第１回予算監視・効率化チーム会合　議事録

１．開催日時

平成２２年４月２２日（木）１２：００～１２：４４

２．開催場所

環境省省議室

３．出席者

環境副大臣（チームリーダー）
大臣官房長（事務局長）
官房各課長等チームメンバー
（外部有識者）
大久保　規子　委員
高岡　美佳　委員
新美　育文　委員

４．議事

（１）　予算監視・効率化チームによる行政事業レビューの進め方について
（２）　平成22年度予算執行計画等の状況について

• 平成22年度予算執行計画（案）について
• 公共事業関係費の内示状況（報告）
• 平成21年度緊急経済対策の進捗状況（報告）

（３）　公開プロセス対象候補選定の考え方について
（４）　その他

５．配付資料

資料１

予算監視・効率化チームによる行政事業レビューの進め方について

資料２

平成22年度予算執行計画（案）

資料３

公共事業関係費の内示状況

資料４

平成21年度緊急経済対策の進捗状況

資料５

公開プロセス対象候補選定の考え方について

参考資料１

予算監視・効率化チームの設置について

参考資料２

環境省行政事業レビュー行動計画

参考資料３

予算監視・効率化チームに関する指針（内閣官房国家戦略室）

参考資料４

予算執行の情報開示充実に関する指針（内閣官房国家戦略室）

参考資料５

「公開プロセス」の基本的な考え方のポイント（行政刷新会議）

午後１２時００分　開会

• 桑田監査指導室長　それでは、予定の時間となりましたので、ただいまより第１回予算監視・効率化チーム会合を開催いたします。私、本日の進行役を務めさせていただきます、会計課監査指導室長の桑田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
  　また、本日は、ご多忙にもかかわらず、外部委員の大久保委員、高岡委員、新美委員のご出席をいただいております。まことにありがとうございます。円滑に議事を進めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
  　それでは、会議に先立ちまして、田島環境副大臣よりごあいさつをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
• 田島環境副大臣　第１回目の会合を迎えました予算監視・効率化チーム、今回、リーダーを務めさせていただきます副大臣、田島一成です。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
  　３人の外部有識者として新美、高岡、大久保、お三氏の先生方、本当にお忙しい中、ありがとうございます。皆様には、これからしっかりとした予算監視・効率化のためのお力添えを専門的な知見をそえていただきまして、ぜひご指導いただきますことを心からお願いを申し上げておきたいと思っております。
  　今回、行ってまいります業務につきましては、行政事業レビューでありますとか予算執行計画の作成、そして、自己評価の実施という支出先や使途を把握し、改善の余地を点検していくという任務でございまして、今年の２月に設置をし、もう既に２カ月余がたってしまったところでございますが、こうした業務の中で各府省が行うこととなります行政事業レビューにつきましては、昨年11月に行政刷新会議が実施をしてきました事業仕分けと同様に委員の皆様と、それから行政刷新会議が指名をしてまいりました外部有識者の参加をいただいて、公開によるヒアリングを５月の下旬に実施されるように聞いているところでもございます。このヒアリングには、本日お越しいただいた３人の有識者の先生方にもぜひご参加をいただきたいというふうに考えているところでございますので、よろしくお願いを申し上げます。
  　本日の会合では、本チームで今後進めていきます行政事業レビューの進め方と、平成22年度の予算執行計画（案）についてご審議をいただきたいと思っております。委員の皆さんには、それぞれ予算執行の効率化、そして、公開プロセスの情報開示の充実に向けた取り組みについてご協力をいただきたいと思っておりますので、限られた時間でございますが、どうぞよろしくお願いを申し上げ、一言のごあいさつにさせていただきます。ありがとうございました。
• 桑田監査指導室長　ありがとうございました。
  　それでは、配付資料の確認をさせていただきます。一番上に議事次第がございまして、下段の方に資料の１から５、参考資料が同じく１から５ございます。
