ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

エコジン04・05月号

青森県八戸市蕪島から6回に渡って紹介してきた「みちのく潮風トレイル」も、ついに最終回。今回は宮城県名取市青森県八戸市蕪島から、福島県相馬市松川浦まで東北地方の太平洋沿岸に「みちのく潮風トレイル」が誕生する予定です。本コーナーでは、その魅力を熟知したガイドがコースをご案内します。トレイルを歩く旅を楽しみ、東北の復興につなげましょう!から福島県相馬市にかけてのコース最南端だ。さん平野が続く、平坦で歩きやすいコースゆえに、途中に鹿狼山を組み込むなど、飽きのこないコースづくりを考えているのは、小保根聡係員。「ピックアップしたスポットのほかにも、伊ていざんぼりかろう達政宗によって最初の掘削がされた『貞山堀』と呼ばれている仙台湾沿いにのびた運河など、立ち寄ってほしい場所がたくさんあります。ルートの全線開通に向けて、さらに調査を進めていきたい」と意気込む。南の玄関口となる福島県相馬市の松川浦は、風光明媚なことで知られる汽水湖だ。穏やかな表情を見せる松川浦だが、やはり震災の影響は大きく、有名だった海苔の養殖はまだ復旧していない。「それでも地元の方々の目は前に向いていて、こちらが元気をもらうくらいです。景観だけでなく、歴史や文化とともに、そんな地元の方々とふれあってほしいと思います」。老いも若きも気軽にかろうさん登れて眺望良好な鹿狼山標高500mにも満たない山にも関わらず、頂上からの眺望が抜群で人気が高い。山頂からは東に太平洋、南西方向に吾妻連峰が望め、天気がよければ金華山まで見ることができる。ときには山の下を真っ白に覆う雲海が出ることも。4月初旬にはカタクリの花の群生も見られる。八戸市蕪島“小松島”とも呼ばれる景勝地・松川浦ココ!相馬市松川浦海水と真水が混じった汽水湖である県立自然公園松川浦。多様な動植物の生息が見られ、アマモ場では多くの稚魚が育っている。景色の美しさは万葉の頃から歌にもうたわれたほどで、岩壁や点在する島にはかつて倉庫として利用するために人の手で掘られた岩穴が多数空いており、奇景を成している。16