皇居外苑・北の丸公園の梅
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2016年02月22日No.6(北の丸公園グリーンアドベンチャー/子供用コース)
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2016年02月19日雨水(うすい)の頃に
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今日は、二十四節気のひとつ「雨水(うすい)」です。三寒四温という言葉のとおり、この頃になる春めいた日も少しづつ多くなり、春の気配を感じるような暖かな日も増えてきます。雨水の頃は、雪も雨に替わり、草木の芽が出始める頃とされています。北の丸公園でも早春を彩る花木がだいぶ咲き始めてきました。
<満作(マンサク)>
<シナマンサク>
<赤い花を咲かせるマンサクの園芸品種>
<ウメ>
北の丸公園では、ウメの花も見頃を迎え、野趣溢れる梅の木々の間を蜜を求めてメジロなどの野鳥が訪れています。
関東随一の梅の名所として名高い茨城県の水戸市では、1842年(天保13年)に水戸藩第九代藩主であった徳川斉昭によって造営され、金沢の兼六園や岡山の後楽園とともに「日本三名園」のひとつに数えられる庭園として知られる『偕楽園』などで、水戸の梅祭りが催されるそうです。
<河津桜(カワヅザクラ)>
みごろを向けたやや濃いめのピンク色をしたカワヅザクラの花は、桃源郷に咲く桃の花を連想させます。雨水の日におひな様を飾りつけると良い縁に恵まれると云えられている地方もあるそうです。子供たちを育む伝統的な行事は、大切に受け継ぎたいことのひとつですね。
<アズマヒキガエル(雄と雌の成体)>
北の丸公園の池では、数日前からカエル合戦が始まりました。日中も、池縁の浅瀬をよく観察すれば、産卵に集まってきたアズマヒキガエルたちに出会えます。
アズマヒキガエルは一昔前までは、東日本ではどこでも見かけるほどたくさんさん生息していたカエルですが、東京23区部では絶滅も危惧されるほど激減しているいきもののひとつです。かつて身近に息づいていた自然を代表するいきもののひとつとして"となりのトトロ"にもちらりと登場したカエルは多分この種類で、個人や学校ビオトープ等での保全活動が行われている例も多くあります。
一方では、東日本のアズマヒキガエルと西日本のニホンヒキガエルが、本来生息していない地域に人為的に持ち込まれ、元々その地域にいた在来種との雑種になってしまっている例も多数報告されています。減っているいきものを守ろうとした善意の放逐も含め、興味本位や無作為の行動による分布域外へのいきものの移入・放逐が、取り返しのつかない生物多様性の低下をもたらしています。
<アズマヒキガエルの卵塊>
北の丸公園の森や池は、東京都心に残された貴重な緑地となっている皇居周辺に生息しているアズマヒキガエルたちにとっても、命をつなぐために重要な生息地です。繁殖可能な成熟した大人のカエルになるには三年以上かかるため、無数に思える卵から孵ったたくさんのオタマジャクシも、産卵に戻ってこられるのはそのうちの僅か3%以下といわれています。たくさん生まれるオタマジャクシは、トンボの幼虫であるヤゴの食物としても重要で、アズマヒキガエルなどがいないとトンボもいなくなってしまいます。ようやく大きくなることが出来たカエルたちも、普段暮らしていた森から産卵場所の池に向かう途中に、車道でロードキルに遭ってたくさん命を落としています。
「採らない」こと、「放さない」ことの重要性をみんなが知ることが、野生のいきものを守るはじめの一歩です。北の丸公園の池で卵やオタマジャクシを見つけても、むやみに採ったり、どこかに放したりせず、生まれた場所で生きられるよう、みんなでそっと見守ってあげてください。
雨水の頃、奇跡のように受け継がれてきた小さな森のいきものたちを守るために。
2016年02月12日思いのままに
