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概要

エコジン04・05月号

今月のお題国立公園指定80周年“なぜ人間は自然を見て、美しいって感じるんだろう?”国立公園ていいよね。なんてったって日本の公園のチャンピオンかつゆるゆると迫り環境やエコに関するしりあがり寿さんがだものね、世界遺産には負けるかもしれないけど相当なもんだ。そこにはいろんな自然がいっぱいあって、そびえる山々、川の流れ、ワーッと広がる海、とか見て皆が「美しい!」と感じる。ボクはよく考えるんだけどなぜ人間は自然を見て「美しい!」って感じるんだろうね。なんか不思議。もちろん人工の都市だって美しいと感じることはあるけど、なんか違う。人間の作るものにはどうしてもます。コミックとエッセイプロフィールアレコレについて、で鋭く!第17回1958年静岡市生まれ。1985年、『エレキな春』でデビュー。パロディーを中心にした新しいタイプのギャグマンガ家として注目を浴びる。近年は、幻想的あるいは文学的な作品などを次々に発表するほか、エッセイ、映像、ゲーム、アートなど多方面に創作の幅を広げている。「美しくあれ」みたいな意志を感じちゃうんだよね。でも自然は違う。もうあるがまま。だからきらびやかな寺院が時を経て色が剥げ古びてくるとこれがなかなか自然と調和して逆に「美しい」。それがどんな奇岩でも、珍しい風景でも、グネグネと曲がりくねった妖しい木々でも、うっそうとしたジャングルでも、荒涼とした砂漠でも、それが自然のものであれば「美しい」。きっと人間はそこに自分たちが生きるこの世界の法則みたいのを見るのかもしれないね。それは人間と世界が共有する根本的な法則で、なにかをそこで確認するのかもしれない。で、国立公園は、その法則を道具に山や川を素材に「時間」が何万年何億年かけて作りあげた芸術だからスゴイ!自然を時間の芸術と考えるとボクは逆に何万年何億年かあと、人類が滅びた後の自然も見てみたいなー。いろいろな建物が崩れおち、草木がおおい、あるいは砂に埋もれた後を見てみたい。今でもジャングルの中のアンコールワットや砂漠に埋もれた楼蘭の遺跡とか、近いものはあるかもしれないけど、例えば東京まるごと自然に飲みこまれた風景はスゴイと思うなー。作者の「時」の自慢げな笑顔が見えるようだ。そのころ地球を支配しているのは何だろう?その種は今ぼくたちが生きているこの場所も新たな国立公園に指定してくれるかな?今のうちに「ヘンな漫画家の生息地」とか看板でも用意しておこうかな(笑)。34