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概要

エコジン12・01月号

温暖化で生物がどんどん減っていく!?人は自然の生態系から多くの恩恵を受けているにも関わらず、乱獲や汚染、外来生物を侵入させるなど、多くの負荷をかけています。I P C Cの報告書では、そこにさらに地球温暖化というストレスが加わることによって、陸域と淡水域に生息する生物の大部分の絶滅リスクが増すことが予測されています。一方、海域では、魚類などの移動可能な海洋生物が高緯度へ移動することなどによって、熱帯エリア等での局所的な種の絶滅を予測。さらに中~高程度のCO2排出シナリオでは、海の酸性化が進み、特に極域の生態系やサンゴ礁に相当のリスクが及ぶことが報告されています。注意報環境の激変に対する生物の対応策は少ない文/柳澤美帆その対策をテーマ毎に紹介していきます。気候変動に関する専門家が、地球温暖化が引き起こす危険や、私たちの生活にも大きな影響を及ぼし始めています。地球温暖化は、いまやどこか遠い国のできごとではなく、地球温暖化による大きな環境の変①の場合、地上を移動する生物は、化が起きて、生物がこれまで持ってい人間が作った道路や建物で森が分断た性質では生息ができなくなった場されるなど、生息に適した場所が孤立合、陸上生物がとりうる選択肢は、「①してしまっているため、移動は非常に困生息可能な場所に移動する」「②体を難になることが予測されます。空を飛べ適応進化させる」「③絶滅する」の3つる鳥類などは比較的、①の手段をとりしかありません。やすいでしょう。日本での事例気候変動による動植物へのさまざまな影響が予測植物の種類や構造が非常に安定した森林であったたされるなか、日本でもすでに、温暖化が原因とみられるめ、この変化は気温が上昇した影響である可能性が植物の変化が現れている。高いと考えられている。例えば関東にある筑波山の森林では、約30年の間また八甲田山系では、針葉樹のオオシラビソの分布にブナなどの落葉広葉樹が減少。温暖な日本の南西が標高の高い場所に移動していることが確認された。部に分布する常緑広葉樹が、ブナにとって変わり、広このように研究・調査によって明らかにされたもの以外い範囲で増加していることが確認された。この森林はでも、全国で多くの植生の変化が報告されている。20