  　めくっていただきまして、資料１でございますが、行政事業レビューの進め方について裏表１枚ものでございます。資料２が予算執行計画でございます。こちらは１ページから４ページの文章部分と、別紙１、別紙２がついております。次が資料３でございます。公共事業関係の内示状況でございます。こちらは、表紙も含めまして１ページから４ページとなっております。次に、資料４でございます。平成21年度緊急経済対策の進捗状況、こちらは説明ペーパー１枚に、横表１ページから５ページございます。次に、資料５でございますが、公開プロセス対象候補についてということで、こちらは１枚片面でございます。
  　以下、参考資料でございますが、予算監視・効率化チームの設置について、２月に設置しているものでございますが、こちらが片面１枚ものでございます。参考資料２が、環境省行政事業レビュー行動計画でございます。こちらは裏表でございます。次が参考資料の３でございます。予算監視・効率化チームに関する指針でございます。こちらは内閣官房国家戦略室から出されているものでございますが、１ページから８ページになります。次が参考資料４でございますが、予算執行の情報開示充実に関する指針でございます。同じく国家戦略室から出されたものでございますが、こちらが１ページから７ページとなります。最後、参考資料の５でございますが、「公開プロセス」の基本的な考え方のポイントでございます。こちらは行政刷新会議の会議資料からとっておりますけれども、１枚もの、裏表でございます。
  　以上でございますが、資料に不備がございましたら事務局にお申しつけいただきたいと思います。
  　それでは、議事次第に従いまして、議事を進めてまいります。始めに、予算監視・効率化チームによる行政事業レビューの進め方についてです。事務局より説明をお願いします。
• 梶原大臣官房会計課長　それでは、資料１と参考資料１、参考資料２を使ってご説明を申し上げたいと思います。
  　資料１をごらんになっていただきますと、行政事業レビューの進め方についてとなっております。後ほどの予算執行計画と混乱がないように申し上げますと、これはもう終わった年でございますが、21年度予算について、その執行が適切に行われたかどうかというものについてレビューを行う、その結果を踏まえて、23年度予算の要求に生かすという趣旨で行うものでございます。実施体制でございますけれども、この予算監視・効率化チームが行うという整理になっておりまして、この行政事業レビューの責任者は、チームのリーダーであります環境副大臣でございます。ただ、内容は非常に多岐にわたっている、作業量としても非常に膨大なものになります。ベースになる下作業を行うという意味で予算監視効率化推進グループがございます。推進グループがその資料の整理等々を行い、チームのご判断をいただくということでございます。
  　それと、特にもう一つ、先ほど副大臣のごあいさつにも、公開プロセスによるヒアリング、事業レビューを行うということでございます。
  　全体の進め方でございますが、環境省の例えば人件費であるとか、そういったような政策的な要素がないものを除きまして、すべての事業について自己点検を行うための事業レビューシートというものを作成する。これは事業担当部局が最初に事実関係を整理するものでございますが、それを推進グループでチェックをいたしまして、効率化チームの判断を求める。こういった対象になっているもののうち、一部の事業につきましては公開プロセスに付するということでございます。
  　裏面を見ていただきますと、公開プロセスのイメージ等がありますが、昨年の11月に行われました事業仕分けとほぼ同じスタイルをとります。まず、事業部局から事業の概要、支出先・使途の状況について説明をする。それについて質疑・議論を行って、最終的には、使い方がよかったのか悪かったのかということを評価していただき、見直しが必要かどうかというようなことを判定していただく。それを取りまとめて、外に張り出すということになります。また、その模様についてはインターネットで実況中継をする。あるいはそれができなければ録画映像でもいいから、それを国民の方々が見られるようにするということでございます。
  　予定としましては、全事業について、レビューシートを作成していくわけでございますけれども、４月の下旬には、それをどういう形でまとめるか。実は環境省全体は、2,000を超える契約本数がありますけれども、それについてどういう形で取りまとめて見やすくシートをつくるかという整理を行う。それで、５月の中旬には公開プロセスの対象になる事業の決定をし、そのレビューシートを公表します。５月の下旬から６月の上旬にかけて公開プロセスを実施して、その結果とともに他の事業のレビューシートもあわせて、公開をしていくと、こういう形になります。最終的には、８月末の予算要求に反映させるということでございます。
  　以上でございます。
• 桑田監査指導室長　ありがとうございました。
  　続けて、議題の２の平成22年度予算の執行計画等の状況について、事務局より説明をお願いします。
