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概要

エコジン08・09月号

vol.08環境省のレッドリストに挙げられた日本の希少な生き物たち、そして日本の生態系に悪影響を与える外来種(侵略的外来種)について紹介します。希少種アベサンショウウオHynobius abei生息地大きさ京都府下丹後半島、兵庫県下丹馬地方、福井県北部・越前市西部・嶺南東部地方、石川県南加賀地方約10㎝絶滅危惧ⅠA類日本特産の小型サンショウウオの中では生息地が狭く、体長は10㎝ほどで、平べったいしっぽが特徴です。生息場所は二次林などの森林内部で涸れることのないきれいな湧き水があるところです。また、光を嫌い溝の中や落ち葉の下など暗い場所で繁殖をします。幼生のときは水中の小さな生きものを食べ、成体になるとミミズやクモを食べるようになります。道路建設や宅地、農地の開発、ゴミの不法投棄により生息場所の環境は悪化しており、中には道路建設によって、側溝に産卵せざる得なくなった個体群が数年のうちに絶滅した例もあります。また、幼生がアメリカザリガニに、成体がアライグマに捕食されるなど、外来種の影響も減少要因として考えられるほか、違法な採集も懸念されています。詳しくは、「RDB図鑑~希少な生き物たち」まで→http://www.sizenken.biodic.go.jp/rdb/index.html!侵略的外来種オオバナミズキンバイLudwigia grandiflora ssp. grandiflora原産地南アメリカ、北アメリカ南部主な被害生態系・農林水産業に関わる被害備考特定外来生物水草の仲間で、繁茂すると水上と水中にマット状に広がります。国内では2007年に兵庫県のため池ではじめて定着が確認され、その後、滋賀県や和歌山県でも確認されました。繁殖力が強く、茎は極めて早く成長し、茎の断片から根が再生します。琵琶湖では急速に分布域を拡げており、在来種が減少するなど生態系への被害が発生しています。また、水中で密生する茎が、水の流れを悪くするとともに、漁船などの航行の障害にもなっています。2014年6月には特定外来生物に指定され、琵琶湖では自治体や市民団体による駆除活動が行われています。外来生物法HP→http://www.env.go.jp/nature/intro/オオバナミズキンバイ→http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/list/L-syo-13.html外来いきものセンサス→http://ikilog.biodic.go.jp/31