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立春を過ぎ各地から梅の便りが届いていますが、北の丸公園のウメも少しずつ咲き進んで来ました。
<桃色のウメ>
<うっすらと絞り咲きのウメ>
この2枚の写真のお花は、実は一本の木に咲いている梅の花です。
<咲き分けの様子(梅林)>
北の丸公園には、同じ木に紅い花や白い花、紅白混じり合った絞り咲きの花などを、枝によって咲き分ける梅の木が2本あり、花好きのお客様からは「紅い花と白い花が一緒に咲く梅の木はどこですか?」と毎年お尋ねいただくほどで、知る人は知る"隠れた人気者"です。
<白い花(武道館近くの木)>
<紅い花(武道館近くの木)>
咲き分けの梅としては"思いのまま"という園芸品種がよく植えられていますが、北の丸公園の咲き分け梅も、"思いのまま"でしょうか。
<咲き分けの梅(梅林内の木)>
<咲き分けの梅(武道館近くの木)>
北の丸公園の咲き枠の梅は2本とも少々元気がなくなっており、現在は支柱を添えられて養生中の姿です。下枝もあまりないため、咲き分ける花々を間近にはご覧いただけないのが残念ですが、みんなで大事にしていけば、また元気を取り戻して枝いっぱいに咲き分ける愛らし花を見せてくれることでしょう。
<梅にメジロ>
梅の木がまとまって植えられていることから"梅林"と呼ばれている一角では、甘い香りを辺りに漂わせながらポツリポツリと先進む早咲きのウメの木々の間をメジロの小さな群れが忙しそうに飛び回り、小枝に留まってはうれしそうに花の蜜をなめていました。
約50年前に森林公園として造営された北の丸公園では、園内に点在するウメやカンザクラ、ツバキなどのそばでしばらく静かに待っていると、どこからともなくメジロやシジュウカラ、ヤマガラ、エナガ、コゲラなどのさまざまな野鳥たちがやってきては、蜜をなめたり幹に隠れた虫をつついてみたり、まるで早春の森でピクニックを思いのままに楽しんでいるような様子を眺める事ができます。
皇居外苑(皇居前広場)の最寄り駅
運行状況や利用案内は、最寄りの各駅(二重橋前駅(東京メトロ千代田線、東京駅(東京メトロ丸ノ内線、JR)、日比谷駅(都営地下鉄三田線、東京メトロ日比谷線・千代田線)、大手町駅(都営地下鉄三田線、東京メトロ丸ノ内線・東西線・千代田線・半蔵門線)、有楽町駅(東京メトロ有楽町線、JR)、霞ヶ関駅(東京メトロ丸ノ内線・日比谷線・千代田線)、桜田門駅(東京メトロ有楽町線)(順不同))へお問い合わせください。
北の丸公園の最寄り駅
運行状況や利用案内は、最寄りの各駅(九段下駅(都営地下鉄新宿線、東京メトロ東西線・半蔵門線)、竹橋駅(東京メトロ東西線)、神保町駅(都営地下鉄三田線、都営地下鉄新宿線)、東京メトロ半蔵門線)順不同)へお問い合わせください。
北の丸公園近隣の文化施設等のご案内
近隣の文化施設等の開館・開園状況等については、各文化施設等(国立公文書館、科学技術館、日本武道館、千代田図書館、千鳥ヶ淵緑道、千鳥ケ淵戦没者墓苑、しょうけい館(戦傷病者史料館)、昭和館、東京国立近代美術館及び工芸館、皇居東御苑、三の丸尚蔵館、千鳥ヶ淵ボート場順不同))へお問い合わせください。
2016年02月04日立春の候
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今日は、二十四節気のひとつ「立春(りっしゅん)」です。暦の上では春となりましたが、北の丸公園のウメは、寒咲き品種の数本を除けば、ようやく蕾がほころび始めたところです。
<ウメ>
梅香る季節にはまだ早いようですが、枝先には丸い蕾が準備万端。日を追うごとにポツリポツリと花開いていきますので、今年のウメは長い期間楽しめるかもしれません。
<寒紅梅(かんこうばい)>
北の丸公園の一角に設けられている東京都心の気象観測点・北の丸公園露場(ろじょう)の傍らにぽつんと1本植えられている寒咲きの桃色のウメは、寒紅梅(かんこうばい)でしょうか。日だまりの中、咲き進んでいる寒紅梅を眺めていると、ひととき春爛漫の風情に包まれます。