• 梶原大臣官房会計課長　資料２をごらんになっていただきたいと思います。先ほどは、21年度の事業についてきちんと無駄なく使われたかということでございましたけれども、環境省予算執行計画の方は、ことしの予算について、どう執行するかということでございます。まず、予算の監視・効率化の推進体制といたしましては、本会合、このチームが実際に進捗管理を行っていくのだということでございます。チーム会合としましては、四半期に一度、開催をするということで考えてございますが、こういう形で本当に集まれない場合も当然あるかと思いますけれども、その場合は、適宜、持ち回り等々も考えてまいりたいと思ってございます。この部分についても非常に膨大な作業がございますので、下働き用の案づくりでありますとか資料整理でありますとか、そういったような観点から推進グループをつくりたいと考えております。
  　ページをおめくりいただきまして、グループ長は、会計課長でございますが、その他、予算担当がそれに対応するということでございます。
  　では実際、どういう形で予算を執行していくのかということでありますが、もう一枚おめくりいただきまして、別紙１、あるいはその次のページに別紙２というものがございます。これが環境省の予算でありますけれども、それぞれ四半期ごとにどういう形で契約をしていくのかというものをつくってございます。これにつきましては、実際に使われたものを全部、公表していくということになります。
  　２ページ目にお戻りいただきまして、２の（３）でございますけれども、各四半期の終了後には、それぞれの執行状況がどうだったかということも自己評価いたします。
  　そのほか、（４）でございますけれども、実はこのチームが行います予算執行の適正化をチェックをするという意味において、大きな指標としてもう一つございますのが、ここに書いてあります直轄事業の整備計画の決定、あるいは補助金の内示、あるいは10億円以上の補助金の交付決定に当たって事前審査を行うというものがございます。また、次の○でございますが、契約についてもチェックをしていくということでございます。ただ、非常に膨大な作業になります。また、日々行われる作業でございますので、例えば、その次の○にありますけれども、緊急を要する場合等においては、持ち回りによる審査とか事後報告もやらせていただきたいと思っております。
  　そのほか、効率化という観点では、３ページにございますけれども、国民の声を受け付けるとか、あるいは（７）職員の参画とか意識向上を図るための研修を行うとか、あるいは（８）にありますけれども、情報開示を図るといったようなことをやっていくということでございます。特に情報開示というところにつきましては、四半期ごとに公表いたしますけれども、月単位のお金の使い方について公表していく。あるいは、公共調達の情報について公表していく。３ページの一番下でございますが、公共事業等に関する情報も、４ページにかけてあるような情報については公表していく。補助金についても、あるいは委託調査についても公表していくということでございます。４ページの下の方にありますけれども、タクシー代の使用等についても、すべて公表していくということでございます。
  　次に、執行状況ということでございます。資料３を見ていただきたいのですが、資料３につきましては、公共事業関係費の内示状況でございます。環境省の持っておる公共事業、まず、最初の１ページを開いていただきたいと思うのですが、めくっていただきまして、廃棄物関係でございます。廃棄物関係につきましては、２ページ目の上の方を見ていただきますと、まず、一番上の段が循環型社会形成推進交付金というものでございます。その下に、廃棄物処理施設整備補助金というものがあります。これはどういったような違いがあるかと申しますと、平成16年度の三位一体改革で、基本的には補助金ではなくて交付金にしましょうよという話があって、廃棄物関係の施設整備については交付金化をしております。この交付金というのはどういう性格のものかといいますと、市町村に施設整備計画をつくっていただく、大体５年間のタームでつくっていただきまして、その５年間の中で事業をやっていただく。あらかじめ計画に必要なお金については幾らお渡ししますよというものでございます。その計画に従って、いつ、どういう形でお金を使われるかというのは、基本的に自治体の判断になるということでございます。中身的には、今年、内示を出した市町村数は1,200ぐらいの市町村があって、マテリアルリサイクル施設、エネルギーの回収、発電あるいは有機性のごみについて堆肥化をするとか、そういったようなリサイクル、最終処分場、浄化槽、こういったものが対象になってございます。
