ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

エコジン08・09月号

注意報日本も暑くなっている世界的な気温の上昇にともない、日本でも確実に気温が上昇しています。江川崎(高知県)で記録した観測史上最高の41.0℃(2013年)をはじめ、熊谷(埼玉県)、多治見(岐阜県)での40.9℃(2007年)など、1990年代以降、気温が40℃を超える例が増えています。また近年は昼だけでなく、夜間の気温の上昇も目立ちます。東京では、最低気温が25℃以上となる熱帯夜の日は、30年程前と比べると約2倍に増えています。1日における30℃以上の時間帯が長くなり、熱帯夜が続けば、夜間に体を休めることができなくなります。その結果、昼夜問わず熱中症が増加することが考えられ、注意が必要です。今年6月3日、37.8℃を観測した北海道音更町で水遊びをする子どもたち。北海道では90年ぶりの最高気温を記録した。(写真:共同通信社)注意報熱中症被害の増加高温日の頻発によって、日本での熱中症被害も目に見えて広がっています。下の図からも2007年以降、急速に熱中症による死亡者数が増えていることが見て取れ(人)2000全国の熱中症による死亡者数1500 (出典:厚生労働省人口動態統計)1000500404 432 393318310 328152 145 185 20620720101995 200090456923617311076(概数)9486852005 2010 (年)ます。熱中症予防のため、気象庁では2011年に「高温注意情報」を導入しています。全国の都道府県を対象に、翌日又は当日の最高気温が概ね35℃以上になることが予想される場合に高温注意情報を発表。熱中症への注意喚起ともに、屋外で働く人々への労働管理も啓発しています。熱中症は、特に発症しやすいとされる高齢者や乳幼児だけでなく、誰にでも発症しうる身近なリスク。特に気温が32℃を超えると熱中症が増えると言われていますから、気温の高い日はこまめに水分補給し、室内でもエアコンと扇風機を併用しながら、温度の調整を行いましょう。本日のコミュニケーター:田代大輔さん気象予報士、防災士。東京生まれ。慶応義塾大学卒業後、1995年に財団法人日本気象協会に入る。2006年から8年間NHKニュース「おはよう日本」の気象キャスターを担当。08年からNPO法人気象キャスターネットワークの事務局スタッフに。身近な天気の話題から防災、地球温暖化などのテーマで講演活動を行う。現在、とちぎテレビで気象キャスターとして出演中(週2日)。21