<ソメイヨシノの冬芽>
日本気象協会や気象会社各社から今年の桜開花予想(第一回目)が発表されており、東京地方は今のところ概ね例年並み(3月26日前後頃)の開花という予想が多いようです。北の丸公園のソメイヨシノは、しっかりと冬芽に包まれ、万全の寒さ対策をしています。
立春を過ぎると日差しは日に日に強さを増し、早春の花々が少しづつ順繰りと咲き始めていきますが、まだまだ春とは名ばかりで、しばらくは厳しい余寒の日々が続きます。北の丸公園や皇居外苑へ春を探しにお越しの際は、暖かい服装でお出掛けください。
皇居外苑(皇居前広場)の最寄り駅
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北の丸公園の最寄り駅
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なお、2月7日(土)は、東京国立近代美術館と工芸館が無料観覧日です。
☆環境省では、冬、"寒いときには着る、過度に暖房機器に頼らない"という原点に立ち返り、暖房時の室温が20℃でも快適なスタイル"WARM BIZ"(ウォームビズ)"を呼びかけております。
2016年01月15日初霜、初雪、初氷
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この冬は暖冬傾向が続いていましたが、皇居外苑や北の丸公園がある東京都心部では、1月8日に初霜、12日に初雪、13日に初氷と、ここのところ冬の訪れを告げる便りが続々と届いています。
とりわけ13日は、最低気温が0℃を下回って今冬初めての"冬日"となり、初氷も観測されたため、気象情報や季節のニュースとして取り上げられていました。
<霜柱(しもばしら)>
北の丸公園内の植え込みにも霜柱が出来ています。
初霜(東京都心) 1月8日に観測(平年より19日、前年比で21日遅い記録)
<初氷(はつごおり)>
管理ヤードの水たまりに張っていた氷(13日朝撮影)です。
初雪(東京都心) 1月12日に観測(平年よりも9日、前年比で29日遅い記録)
初氷(東京都心) 1月13日に観測(平年より27日、前年比29日遅い記録)
<池の薄氷(うすごおり)>
公園内の池でも、浮島の上などに薄氷(うすごおり)が残っていました。
<東京都心の気象観測点・北の丸公園露場(ろじょう)>
露場脇に設けられているモニター画面では、観測情報(気温等)が表示されています。
露場の近くでは、例年よりもだいぶ早く咲き出したウメの花も咲いていますが、来週の大寒にかけてぐっと寒い日が続くようです。いよいよ冬も本番、皇居外苑や北の丸公園にお越しの際は、暖かい服装でお出かけ下さい。
生物季節観測「うめの開花日」(東京) 1月10日(平年より16日、前年比16日早い記録)
☆環境省では、冬、"寒いときには着る、過度に暖房機器に頼らない"という原点に立ち返り、暖房時の室温が20℃でも快適なスタイル"WARM BIZ"(ウォームビズ)"を呼びかけております。
2015年03月09日北の丸公園の自然
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今日は朝からしとしと霧のような雨が降り、気温もあまり上がらず、肌寒い一日となりました。
3月9日(月)の北の丸公園自然情報をお届けします。
花木園のカワヅザクラはほぼ満開となりました。
悠々と枝をのばし、美しく咲き誇っています。
清水門広場のカンヒザクラ。サンシュユと共に見頃を迎えています。
カンヒザクラのアップ。花びらは濃い紅色で派手ですが、咲き方は下向き、やや開く程度で控えめです。
気象観測地点(露場)近くの梅林。
白い梅の花は可憐で可愛らしいですが、紅梅は豪華な印象を受けますね。
事務所近く樹林地のトサミズキが開花しはじめました。
ふんわりとした花びらが特徴で、枝先にぶら下がるように咲きます。花びらと蕊(しべ)の、黄色と赤色のコントラスが綺麗。園内では樹林地の他に花木園の近く、公園西側でもご覧いただけます。
