されてきました。しかし、大型に成長し気性が荒くなることなどから、捨てられたり、逃げ出したりした結果、全国で大繁殖しています。在来のカメと食物や生息場所を巡って競合することで、置き換わりが進み、野外で最も普通に見られるカメとなっています。現在も多くの個体が輸入・飼育されており、輸入規制等の対策の必要性が指摘されています。こうしたペット由来の生物が起こす問題があることを、飼い主は十分に理解し、最後まで責任を持って飼うことが必要です。外来生物法HP→http://www.env.go.jp/nature/intro/アカミミガメ→http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/caution/detail_ha.html#1外来いきものセンサス→http://ikilog.biodic.go.jp/31