中島早貴中島早貴とキーワードから考える

SDGsライフのヒント

聞いたことはあるけれど、なんとなく遠い存在の「SDGs」。日々の生活の中でも実践できるSDGsな暮らし方について、中島早貴さんと一緒に考えてみましょう。

中島早貴プロフィール
1994年2月5日生まれ。℃-uteの元メンバー。グループ解散後は舞台を中心に女優として活躍中。2018年、「つなげよう、支えよう森里川海アンバサダー」に就任。沖縄のサンゴ保全活動団体「チーム美らサンゴ」にも参加している。
キーワード04

アフターメダル
プロジェクト

について教えてください
福井陽一さん
環境省環境再生・資源循環局総務課リサイクル推進室
福井陽一さん

「アフターメダルプロジェクト」の
「アフター」ってどんな意味ですか?

 実は、このプロジェクトの前身「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」も今回初めて知ったのですが、昨年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会でメダリストに授与されたメダルが、小型家電の金属から作られていたなんてビックリしました!私の家にも使わなくなった小型家電があったのに、協力することができなくてとても残念です。でも「アフター」ということは、このメダルプロジェクトがカタチを変えて続いていくっていうことなのかな?次は私も参加したいと思っています。

質問シーン
回答者画像

今でも小型家電の回収を行い、
金属資源を生み出しています

 日本はよく“資源のない国”といわれますが、有用な資源を含む小型家電などの「都市鉱山」の量は、世界有数といわれています。「みんなのメダルプロジェクト」では、最終的に金を約30kg、銀を約3,500kg、銅を約2,200kg回収し、そこから約5,000個のメダルが作られました。リサイクルした金属からメダルを作ることはオリンピック・パラリンピック競技大会における初の試みでしたが、多くの人がこのプロジェクトに参加することで、同大会に自分も参加したような気持ちになってもらえていたらうれしいです。また持続可能な社会を築く上でリサイクルの重要性も広くアピールできたのではと考えています。
 「アフターメダルプロジェクト」は、せっかく盛り上がったこのリサイクルへの機運を、「大会が終わったから終わり」とするのではなく、これからも継続させて、限りある資源やものを大切に使っていこうというものです。中島さんのように、これから参加していただける方も大歓迎です。

天然資源国の金埋蔵量と
日本の都市鉱山の金埋蔵量の比較

日本の金埋蔵量は約6,800トン(世界の埋蔵量の約16%)。出典:(独)物資・材料研究機構

どうやって小型家電の回収に
参加したらいいのか教えてください

 古い携帯電話やドライヤーなど、私の家にも使わなくなった小型家電がたくさんあるな、と思い浮かんできます。特に携帯電話などは、私のようになかなか手放すタイミングがなく家に眠っているという人も多いのではないでしょうか。買ったものはできるだけ大切に使っていきたいと思いますが、使い切った上でリサイクルに出せたら、寿命以上に長く使うことができますね。ごみだと思っていたものが実は資源で、それを循環させることで何かに生まれ変わるなら絶対やりたいです!今はどこで回収していて、これからはどんなものに生まれ変わるんですか?

質問者画像
回答者画像

決められた回収方法の中から
参加しやすい方法を選択できます

 回収にはいくつかの方法があります。「ボックス回収」は市役所などの公共施設や商業施設に設置されている回収ボックスに入れる方法です。「拠点回収」は自治体などが指定する場所へ持ち込む方法。「イベント回収」はイベントが行われている会場に回収ボックスが設置されています。例えばJリーグのチームと連携してサポーターに回収に協力してもらったりもしています。これ以外にもいくつか方法があるので、自分のやりやすい方法で回収に出してみてはいかがでしょう。ただし収集の対象となる品目は、自治体や回収する事業者によって異なるので、お住まいの自治体のホームページや「小型家電リサイクル回収ポータルサイト」を事前にご確認ください。また認定を受けた回収業者に出さないと正しくリサイクルされないこともあるので、無許可の業者には注意が必要です。
 皆さんから回収して取り出された小型家電の金属は、新たな電化製品や金属製品など、社会の中でさまざまなものに再び使われていきます。

「アフターメダルプロジェクト」は
SDGsのどのゴールにつながりますか?

 今まで、ごみの分別に関してはすべて母に任せちゃっていました。今回のお話を聞いて、これからは自分でも不要になったものやごみを出す時に「資源になるかどうか」に注目して、小型家電はもちろん、より多くのものをリサイクルの輪に入れてあげられるように気をつけていきたいと思います。
 ごみになるはずだったものが資源になるというのは、限りある資源を守ることにつながることがわかりましたが、たくさんあるSDGsの目標のどのゴールにあてはまるのか教えてください。

質問者画像
回答者画像

環境に対して責任ある行動をとる
「つくる責任 つかう責任」につながります

 金属類は主に鉱山から採掘されているのですが、このように製品に使われている金属を取り出して再利用することは、自然環境の破壊を減らすための一つの手段になります。SDGsが目指すゴール12「つくる責任 つかう責任」を意識して、資源を最大限有効に使うことを考えていきたいですね。またこのプロジェクトは、小型家電を出す消費者、回収業者だけでなく、自治体や企業などさまざまな人とのパートナーシップがあってはじめて実現するもので、ゴール17「パートナーシップで目標を達成しよう」にもつながっています。
 日々、私たちが便利に暮らすために多くの製品が作られ、販売されています。それを不要になったからといってすぐにごみにしてしまうのではなく、その中に眠っている金属類を取り出してもう一度資源として再利用できることを知ってもらい、多くの人たちにその循環を生み出す一人になっていただきたいと思っています。

今月のヒント

不要になった小型家電がないか、
改めて家の中を見渡してみます!

 ペットボトルやビン・缶のリサイクル回収がすっかり定着しているように、「アフターメダルプロジェクト」をきっかけに小型家電のリサイクルももっと進めばいいなと思います。近い将来、新しい電化製品に「リサイクルされた金属を何%使用しています」と表示されるようになって、リサイクル率が高く環境に優しいものを購入する人が増える、そんな時代が来るとうれしいですね。私も家の中を見渡してみて、リサイクルできる小型家電がないか探すことから始めたいと思います!

SDGsって?

SDGsとはSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称です。
持続可能な世界を実現するために、2030年までに達成すべき国際社会全体の目標であり、17のゴールと169のターゲットから構成されています。
「地球上の誰一人として取り残さない」を理念に、行動変革につなげるため一人ひとりが持続可能な社会づくりに必要な知識とスキルを得ることなどが掲げられており、日本も積極的に取り組んでいます。

写真/石原敦志