2015年03月02日北の丸公園の自然
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早いもので、3月に入りました。今日は、昨日の雨から一変、朝から青空が広がりました。
3月2日(月)の北の丸公園自然情報をお届けします。
気象観測地点(露場)周辺に植栽されている梅が次々と咲き出しています。付近を午前中に通ってみると、既にカメラマンの方が開き始めたウメの花を撮影されていました。
モデルは白梅とその蜜を吸うメジロ。せわしなく動き回るので、撮影できたときの喜びはひとしおです。
白梅の他に、濃い紅色も咲き始めています。すぐ隣には、以前に紹介した淡い紅色の梅が植栽されているので合わせてご覧下さい。
吉田茂像すぐ近くに植栽されているカンザクラは、今が見頃です。こちらも散策中のお客様が足を止めてカメラに収めていました。
カンザクラのアップ。
カワヅザクラは現在6部咲きほど。満開が楽しみですね。
清水門広場に向かうと、黄色と紅色のコントラストが目に飛び込んできました。
近くに寄ってみると、黄色はサンシュユの花で・・・
紅色はカンヒザクラの蕾の色でした。開花まで間もなくです。
牛ヶ渕をのぞいてみると、黒い体に白いおでこをしたオオバンの姿がありました。モノトーンがおしゃれですね。広いお濠内をすいすい移動して行き、すぐに見えなくなってしまいました。
2015年02月23日北の丸公園の自然
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本日は朝から寒さも緩み、日中はコートなしで過ごせる暖かさとなりました。
2月23日(月)の北の丸公園自然情報をお届けします。
午前中にモミジ林の側を歩いていると、あちこちから鳥達の賑やかな鳴き声が聞こえて来ました。立ち止まってバードウォッチングのスタートです。
まず最初に姿を見せたのはヤマガラ。木の実をクチバシに挟んで、「見て見て!」と言わんばかりの誇らしげな顔でこちらにやって来ました。
オレンジ色の腹が遠目にも目立つ、ジョウビタキのオスも現れて周囲の様子を伺っていました。ジョウビタキは渡り鳥なので姿が見られるのもあと一ヶ月ほどでしょうか。
「ギギギー」と特徴のある声で鳴きながら飛んできたのはコゲラ。キツツキの仲間の中では最も小さいサイズです。樹皮の下の虫を食べにやって来たようでした。
梅林で響く「チーチュルチーチュル」という鳴き声の主を探すと、ウメの蜜を吸い訪れたメジロと出会う事ができました。
現在6部咲きほどのカンザクラにはヒヨドリの姿が。こちらも蜜が目当てのようです。
田安門の近くへ行くと、足元に直径2から3ミリほどの小さなキュウリグサや・・
ホトケノザがありました。
管理事務所前のアカバナミツマタもようやく開花。これからこの小さな紅い花が球状にまとまって花開きます。北の丸公園を散策される際には、少しずつ近づく春を見つけて下さい。
2015年02月16日北の丸公園の自然
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2月も中旬となりました。徐々に膨らんできた花の蕾から、寒さの中にもどこか春の気配が感じられます。
2月16日(月)の北の丸公園自然情報をお届けします。
気象庁の気象観測地点(露場)のすぐ側に植栽されている紅梅です。青空と紅色のコントラストが綺麗。
梅林では、早咲きの白梅以外のウメも数本咲き始めています。
吉田茂像近くのカンザクラは、現在は三分咲きほどになりました。
先週ご紹介したカワヅザクラが、ようやく開花しました。カワヅザクラはオオシマザクラとカンヒザクラの自然交雑種。名前の由来は、静岡県河津町で発見された事から。
一見殺風景に見える通りですが・・・
枝先をよく見ると、カンヒザクラの蕾が少し大きくなっていました。3月上旬開花の見込みです。鮮やかな、濃いピンク色の花を咲かせます。
花木園で白いボケの花が一輪咲いていました。例年ですと、開花は3月中旬頃。隣には赤い花のボケが植栽されています。