  　次の段は補助金でございますが、一般廃棄物の方は、基本的に平成16年のときから継続しているものを対象としています。静岡市、岡崎市等々が残っているということでございます。あとはフェニックス、これは広域臨海の関西にありますものですけれども、その下の廃棄物処理センター、産廃処理施設モデル的整備事業というのは公共が関与して、産業廃棄物の処理を行うような施設。ＰＣＢというのは、日本環境安全事業株式会社が行いますＰＣＢ処理事業についてのものでございます。その下は、沖縄とか北海道とか離島とかあるものは環境省ではなくて、他の省庁で予算化させるものですが、執行は環境省で行うものというものでございます。これにつきましても、それぞれの沖縄管内あるいは北海道管内というところに内示をさせていただいております。これは1,000何百件という話になりますので非常に膨大なものでございます。
  　４ページ目でございます。これは自然公園事業でございますが、二通りに分かれてございます。一つは、中身的には目ということで国立公園等整備費、その下に、目ということで自然環境整備交付金がございます。まず、上の方は直轄事業、例えば国立公園で行うとか、あるいは国指定の鳥獣保護区で行うような事業が入ります。２番目の国民公園、これは皇居外苑でありますとか新宿御苑とか京都御苑とか千鳥ヶ淵で行う事業でございます。この１番と２番が国立公園等整備費に該当いたします。下の方の自然環境整備交付金というのは、これは先ほどの廃棄物と同じように交付金制度でございまして、自治体の方で、計画をつくっていただいて、その分、お金を出すということなのでございますが、国定公園でありますとか、長距離自然歩道の整備に使われるものでございます。資料の関係で、今日はこういう簡単なものにさせていただいておりますけれども、細かい内訳は、必要であればお送りさせていただきたいと思っております。
  　次に、資料４でございます。これは平成21年度緊急経済対策の進捗状況ということでありますけれども、詳しくは２ページ以降の、２枚目以降の表にございますけれども、２次補正としまして、これは１月に成立した補正予算でございますけど、家電エコポイント制度をことしの４月１日から12月いっぱいまで延長しております。住宅版エコポイントにつきまして、環境省、国交省、経産省、３省で今年から12月までということで住宅版エコポイントを新たに創設をしました。３番目が高効率の太陽熱利用システム、これはリース事業でございますけれども、一般の家庭の屋根の上に太陽熱の高効率の利用システムをリース事業として置く。それによって、ご家庭の一時的な負担が軽減されるということと、リースでございますから所有権はリース会社が持ちますのでメンテもしっかりされるというような事業を、一つのビジネスモデルとして創設させていただいたものです。中核市・特例市のグリーンニューディール基金、これはいろいろな環境対策に使えるお金として、３年間で使えるお金としてつくったものでございます。地球温暖化対策加速化支援無利子融資事業、これは、特に民間の企業が深掘りをして３年間に６％とか、そういった深掘りをして対策をしていただくところについては、３年間に限って、その施設整備に対して無利子を上限に利子補給をするというものでございます。これは例えば15億円の予算でございますけれども、当然、利子補給の分だけでございますから、非常に大きな投資を生むというような事業でございます。また、チャレンジ25地域づくり事業でございますけれども、これは実際にマイナス25％を達成するのはどうやったらいいのか、面的にこの地域はこうなんだというふうに見せてくれる事業に対して助成をするというものでございます。その次、排出削減・吸収クレジット創出支援事業、これは、例えば森林で吸収源をどんどん増やす事業に対して助成をする。あるいは、そこで出てきた削減量を認定する。それをクレジットとして、いろいろな人達に使っていただく、こうやって対策をとる人たちに資金がしっかり回るようにするといった事業でございます。そのほか、災害等の事業についても補正をつけていただいております。
  　おおむね順調に執行しておりまして、一部、特別な仕込みが必要だったものについては若干遅れているものもございますけれども、今月中にはすべて大体形になってスタートするというものでございます。
  　以上でございます。
• 桑田監査指導室長　ありがとうございました。
  　それでは、議題１、２を合わせるような形で恐縮でございますけれども、ここまでのところでご質問等があればお願いしたいと思います。
• 南川大臣官房長　後で何かあれば、遡ってやっていただいていいですから。
• 桑田監査指導室長　それでは、議題３の方の説明をしていただきたいと思います。議題３は、公開プロセス対象候補選定の考え方についてです。事務局より説明をお願いいたします。
