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2018年8月 2日

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2018年08月02日ニホンカナヘビ(日本金蛇 日本蛇舅母)

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北の丸公園でよく見られるトカゲは、ニホンカナヘビとニホントカゲです。

(ニホンカナヘビ 2018.7.25撮影)

今回、偶然にバケツの中に入り込んだニホンカナヘビと出会いましたので記事にしたいと思います。

ニホンカナヘビは名前にヘビと付きますがトカゲの仲間です。

体の横に入っている白いラインとツヤのないくすんだ色の体で、体の7割にもなる長い尻尾が特徴です。

また、なぜトカゲなのに"カナヘビ"と呼ばれるのかは諸説ありますが、腹側が金色に見えるので金蛇(かなへび)という説や、親しみを込めて愛蛇(かなへび)という説などがあります。

細くて長い体から尻尾と、ちょろちょろと出す舌が二股に分かれているところが"蛇"のような印象を与えているのかもしれません。

(ニホンカナヘビ 2018.7.25裏側から撮影)

※バケツの中に入り込んだカナヘビを観察のために虫かごに移しましたが、撮影後に元の草むらに放しました。

ニホンカナヘビは日本だけに住んでいて、他の国では見られません。

日本では平野から山間部の草地などに広く分布しています。

北の丸公園は植物が多く、石垣や植込みも多いため、ニホンカナヘビが棲むには適した環境であると考えられます。

太陽が昇っている昼間に活動しますが、今の時期は早朝や夕方の涼しい時間帯によく見られます。

食べるものはクモ・バッタ類・ワラジムシなどですが自分の口くらいの大きさのものを好むようです。

ニホンカナヘビは、襲われた際にいわゆる"トカゲの尻尾切り"を行うことで有名です。

この点はニホントカゲと同様です。

今回観察したニホンカナヘビも尻尾切りをしたことがあったようで、再生中の尻尾が付いていました。

(ニホンカナヘビの尾 2018.7.25撮影)

※黄色い点線から右側が再生した尻尾

左右では尻尾の鱗が違うのが分かると思います。

点線より左側は鱗の尖った部分が目立ちますが、点線より右側の尻尾は鱗のとげが目立ちません。

尻尾切りをした後の尻尾は栄養がなくなるまで動き続けるため、本体から敵の目をそらす働きがあります。

しかし、一度切ってしまった後、尻尾は再生しますが、その尻尾は前よりも小さかったり、形がきれいではなくなってしまう上に尻尾の骨の構造が変わってしまうので、その後尻尾切りはできなくなってしまいます。

一度きりの身代わりといったところでしょうか。

ニホンカナヘビの繁殖は5月から8月にかけて行われ、湿度の高い草の根元などに楕円形の小さな卵を産み付けます。

親は産んだ卵を守ろうとはせず、卵は放置されますが周りから水分を吸収して大きくなっていき、1.5倍ぐらいの大きさになると殻を破って子供が孵化します。

(ニホンカナヘビの卵のイメージ絵図 実際は縦0.6cm 横1.0cm前後の大きさ)

卵は柔らかく親が守らないので、コオロギなどの他の生き物に狙われやすい状態にあります。

私たちが路上でよく見るニホンカナヘビは、こういった生まれる前からの生存競争を経て生き残ってきたニホンカナヘビ達なのです。

北の丸公園内でニホンカナヘビを見ることができるのは主に樹林地(芝生と露場の間)などです。

ニホンカナヘビは、動きがとても素早いですが、すぐ近くで止まってこちらの様子を伺うことが多いので、双眼鏡などの近付かなくても観察のできる道具がいいかもしれません。

環境省では暑い夏をCOOLに地球と人に優しくすごすためのホームページを開設しています。

(URL https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/index.html

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東京国立近代美術館では企画展・所蔵作品展のほか、「MOMATサマーフェス

7月20日から9月17日が開催されます。

東京国立近代美術工芸館では「こどもとおとなのアツアツこうげいかん」(6月19日から8月26日)が開催中です。

科学技術館では毎日たくさんのプログラムやイベントが行われています、詳細は科学技術館のサイトをご覧下さい。

国立公文書館では平成30年度 第2回企画展 「平家物語―妖しくも美しき―」が7月21日から9月1日の日程で開催されます。

昭和館では常設の展示のほか、「昭和館で学ぶ『この世界の片隅に』」7月21日から9月9日の日程で開催されます。

(順不同)

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