牛ヶ渕の堤塘に点々と咲き始めた菜の花。「菜の花」という名前は、春によく見かける野菜などの黄色い花の総称で、正式名称は「セイヨウアブラナ」といいます。
2015年02月02日北の丸公園の自然
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二月に入りました。先週北の丸公園に降った雪は、現在も日陰にその姿を残しています。厳しい寒さが続く一方、園内では早咲きの桜の蕾が膨らんできていて、確実に近づく春を感じられます。
2月2日(月)の北の丸公園自然情報をお届けします。
管理事務所横の見本園に残る雪。日陰と日向の気温差を物語っています。
気象庁の気象観測地点(露場)の周りに植栽されている紅梅が開花しました。梅林(うめばやし)の白梅よりも、約一ヶ月遅れての開花となりました。
梅林の早咲きの白梅。7分咲きといったところ。
休憩所前のソシンロウバイ。甘い香りが風に乗って運ばれてきます。エサの少ないこの時期、お腹を空かせた鳥たちに食べられてしまう事もあるので、ご覧になる方はお早めにどうぞ。
清水門広場のシナマンサクが見頃となりました。太陽の光を浴びて、きらきらと輝く金色の花びらが綺麗です。
吉田茂像近くに植栽されているカンザクラの蕾。順調に膨らんできています。もう間もなく開花予定です。
北の丸公園グリーンアドベンチャー、子供用コースの設問6番を紹介します。
6番の木の全景です。
万葉のころから早春の代表花として親しまれてき落葉中高木です。北の丸公園では1月からぽつりぽつりと寒咲きの花が開花し、3月始めまで枝いっぱいに花を咲かせます。(2月15日撮影)
ヒント
○春早く、よい香りの白や紅の花が
○実から梅干しやお酒を作るよ。
○葉は薄く卵形で、小さなギザギザがあるよ。
6番の木は、白い花が咲く品種です。一重咲きの品種は花びらが5枚です。(2月15日撮影)
濃い紅色の花を咲かせる品種や・・・、
紅白咲き分けの花を咲かせる品種もあります。
この種類の木は、花を観賞する目的で改良された種類だけでも、白から紅色までさまざまな花色や八重咲きのもの、寒咲きから遅咲きまで揃っており、枝が枝垂れる種類等も含めて、非常に多くの品種が作り出されています。
熟した実の様子(写真は6月9日撮影)
花を愛でる庭木として植えられる他、実を取るための果樹として日本各地で広くに栽培されています。この果実は、日本独特のすっぱい塩漬けとして知られる「〇〇ぼし」や、果実酒としてひろく親しまれている「〇〇酒」等の原材料として日本の食文化を支える重要な農産品として重要で、手作りの〇〇干しや○○酒、ジャム、シロップ漬け、〇〇ジュースの材料として季節になると八百屋さんやスーパーマーケットに出回る旬の味として一般家庭でも広く親しまれています。
葉の様子
葉はやわらかく少し波打ちます。
樹皮の様子
古くなるとごつごつした樹皮が特徴になります。
花の蜜を吸いに来るメジロ
早春の虫の少ない時期に咲く花のため甘い香りで小鳥を誘い、蜜を提供するかわりに花粉を運んでもらいます。ウグイスやメジロなどがよく密をなめにくるため、春を表す慣用句として「〇〇にウグイス」という言葉もよく知られています。
北の丸公園にあるこの樹種は、この木の名所として知られる各地の庭園や寺社、果樹園等で見られるようなきちんと整えた姿ではなく、樹林に囲まれるような場所に植えられているため下枝も少なく、どちらかというと野趣あふれる姿のものが多いです。この樹種のように庭や畑等、人家の周りに植えられるような花木や果樹等も、都心に造られた里山的環境を形成するには必要な樹種のひとつといえます。お花を鑑賞するには少し難があるかもしれませんが、甘い蜜を求めて枝から枝へ野鳥が飛びまわる都会の森ならではの風景として、是非お楽しみください。
さて、この木の名前は何でしょう?
答えは、ぜひ北の丸公園に確かめに来て下さい。
☆コースのご案内や解答用紙のダウンロードは、北の丸公園グリーンアドベンチャーのご案内をご覧下さい。