• 梶原大臣官房会計課長　資料の５を使って、説明をさせていただければと思います。公開プロセスの対象事業については、これから絞り込みをやっていかなくてはいけないということでございますけれども、どういった考え方でやっていくのかということの基本的な考え方についてご説明を申し上げたいと思います。考え方といたしましては、事業の規模が大きくて、あるいは政策の優先度の高いもの、これが最初の考え方でございます。ただ、事業の規模が大きいと申し上げましても、環境省の事業はそれほど巨大なものが余りないものでございますので、これは役所によって大分違うと思います。環境省では数千万単位になってくるものが非常に多いのではないかというふうな気もしております。また、長期的・継続的に取り組んでいる事業で、執行方法とか制度等について改善の余地があるもの、そういったような見直しをやってもいいのではないかといったようなもの。事業の執行に対して、過去に内外から問題等を指摘されているもの。例えばこれは国会あるいは会計検査とか、そういったような類のものを念頭に置いてのことでございます。その他、公開の場で外部の視点による検証を行うことが有効と判断されるもの。これは、世の中が変わってきて、例えば民間が既にいろいろ育ってきたのではないかとか、そういったような類のものが念頭に出てくるのではないかと思っています。具体的にどうなるかというのは、これから2,000の事業を束ねて、それを横並びで見て、考えたいと思っておりますけれども、こういう考え方でその作業を始めさせていただければと思っております。
  　以上でございます。
• 桑田監査指導室長　ありがとうございました。議題１から３、三つ通してで結構でございますけれども、ご質問・ご意見等ございましたらお願いしたいと思います。
• 新美委員　公開プロセス対象候補の絞り込みの箇所について伺います。公開対象プロセスの基準自体は解ります。ただ、これらの基準は、記載された順序に従って優先的に適用されるのか、あるいは、同順位の適用を考えていらっしゃるのか。どちらでしょうか。
• 梶原大臣官房会計課長　これは全部に該当するというものは恐らくないので、それぞれこの観点から選びます。
• 新美委員　対象の性格に応じて判断するということでしょうか。
• 梶原大臣官房会計課長　はい、そういうことになろうかと思います。ご参考のために、一番資料の最後にあります参考資料５というものを見ていただきたいと思います。１枚紙なのですが、この裏を見ていただくと、どんなようなイメージで行うかが解るかと思います。これは、去年11月の事業仕分けのときにこのような形でやっているのですけれども、例えば一般の方々を入れた形で、事業を実施する人たち、一番手前でございますが、そういう人たちが説明をし、本日おいでの先生方プラス行政刷新会議が指名する外部有識者の方々がお座りになって質疑応答を行う。こういったような形で進めるということでございます。
• 新美委員　ありがとうございます。
• 大久保委員　かなり膨大な作業になりますので、私たちが見るものとしてはレビューシートが重要になるかと思っているのですけれども、レビューシートがどのような様式になるかというのは、まだわからないですよね。
• 梶原大臣官房会計課長　レビューシートは、これも行政刷新会議から一応指示が来ておりまして、まず、予算事業名とか、法令の根拠であるとか、上位政策とかというものがありまして、実はポイントになるものは事業の目的・概要・実施状況・執行状況というものがございます。それと、現場の実施部局が使われ方をどう把握していて、自分たちとしてはどんな改善をするのだといったような自己評価がございます。このようなシートなのですが、その中に、お金の執行のフローチャートというものをつけることになってございます。想定されているものとしては、例えば環境省が外郭団体にお金を出して、そこから、また他のところに多くの割合で出ているのではないか、そういうフローチャートを全部明らかにして、お金の使い方を見る。こういう構造の資料を作成するよう言われております。
• 大久保委員　ありがとうございます。大変わかりやすいご説明だったのですけれども、問題は、何を基準に審査をすればいいのかという審査の基準です。例えば事務事業評価とか政策評価というのは今までもあるわけで、そういうものとの関係で、まさに効率性の部分だけを見るのか、それとも有効性とか必要性とか、そういうものも見るのか、評価の基準、シートの基準というものを、今日でなくてもいいので、少し実質的に明らかにしていただきたい。そして、対象が2,000もあるということですし、ヒアリング一日ということですので、全部同じように熱心にやるというよりは、この基準に照らして議論となりそうなものについて、めり張りをつけてシートを書いていただきたい。内部でもこれは改善の必要があるのではないかということが議論になっているものであれば、もう率直にその部分を書いていただくとか、あるいは一般的にはなかなか必要性・有効性が理解されにくいけれども大変重要なものもあると思いますので、そういうもののポイントをわかりやすくまとめていただくと同時に、他方で余り膨大な作業とならないように効率的にお願いできればと思います。この公開ヒアリングにかかるのは幾つぐらいの事業という予測なのでしょうか。
