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概要

エコジン6・7月号

レンズ風車のチカラ。博多湾沖約700メートルの地点?そこに、直径18メートルに及ぶコンクリートの“浮体”がうかぶ。浮体の上には2基の風車が設置されている。しかしよく見るとこの風車、勢いよく回るブレードの周りに、まるでレンズのように丸い覆いが取り付けてある。実はこれは、「レンズ風車」と呼ばれる新たな発想の風力発電。複雑な地形により、安定した風が望めない日本の厳しい風況をも味方にできる装置として、期待が寄せられている。研究開発を行っている、九州大学応用力学研究所の大屋裕二教授は言う。「レンズ風車の大きな特徴は、プロペラの周りに“集風体”がついていること。この集風体はメガホン状になっていて、風を受ける正面が狭く、出口が広くなっています。出口の周囲に『つば』とよばれるドーナツ板があります。これが渦を作り、低圧を作り、風を呼び込むのです。集風体はそれを応用した、より効率よく風を集める仕組みなのです」。LESSON. 2eco技術で、温暖化をストップ。日本には世界をリードする最先端の環境技術があります。環境省ではC O 2削減に役立つさまざまな環境技術の開発に取り組んでいますが、ここでは画期的な風力発電についてご紹介します。写真/川本聖哉