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概要

エコジン04・05月号

特集:国立公園を知ろう!国立公園とは何かを知ろう!日本の国立公園の特徴と、指定から80周年を迎える3つの国立公園の歴史や魅力をご紹介します。文/柳澤美帆国立公園とは?国を代表する優れた自然の風景地世界初の国立公園は、アメリカのイエローストーン国立公園。日本もアメリカの制度を参考に、1931年に現在の自然公園法の前身となる国立公園法を制定し、1934年に最初の国立公園が誕生した。指定後は建物を建てたり、木を伐ったりするような開発が制限され、国の管理によって、自然と親しみやすいように必要な情報の提供や施設等の整備が行われる。国立公園以外には、国が指定して都道府県が管理する国定公園、都道府県が指定・管理する都道府県立自然公園がある。しぶつさん至仏山と尾瀬沼の水芭蕉は、尾瀬国立公園の代表的な風景のひとつ。日本の国立公園の特徴は?国有地だけでなく民有地も含んだ公園阿蘇くじゅう国立公園では、あか牛の放牧により、草原を育て生態系を保つ取り組みが行われている。広い国土を持つアメリカなどは国立公園の地域を国有・公有化し公園専用としているが、国土が狭い日本では、国立公園の土地すべてを公園専用にはできない。そのため、土地の所有にかかわらず公園を指定できる「地域性自然公園制度」を採用し、その多くは民有地も含んでいる。結果、集落・住宅地や、農林業などの産業が行われているところも含まれ、国立公園内では、土地の自然の状態や使われ方に応じて保護と利用のためのゾーニングが行われている。どのように利用されているの?自然保護と自然とのふれあいに利用国立公園は自然を守るだけでなく、自然についての知識を深めることや、健康やレクリエーションのために自然とふれあうことに使われている。毎年延べ3億人以上が登山やハイキング、シュノーケリングや自然観察などで国立公園を利用しており、そのための歩道やキャンプ場など、自然とのふれあいの場が整備されている。また自然保護官(レンジャー)が配置され、国立公園内のパトロールや公園の保護・利用の計画づくりなどを行っている。十和田八幡平国立公園で行われた自然観察会の様子。10