• 梶原大臣官房会計課長　幾つというのはまだ決まってございませんが、各省庁それぞれの事業の量とか事業性に応じて、大体一日から三日ぐらいの間でやるようにと言われてございます。私ども、霞が関の中では予算が非常に小さい役所でございますので、３日間もかけるということは恐らくないのではないかなと思いますが、これから作業して、行政刷新会議事務局とも相談しながら、事業の数を決めていきたいと思っております。ただ、例えば一事業、30分から１時間かかるというふうに考えれば、それほど多くができないのではないかなというふうに考えております。
• 大久保委員　いろいろすみません、あと１点だけ。執行の適正をみるということは先ほどご説明していただきわかりやすかったのですが、環境省でやっている事業の中には、いろいろなことを協働型でやっているものもたくさんあります。そういうものは普通の執行プロセスと違うものもあるかもしれません。協働と参画により政策を実現するということは、ある意味、効率だけを追求したら無駄な部分もあるかもしれないのですが、そのプロセス自体が非常に重要というものもあると思いますので、そういうものが評価の中で切り捨てられないような形の基準をぜひ立てていただければと思います。
• 桑田監査指導室長　ありがとうございました。
• 高岡委員　何点か伺いたく存じます。まず、先ほどご説明いただいた公園の整備費や廃棄物処理施設等々に関してです。資料３ですね。これをご説明いただいた趣旨というのは、資料２の２ページの（４）予算執行上の重要な決定等についての事前審査の実施、これを今されたということなのでしょうか。つまり、今のご説明をもって事前審査なのか教えてください。
• 梶原大臣官房会計課長　本来は事前審査ということで、きちんとご説明をすべてしなくてはいけなかったのですが、実はもう一つの会計上のルール上、こういったような予算については、年度が始まる前に、どこでどういう事業をするかということを公表しなくてはいけないということになっておりまして、実は公表させていただいてしまっているということで、今回につきましては、そういう意味ではご報告をさせていただいたということでございます。従いまして、事前審査のご報告にかえさせていただいたということでございます。
• 高岡委員　では、これについては、もう今後、審査はしないということでしょうか。
• 梶原大臣官房会計課長　今年の部分については。ただ、先ほどの計画はあくまで計画でございますから、この計画の見直しというものもございます。その際には、また何らかの形でご報告させていただくか、事前審査をしていただくかということをさせていただきたいと思っております。
• 高岡委員　わかりました。あと、今、基準づくりの話を大久保委員と話していらっしゃいましたが、私どもは弁護士でも会計士でもないし、監査のプロでもないので、2,000事業について、シートを細かく見て、正確に判断できるかどうかというのは現時点で判断がつきかねます。むしろ、基準づくりのところ、つまり、どんな基準にもとづいて仕分けるのかというところの方がお役に立てるのかなと。学者としてはそう考えるのですが、そのあたりは環境省がつくられて、私どもは個別のシートが基準に沿っているかどうかをチェックするということでよろしいのですか。
• 田島環境副大臣　今日、ここに選定基準として一応、候補の○で四つ挙げさせていただいております、資料の５です。こういうポイントなのかなということで、きょうは提示をさせてもらったわけで、こういったものに照らし合わせながら、新美先生がおっしゃってくださったように優先順位ではなくて、こういうようなポイントで2,000ある中のここは絶対に皆さんが注目しますよねというようなことを絞って、この基準というふうに挙げさせてもらったものにそれを照らし合わせたときに良いかどうかというのは、また後刻、見ていただいた中で、これは外してもいいのではないのか、もっと他にもあるとかということがあれば、そこは考えなければならないと思うのですけれども。
• 高岡委員　紛らわしい言い方をしてすみません、公開プロセスで取り扱う事業の話ではなく、約2,000事業の評価シートの件です。何をもってどのように評価をするのかという基準は当然事前につくられると思うのですが、それは行政刷新会議側が作って、各省庁すべての事業をこの基準で切りなさいと下りてくるわけではないのですよね。
• 田島環境副大臣　一律ということはないと思います。
• 高岡委員　省内でつくるということですか。
• 田島環境副大臣　中でやれということですね。
