エコジン6・7月号

エコジン6・7月号 page 25/36

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中国山脈の南斜面を切り拓いた谷合の山里、岡山県英田郡西粟倉村。都市部から遠く離れたこの村でも、過疎化の問題は深刻だ。一方で、地域の特徴を生かしたビジネスで村に活気を取り戻そうと奮闘する若者たちの取り組....

中国山脈の南斜面を切り拓いた谷合の山里、岡山県英田郡西粟倉村。都市部から遠く離れたこの村でも、過疎化の問題は深刻だ。一方で、地域の特徴を生かしたビジネスで村に活気を取り戻そうと奮闘する若者たちの取り組みが注目を集めている。それが 2009 年に設立された「( 株 ) 西粟倉・森の学校」だ。間伐材を加工した木製品の製造や販売、森林浴を楽しむエコツアーなど、豊富な森林資源を生かした事業を行っている。「山に囲まれた西粟倉村には豊富な森林資源があります。しかし、近年、木材価値の低迷や過疎化の影響で、なかなか手入れが行き届かなくなっていました。そんな中、2008 年に『百年の森林構想』というプロジェクトが発足します。これは、これまで、五十年もの間、育てられてきた森林の管理をこのまま諦めるのでなく、間伐などの手入れを行い、樹齢百年以上の木が生い茂る豊かな森に育てようという事業です。この手入れの際に伐採された間伐材を加工し、販売する機能を村で持つため、当時、コンサルタントとして関わっていた牧大介を中心に森の学校が設立されました。山で働く人、木を加工する人、商品を販売する人など村の雇用拡大につながっています」と、同社の坂田憲治さんは説明する。また、森林にまつわる事業のほか、源流の水で育ったお米など、地元の人たちが以前から作っていた良質な農作物にも着目した。里山を利用し、生態系の循環から得られる村の恵みを全国の消費者に提供することが、ひいては、地域の再生につながると信じている。「私も含め、社員の半数以上は、村外からの移住者。村で生まれ育った人には当たり前の資源や美しい風景も、私たちには、かけがえのないものに映ります。そういった村の魅力を改めて見つめ直し、みなさんにお届けしたいと考えています」若い力が、村に元気を呼び戻す。環境保全型の農業でつくられたお米の販売なども行われており、毎年人気を博している。西粟倉村内の森林や、木材加工の現場をまわるエコツアーも行っている。間伐材の伐採だけでなく、木製品の加工についても村内で行うことで村に雇用を生んでいる。Click!!( 株 ) 西粟倉・森の学校http://nishihour.jp/index.html25