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概要

エコジン08・09月号

2時間目動物愛護センターや保健所の犬や猫の引き取り数が年間約21万頭にのぼるのは、飼い主の責任が果たせず、増やしすぎてしまったり、途中で飼い続けられなくなって持ち込んだり、迷子にさせても探さなかったり、捨てたりして保護収容されることが原因です。飼い主が責任を持って最後まで適正に飼うことが何より重要です。しかし、飼い主の生活が変化したり、経済的な理由、動物の成長を想定せずに飼い始めたことで世話が負担になるなど、時間の経過とともに多様な問題が発生します。飼う前に自身のライフプランを見据えたうえで、動物がその命を終えるまで飼い続けられるか、しっかりと検討することが大切です。実際にあった引取り理由・引っ越しで飼えなくなった・子どもにアレルギーが出た・先住のペットと相性が合わない・想像以上に大きくなった・増えすぎて飼えなくなった・近所から苦情がきた・仕事が忙しくなり世話ができない・自分に子どもが生まれて世話をする時間がない・病気で世話ができなくなった・高齢になったペットの介護が負担に・飼い主が亡くなった3時間目殺処分を減らしていくための具体的な対策は、次の3つです。1つ目は、「飼下/譲渡前講習会で正しい飼い方等を学ぶ。上/学校でのふれあい訪問教室(教育活動)。平成24年に「動物の愛護及び管理に関する法律」が改正され、平成25年9月1日から施行されています。改正された動物の愛護及び管理に関する法律では、飼い主がその動物の命を終えるまで適切に飼養する「終生飼養」や「逸走防止」、「繁殖制限」の責務が追加されました。また、犬や猫等の愛護動物の殺傷、遺棄や虐待などに対する罰則も強化されています。い主・国民の意識の向上」。教育活動や啓発活動を通じて人々に犬や猫の適正な飼い方や管理を浸透させ、飼い主の意識を向上させます。2つ目は、「引き取り数の削減」。適正・終生飼養の徹底や、安易な購入や飼養の防止などによって、無責任な飼い主を減らしていきます。また、室内飼育・不妊去勢措置の徹底、無責任な餌やりの防止など、飼い主のいない犬や猫を増やさないための対策も推進します。3つ目は、「返還と適正譲渡の推進」。首輪やマイクロチップなどで飼い主の所有明示をし、確実な返還を促すとともに、ボランティアとの連携による譲渡や、自治体の管轄区域を越えた広域的な譲渡なども推進します。17