国民公園及び千鳥ケ淵戦没者墓苑

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バックナンバー2013

74件の記事があります。

2013年11月05日北の丸公園の自然

皇居外苑バックナンバー2013 / 北の丸公園ブログ / 秋の花

 本日は気持ちの良い秋晴れとなりました。園内の樹木はわずかに色づきはじめています。
 11月5日(火)の北の丸公園自然情報をお届けします。
(※画像をクリックすると拡大します。)

チャノキ
 チャノキの花が葉の裏に隠れるように咲いています。葉や茎は加工されて、緑茶やウーロン茶として飲用されます。

キチジョウソウ
 花は根元に咲き小さいので見つけにくいです。名前の由来は「めでたい兆し」や、「良い前兆」など。

ゴシュユ(実)
 国内にあるゴシュユはほとんどが雌木だそうです。実(み)は漢方として用いられ、頭痛や腹痛などに効果があります。

キカラスウリ
 以前紹介したキカラスウリが色付いてきました。武道館近くトイレ脇に植栽されています。是非ご覧下さい。

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2013年10月28日北の丸公園の自然

皇居外苑バックナンバー2013 / 北の丸公園ブログ / 秋の花

 本日は気持ちの良い秋晴れとなりました。
10月28日(月)の北の丸公園自然情報をお届けします。
(※画像をクリックすると拡大します。)

ツワブキ
 秋の訪れを感じさせてくれる、ツワブキの花が咲き始めました。蕗(ふき)の葉によく似た艶のある葉である事から「つやぶき」と呼ばれ、それが変化してこの名になったようです。花言葉は「困難に傷つけられない」。

コノテガシワ
 青白く、コンペイトウのような形をした実を沢山つけています。葉は鱗が重なっているように見えるヒノキ科独特のものです。

ピラカンサ
 西大通りのピラカンサの実が赤く色付いてきました。バラ科なので枝にはトゲがあります。ご覧になる際は十分にお気を付け下さい。

クヌギ
 クヌギのどんぐりの帽子(殻斗)にはもじゃもじゃとしたものがついています。以前紹介したマテバシイの帽子は表面が鱗状です。種類によって異なるので、是非観察してみて下さい。

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2013年10月21日北の丸公園の自然

皇居外苑バックナンバー2013 / 北の丸公園ブログ / 秋の花

本日も昨日に引き続き、上着を一枚羽織らなければ肌寒い日となりました。
 10月21日(月)の北の丸公園自然情報をお届けします。
(※画像はクリックすると拡大します。)

タイワンホトトギス
 ユリ科のタイワンホトトギスが咲き始めました。花びらの斑点模様が鳥のホトトギスの胸の模様に似ている為、この名がつけられたようです。中国では斑点が油の染みに見えることから「油点草」ともいいます。

ゲンノショウコ
 古くから胃薬や下痢止めとして煎じて飲まれてきました。残存果実が御輿の飾りに似ている事から、「御輿草(みこしぐさ)」の別名もあります。

シャリンバイ
 枝の分岐する様子が車輪のスポークに似ている事、花が梅花に似ている事からこの名がつきました。奄美大島では大島紬(おおしまつむぎ)の染料にシャリンバイの樹皮が使われるそうです。

サンシュユ
 秋には光沢のある赤い実がつく事から、「秋珊瑚(あきさんご)」とも呼ばれます。見た目はグミの実に似て美味しそうですが、渋みが強く、そのままでは食べられません。乾燥させ、果実酒として飲まれることはあるようです。

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2013年10月17日(再掲)皇居外苑濠の水質と新濠水浄化施設について

皇居外苑いきもの / お知らせ / バックナンバー2013 / 環境保全の取り組み / 皇居外苑ブログ

 皇居外苑濠の水質改善は、皇居外苑にとって以前からの大きな課題です。これについては、近年東京都などと連携を図りアオコとの大量発生を解消する取組を進めています。特に、この4月からはこの取組のなかで重要な役割を担う新しい濠水浄化施設の運用が始まりました。
 ここでは、お濠の水質と水質改善の取り組みについて紹介したいと思います。(図面は、クリックすると拡大できます)


1.皇居外苑濠の概要
 旧江戸城には、本丸を中心に幾重にも濠が巡らされていました。皇居外苑には、それらのうち12の濠があり、その中には、皇居を見渡す眺望の美しい桜田濠、サクラの名所として知られる千鳥ケ淵なども含まれています。(写真1参照)


写真1 桜田濠

 かつて外苑濠には、玉川上水からの水が供給されていましたが、昭和40年にはその水供給が停止され、以降は水源をもっぱら雨水に頼る状況になりました。
 一方で、外苑濠には長年にわたり周囲からの落葉等が流れ込むとともに、一定の雨が降ると東京都の合流式下水道から下水が雨水とともに濠に流入する状況が続いてきました。このような中で、外苑濠の水質は徐々に悪化し、夏から秋にかけてアオコの大量発生が見られるようになっています。


