エコジン6・7月号

エコジン6・7月号 page 5/36

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にまで減っている。「人が増えれば物資が必要になるから、色々なものが運び込まれる。例えばバナナを輸入すれば、その段ボールをよーく見てみると、ガラパゴスにはいない虫がついていたり。さらに、そのバナナにも小....

にまで減っている。「人が増えれば物資が必要になるから、色々なものが運び込まれる。例えばバナナを輸入すれば、その段ボールをよーく見てみると、ガラパゴスにはいない虫がついていたり。さらに、そのバナナにも小さな外来種の種子がついていることもある。その種子から芽を出した木々に実が付き、それを鳥が食べ、原生林の中でフンをし、そこでまた芽を出して・・・。あっという間に森は、外来種の植物でうめつくされてしまう」また、人が生活することで必然的に出そらすことができなかった。この危機を少しでも知ってほしいと思うから、僕はシャッターを切り続けるんです」今、地球では、毎年九州の2倍の大きさの原生林が減っている、と藤原さん。このままの速度で進むと、世界の原生林はあと20年ですべて無くなってしまう計算だ。「原生林には、若い木、古い木、倒木、色々な木があって、そこにしか生きられない生物がたくさんいます。その生物多様性のバランスがあるからこそ、人間も生きてはできなかった。ecojininterviewKOICHI FUJIWARAcFUJIWARA Koichiてくるのがごみだ。藤原さんの写真には、希少生物のすぐ横に山盛りのごみが捨てられているという、衝撃的なものが数多くある。「ガラパゴスにもごみ処理場はあります。でも、人口が増大し、ごみも増えているので、とても対応できる量ではない。それで、仕方なく森でごみを野焼きする。その横にイグアナやゾウガメがいるんです。動物だ、と思って写真を撮っても、ちょっとフレームをずらすとごみの山。とても異様な光景です。そんなもの、誰だって見たいはずがないのですが、でも、それが現実。そういうことから僕は目をいられるわけです。この状況を目の前に、私たちは何をしたらいいのか。そう思ったら、逆に“私たちはどこに向かっているの?”という問いを自分に投げかけてみて下さい」ふじわらこういち:生物ジャーナリスト。秋田県生まれ。ネイチャーズプラネット代表、ガラパゴス自然保護基金代表。世界中の危機に瀕した生物や自然を捉えた著書が話題を呼んでいる。代表作に『ガラパゴスがこわれる』『南極がこわれる』(ポプラ社)、『ちいさな鳥の地球たび』(岩崎書店)、『森の声がきこえますか』(PHP研究所)、『地球の声がきこえる』(講談社)など。NATURE’s PLANEThttp://www.natures-planet.com/05