エコジン6・7月号

エコジン6・7月号 page 23/36

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東京スカイツリーの開業で注目を集める東京都墨田区は、日本有数の“ものづくりのまち”としての顔も持つ。そんな墨田区の町工場 11 社が得意分野を生かして完成させたのが、電気自動車「HOKUSAI-Ⅲ」だ。開発がスタ....

東京スカイツリーの開業で注目を集める東京都墨田区は、日本有数の“ものづくりのまち”としての顔も持つ。そんな墨田区の町工場 11 社が得意分野を生かして完成させたのが、電気自動車「HOKUSAI-Ⅲ」だ。開発がスタートしたのは2007 年。スカイツリー開業で一大観光都市となる墨田区の、新たな観光交通システムづくりが目的だ。開発の中心となった浜野製作所の代表、浜野慶一さんは語る。「墨田区は東西 5キロ、南北 7キロという小さな“まち”です。大きな観光バスで訪れる観光地とは違い、のんびりと下町の路地裏を楽しんでいただきたい。そこで環境に優しく、路地裏にも入れるような小型の電気自動車を作ろうということになったんです」同年 5 月には、墨田区、早稲田大学、区内企業で構成される「すみだ次世代モビリティ開発コンソーシアム」が発足した。2009 年に 1 号機、2011 年に 2 号機を製造したが、ボディが鉄製のため重く、全体的なバランスがいまいち。そこでボディをすべてアルミ製に変更。軽さと強度を両立させるためには、浜野製作所の高い加工技術が求められた。ダッシュボードは注文家具製造企業が天然木を用いて製作。ドアの内側を彩る「うるし紙」もメンバー企業の労作だ。こうして今年3 月、「HOKUSAI-Ⅲ」が完成した。最高時速は50キロ。ミニカーとして登録し、公道を走ることも可能となった。今後は PR 車としてスカイツリー周辺を運行する予定だ。「HOKUSAI-Ⅲ」は一人乗り専用だが、観光の足として利用できるよう、ゆくゆくは 2 人乗り用の HOKUSAI を完成させることも目指している。「これまで、それぞれに部品を作ってきた墨田区の町工場が、その力を結集して完成品を作ったことで、未来に向けて新しい道が開けました。地域の活性化という意味でも、大きな一歩です」取材当日は、区民祝賀パレードに向けての最終調整が行われていた。充電は家庭用の 100ボルト電源を使用。8 時間の充電で 35キロの走行が可能。Click!!( 株 ) 浜野製作所http://www.hamano-products.co.jp/company.html23