写真2 千鳥ケ淵のアオコ


2 これまでの水質対策
 環境省は、以上のような状況を受け、アオコの大量発生の解消を目標として
、濠水質の定期的調査、東京駅地下工事中の湧水の導水(工事実施時に一時的実施)、首都高速からの雨水補給(継続)、発生したアオコの回収などの取組を行ってきました。
 それらの中でも中心的な取組として、平成7年度には、濠水を浄化、循環させる濠水浄化施設を稼働させました。
 この施設は、プラスチック製の特殊な濾過材によってアオコを除去する「循環濾過処理方式」という方式で、一日最大14000トン(実績値)の水を処理する能力があります。


写真3 既設の濠水浄化施設

 外苑濠は、皇居西側の半蔵門付近を分水嶺として、桜田壕→桔梗濠・凱旋濠→日比谷濠の系統と半蔵濠→千鳥ケ淵→大手濠→日比谷濠の系統の2系統に別れています。
 濠水浄化施設は、最下流の日比谷濠付近に設置され、濠から取水し、浄化した水をポンプで上流に送り、桜田壕と半蔵濠に放流しています。放流した水は、そこから下流の濠を巡り、再び日比谷濠に戻ってくることになります。(図1参照)
 既存の浄化施設は、平成7年から平成24年までの18年間、概ね4月から11月の間、運転されてきました。


図1皇居外苑濠の位置及び濠水の系統


3.外苑濠の水質の現状
 濠水浄化施設の稼働により、外苑濠の水質は一定の改善を見せています。
 以下の表1は、既存の濠水浄化施設の稼働(H7)の前後18年間の濠の平均水質を比較したものですが、透明度、COD、クロロフィルa、全窒素、全リンのいずれも改善傾向を示しています。
 また、ここ5年間(H20~24)では、COD、クロロフィルa、全リンが改善を示しているのに対して、全窒素については、水質の悪化が見られます。
 
表1 皇居外苑濠の水質の状況 (※1)



※数値は、8濠(桜田濠、日比谷濠、蛤濠、桔梗濠、清水濠、牛ヶ淵、千鳥ケ淵、半蔵濠)に対して、年4回(2月、5月、8月、11月)実施した水質調査の結果を平均である。
※2 クロロフィルaについては、S56~H6のデータ


 各濠の状況を詳しく見ると、桜田濠、蛤濠などについては水質が改善されアオコの大量発生はほぼ解消されました。
 その一方で、千鳥ケ淵、その下流にある清水濠、大手濠等では水質の改善傾向は見られるものの、依然としてアオコの大量発生が見られる状況が続いています。これは、千鳥ケ淵へ雨天時の合流式下水道からの越流が影響していると考えられています。

 現在の外苑濠の水質については、以下もご覧下さい。

各濠における主要な水質項目の平均値(H20~24年度)



各濠における水質の推移(H20~24年度)





4 新濠水浄化施設について
 環境省は、依然としてアオコの大量発生が見られる状況を改善し、濠の計画的管理を進めるために、平成22年に皇居外苑濠管理方針及び水質改善計画を策定しました。これは、東京都が下水道から濠への越流を平成27年までに原則防止する対策を進めていることを受けたもので、計画に基づき当面実施する対策と下水道対策の効果と併せて平成27年度から数年程度でアオコの大量発生を解消し、その後も必要に応じて中長期的な対策を実施していくこととしています。 
 この当面実施する対策の中でも中心的な対策となるのが、新しい濠水浄化施設の整備です。
 既存の浄化施設は平成7年度から運用され、一定の水質改善を果たしましたが、近年は設備の老朽化等のために機能を充分発揮できない状況が見られました。
 このため、後継となる新しい浄化施設を整備することとし、平成22年度に基本計画を作成、平成24年度末に竣工し、平成25年4月から運転を開始しています。(写真4参照)
 新しい浄化施設は、既存の施設の隣に整備し、濠からの取水、浄化した水の濠への送水などは既存の施設を使用しています。


写真4 新濠水浄化施設


 新しい浄化施設は、高速凝集沈殿方式という方式を採用しています。
 これは、アオコなどの汚れを、凝集剤という薬品でフロックと呼ばれる塊を形成し、それを細かい砂と一緒に沈降させて、きれいな水と分離するという方法です(図2 参照)
 新しい施設は、既存の浄化施設に比べ設備がコンパクトになり、一方で、浄化性能が高く、一日あたり2万tの濠水を浄化することができます。これは、これまでの施設に比べて約40%の向上となっています。
 環境省では、今後、濠水浄化施設の効率的、効果的な運用方法を検討、実施し、都の下水道対策、また、その後の中長期的な対策と併せて濠水質浄化に取り組んでいきます。


