ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

エコジン08・09月号

水力発電なのにポータブル!大人2人で簡単に持ち運びが可能。水深が50cm以上ある水路に沈めるだけで、大規模な工事や専門知識は必要ない。太陽光や風力発電のように天候に左右されないため、24時間ほぼ100%の稼働率で発電することができる。に簡単に扱えて、かつ環境を破壊しない発電機をめざし、開発に取り組んだ。Cappaのエネルギー源は、水力だ。だがこれまでの水力発電は、水が落ちるエネルギーを利用する「落差式」発電がほとんどだったため、落差を生むために大規模な土木工事を行うなど環境に負担をかけることが多かった。一方、Cappaは川が流れるエネルギーを利用する「流水式」。得られるエネルギー量はさほど大きくないものの、一切環境を破壊する能エネルギーの推進をめざす福島県の只見町の川で実証実験を繰り返し、2013年12月に初号機販売にこぎつけた。「このCappaは1号機。さらなる進化を求めて開発を行っているところです。今後は、国内の展開だけでなく、東南アジアやアフリカなど海外の無電化地域で活用できるものも作っていきたいと考えています」と商品開発部の川上武宣氏。Cappaが世界中に小さな灯をもたらす日も近いかもしれない。ことはない。茨城大学工学部で流体工学を専門とする西泰行准教授の協力のもと、最も効率的にエネルギーを得るための取水筒と羽根の形状などを研究。流速自治体で既に導入も!が遅くても電圧を稼ぎやすくするプロペラなどを一から製作した。最大の特徴はプロペラの周りに“ディフューザー”と呼ばれる水流を集水し増速させる筐体を設置したこと。これでプロペラ単体での発電に比べて、4倍の出力を得ることに成功。再生可流体力学を駆使して、水流を増速!Cappaの一番の要は、プロペラの周りに設置された独特の形状を持つディフューザー(集水増速装置)と増速プレート。これにより水流がプロペラ部分で大きく増速され、そのエネルギーを電力に変換している。福島県の只見町に設置したCappaでイルミネーションを点灯した様子。C a p p aは平均流速が1.75m/sのところであれば、単機で16 0Wの連続定格出力が得られる。直列や並列に複数台設置すれば、より多くの発電も可能。文/柳澤美帆29