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概要

エコジン04・05月号

SPEEDのメンバーとして、12歳で鮮烈なデビューを飾った今井絵理子さん。アーティストとして活躍する一方、9歳の男の子を育てる母親としての一面ももつ。沖縄・那覇市出身の今井さんだが、彼女の父親は、沖縄の海の美しさに魅せられて、大分から沖縄に移り住んだ人。そんな父親が、ここ数年、夏になると娘と孫を連れていくのが、慶良間の海だ。「息子が3、4歳になった頃だったかな、初めて父に慶良間に連れていってもらいました。私が小さいころは、沖縄本島の南部や北部のビーチには良く連れていってもらいましたが、慶良間まで行くことはなかったので、父から『慶良間に行く』と言われたとき、『本島の海でいいんじゃないの?』と、最初は思っていたんです。でも初めて見た慶良間の海の色には、驚きました。ブルーというより透明。本当にキレイです。深いところに行かなくても浅瀬で十分カラフルな魚を見ることができるので、子どももすごく楽しんでくれています」最近のお気に入りは、民宿のご主人が船を仕立てて連れていってくれる無人島でのひととき。お弁当を持ってピクニック気分で行ける、“にわかプライベートビーチ”で、本当にが先に立ったのだ。だが国立公園に指定されるということは、環境の保護にもつながる。豊かな環境を守るために、規制することは規制して、それと同時に、訪れた人が慶良間の自然を存分に味わえるように整備も進め、自然保護と観光が両立するように、地元の人々だけでなく観光客も協力していくようにする。そのための国立公園への指定だという話に、「国立公園になるということは、みんなの協力をつなげていくための仕組みでもあるんですよね。沖縄の言葉で言う“ゆいまーる”(「助け合い」の意味)の精神に近いみたいです」と納得。これまでの地元の人たちの努力は、慶良間で泊まる民宿からも感じたことだ。「玄関先に、サンゴについての説明書沖縄の、慶良間の自然を守っていくのは、“ゆいまーる”の精神なのかな。のんびりとくつろぐことができると話す。沖縄本島の海を見て育った彼女をも虜にする、慶良間諸島の海。国立公園に指定されることは、約1年前に開催された「地球温暖化防止とサンゴ礁保全に関する国際会議2 0 1 3」に、特別対談のゲストとして呼ばれたときに知った。石原環境大臣から「いま、慶良間諸島一帯を国立公園にしようと準備している」と聞いて、今井さんはまず「国立公園になって観光客がどっと押し寄せてくるようになったら、中にはマナーが悪い人がいて、海が汚れたり、サンゴ礁が傷つけられたりしてしまうのではないかと心配です」と最も気になることを尋ねた。沖縄本島の海も、彼女が小さいころに比べると、美しかった自然がずいぶん損なわれてきてしまっていると、父親から聞いていただけに、どうしても心配04