エコジン2・3月号

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概要:
エコジン2・3月号

発行:2 0 1 3年2月エコローカル通信第四号持続可能な社会作りを進めるさまざまな地方独自の取り組みを紹介するコーナーです。宮崎県東諸県郡綾町DATA面積:9,521ha /総人口:7,303人世帯:2,893世帯宮崎県のほぼ中央に位置し、総面積の約80%が森林で占められた緑豊かなまち。住宅や農地が広がる平野部は丘陵に囲まれた盆地で、一年を通して温暖な気候になっている。国内最大級の照葉樹林の森とともに文/柳澤美帆人と自然が共生するまちづくりを実現2012年7月、宮崎県の綾町と周辺地域が「ユネスコエコパーク」に選ばれた。エコパークは、同じユネスコが認定する世界遺産が“保護”に主眼を置いているのに対し、「持続可能な開発と自然保護の両立」を重視する点が特徴。綾町においても、多くの日本固有種で構成され、世界的にみても貴重な照葉樹林が広く残されており、それが今後も保護されるであろうこと、そして自然と人が共生する地域づくりが未来に向け継続されるだろうことが認められて、今回の登録となった。「人と自然の共生」というと、いまでこそ良く耳にするフレーズだが、綾町はこの課題に、19 6 0年代から取り組んできた。高度経済成長の流れの中で持ち上がった照葉樹林伐採計画を中止にし、自然と人間が共生できる地域づくりを町をあげて模索し始めた。照葉樹林を守ることはもちろんのこと、本物の自然からの恵みを享受して人が健康に暮らせるようにと、各家庭で無農薬の野菜をつくることを奨励し、そこから発展して有機農業を支援する「自然生態系農業の推進に関する条例」を全国に先駆けて制定。また環境を破壊する企業誘致を行わず、自然からの恵みを大切に生かす木工や26