• 梶原大臣官房会計課長　シートはつくりますが、使途を十分に確認して効率的に使われているかどうかを見ろと、検証しろという言われ方をしています。ですから、そういう意味では公開のところは一部、さっき言った判定、マル・バツ・三角みたいな判定をしなくてはいけないのですが、こちらの方については、どういったような形で判断をしていくのかということになりますと、ちょっとこれはまだ明確にはなっていません。行刷会議の示している目的に照らして、考えていくということになろうかと思います。それを一般的なルール化をするかどうか含めて、ちょっと検討をさせていただければと思います。
• 高岡委員　わかりました。では、また何か決まったら知らせてください。最後の１点は公開プロセスについてです。イメージ図を見ると、最後にコメントシートに記入するのは政府から送り込まれた方だけというふうに書いてありますよね。事前に、私たち３人の委員はレビューシートに基づき評価をし、公開プロセスの場で外部有識者、つまり、行政刷新会議の指名した外部コーディネーターの方がさらに話を聞いて再審査するような形でコメントシートに記入するということでしょうか。もしかしたら、私どもが、見直しなしと評価した場合でも、廃止と書く可能性もあるということですよね。
• 梶原大臣官房会計課長　これは、コメントシートに記入するのは外部有識者のみというのは、政府の人間はやらない。つまり、ここに今テーブルを囲んでいるのは全部このチームのメンバーなのですが、このチームのメンバーの中で先生方３人を除いて投票権限はありません。先生方プラス刷新会議から指名していただいた外部有識者の方々がマル・バツ・三角をつけるということでございます。
• 高岡委員　わかりました。図上だと、私ども委員はチームメンバーであって外部有識者扱いされていないように見えましたので。
• 梶原大臣官房会計課長　ここの「取りまとめ役（チームリーダー又はその代理）」というのが、副大臣だということを意味しておりまして、それでコメントシートに記入するのは外部有識者のみというのは、ここに副大臣がいらっしゃいますけれども、副大臣とその右側にいるチームメンバー、このお二方は投票権ありませんという趣旨でございます。
• 高岡委員　ありがとうございます。
• 大久保委員　今の公開プロセスの進め方で１点、お聞きしたいのですが、普通、事務事業評価などをやっていますと、一旦は外部有識者で否定的な結論を出しても、いわば敗者復活というような仕組みがあります。私たちがコメントを出しても、そのコメントに対する意見を改めてと聞いてみると、どんな意味があるのか、なるほどと思うようなこともあるわけです。今回も直ちにバツというよりも、できればバツがついたものでも何らかの形できちんと異議申立てのようなものができるような制度があるといいと思うのですが。この手続の中でなくても、一連のプロセスのどこかにあるといいと思うのですが。
• 梶原大臣官房会計課長　今の同じ資料のポンチ絵が書いてあるところの裏といいますか、表の方を見ていただきますと、公開プロセスの実施、一番最後でございます。３、公開プロセスの実施、中間取りまとめ等というところの、さらに最後の・でございますけれども、公開プロセスにおける取りまとめ結果を含め、行政事業レビューにおける結論は、予算編成過程における査定を拘束するものではない。これは査定という物の言い方をしておりますけれども、逆に言うと、それがそれですべて決まるというわけではなくて、それを参考にして予算を考えていくということだと私ども理解をさせていただいております。
• 桑田監査指導室長　ありがとうございました。本日のいろいろいただきましたご意見等を参考とさせていただきまして、次回の会議の準備に万全を尽くしたいと思います。
  　以上で、本日の議事はすべて終了いたしました。
  　なお、本日の議事概要については、メンバーの皆様にご確認をいただいた上で、後日、公開ということになりますので、よろしくお願いしたいと思います。
  　最後に、事務局から何かございますでしょうか。
• 梶原大臣官房会計課長　どうもありがとうございました。特に５月の下旬ということになりますと、結構、遠いようで近い話でございます。それと、どれだけ時間がかかるかわかりませんが、丸一日ぐらいはかかるのではないかと思ってございます。大変ご迷惑だと思いますけれども、日程の調整をさせていただければ大変ありがたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
• 桑田監査指導室長　それでは、これで第１回予算監視・効率化チーム会合を閉会いたします。本日はどうもありがとうございました。

午後１２時４４分　閉会

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