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概要

エコジン08・09月号

リサイクル、リユース、リペアを徹底!江戸時代の庶民の暮らしは、資源をとことん使い切り、物を無駄に「捨てない」生活でした。例えば、着物。布地を直線裁ちして、端切れが出るのを最小限に抑え、かつ縫い代(しろ)を多めにとれば、子どもの着物は成長にあわせて縫い直しができます。単衣の着物に裏地をつければ春・秋に着る袷に、さらに綿を入れれば冬用の綿入れに早変わり。着古した綿の浴衣は、糸をほどいて赤ちゃんのおむつにし、雑巾に変え、最後はたきつけにして灰にし、肥料として土に還すという循環ができていました。また古着屋や古道具屋はもとより、燃えなかったロウソクのロウを回収して、新しいロウソクを作る材料にする「ロウソクの流れ買い」、酒を上方(かみがた)から運搬するために使われた樽を回収して、味噌やしょう油の樽に使う「明樽屋」など、さまざまなリサイクル業が発達していました。壊れても捨てずに修理して使うことが当たり前だったので、鍋や釜を修理する鋳掛屋や、陶磁器を米の粉でつぐ焼継屋、鏡磨き、雪駄直しなどの職人がいたため、多くのモノが長い寿命をまっとうしました。ポイントとことん使い切ることを楽しむべし!子ども用にリメイク!ふろしきや雑巾に!燃料灰肥料となり土へ今月の達人環境保護につながる知恵や技術を持ったさまざまなジャンルの専門家“エコ達人”が、暮らしに役立つエコのアイデアをご紹介します。文/柳澤美帆イラスト/木下綾乃第2回江戸のエコの知恵江戸文化の達人近松鴻二さん32