図2 新しい濠水浄化施設の仕組み


※本記事は平成25年9月4日に当ホームページに掲載した記事を同内容で再掲したものです。

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2013年10月15日北の丸公園の自然

皇居外苑いきもの / バックナンバー2013 / 北の丸公園ブログ / 秋の花

 近づいている台風を予感させるように、午後になるにしたがって雨脚が強まってきました。
10月15日(火)の北の丸公園自然情報をお届けします。
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オオミゴロモ
 サザンカの園芸品種、オオミゴロモが咲き始めました。ツバキの花と似ていますが、サザンカは花びらが一枚ずつ散り、ツバキは花ごと地面に落ちます。

クロガネモチ
 モチノキに似て、葉が乾くと鉄色になることからこの名がつきました。金持ちに通じることから、縁起の良い植物とされているようです。現在は綺麗な赤い実がびっしりとついています。

トベラの実
 異臭のある枝葉を、節分の鬼よけとして扉に挟んだ事からこの名がつきました。実(み)はこれから薄黄色に色付き、割れるとねばねばとした種が出てきます。

アオサギ
 大きな体とゆったりとした動きは優雅な印象を受けますが、性格はとても神経質です。エサを探しに、園内の池に立ち寄ったようです。

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2013年10月07日北の丸公園の自然

皇居外苑バックナンバー2013 / 北の丸公園ブログ / 秋の花

 午前中は曇り空でしたが午後からは晴れ間も見えだし、散策するお客様の姿も増えてきました。
 10月7日(月)の北の丸公園自然情報をお届けします。
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キンモクセイ
 キンモクセイが満開になりました。園内の至る所で独特の甘い香りがし、秋を感じさせてくれます。花の開花時期は短いので、お早めにご覧下さい。

サルビアレウカンサ
 以前紹介したサルビアレウカンサが見頃を迎えています。薄紫色の柔らかそうな穂が揺れる様に、訪れたお客様も足をとめてのんびりと眺めていらっしゃいました。

ウメモドキ
 秋が深まる頃に落葉し、赤い実だけが残ります。小鳥の好物で、熟すとすぐ食べられてしまうのでお早めにご覧下さい。

シロウメモドキ
 ウメモドキに比べると花も実も白く、あまり目立たない為うっかり見落としてしまいがちです。注意してご覧下さい。

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2013年09月30日北の丸公園の自然

皇居外苑バックナンバー2013 / 北の丸公園ブログ / 秋の花

9月最後の日となりました。朝晩の冷たい空気に秋が深まっていくのを感じます。園内では、色付いた木の実や落ちているどんぐりを眺めながら散策するお客様の姿が見られました。
 9月30日(月)の北の丸公園自然情報をお届けします。
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チカラシバ
 花木園中程で、チカラシバがふさふさと穂を揺らしながら群生しています。根が非常に強く、なかなか抜けない事からこの名がつきました。

ヤブツバキの実
 以前紹介したツバキの実が割れ、黒い種が顔をのぞかせています。ひとつの実からとれる種の数は1~6個とまちまちです。

ハゼノキの実
 実からロウが採れるため、昔から栽培されているウルシ科の落葉高木です。紅葉が美しいので庭木としても人気がありますが、体質によってかぶれる事もあるようです。

マユミの実
 以前紹介したマユミの実が薄ピンク色に色付いてきました。これから秋が深くなるにつれて色が濃くなり、中から赤い綺麗な実が出てきます。

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2013年09月24日北の丸公園の自然

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 9月も残りわずかとなりました。お彼岸を過ぎて暑さも落ち着き、過ごしやすい気候が続いています。セミの声もいよいよ小さくなってきました。季節の変わり目、体調を崩されないようくれぐれもお気を付け下さい。
 9月24日(火)の北の丸公園自然情報をお届けします。
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ツルボ
 ユリ科シラー属です。「scilla(シラー)」はギリシャ語の「skyllo(有毒)」が語源となっていて、地下茎部分が有毒であることが属名の由来のようです。淡い薄紫色の花が穂状に咲く様は、なんとも可愛らしいですね。

アツバキミガヨラン
 アツバキミガヨランの花が咲き始めました。学名「ユッカ・グロリオーサ」。淡いクリーム色をした釣り鐘上の花を咲かせています。

モッコクの実
 以前紹介したモッコクに、実がなっています。つやのある葉と赤く色付いた実が綺麗ですね。やがて果皮が裂け、赤い種子が出てきます。その種子を鳥たちが好んで食べるようです。

アキアカネ
 一般的に「赤とんぼ」と呼ばれるトンボの一種です。トンボといえば季節は秋を思い浮かべますね。ですが、実際にはゴールデンウィーク頃から飛んでいます。園内芝生広場では何種類かのトンボを観察することができますので、秋の散策に是非お越し下さい。

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2013年09月17日北の丸公園夏の植物

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 台風18号は北へと移動し、本日はすっきりとした綺麗な青空が広がっています。園内ではレジャーシートを持参されるお客様が見られ、からっとした気持ちの良い季候の中でピクニックを楽しまれていました。
 9月17日(火)の北の丸公園自然情報をお届けします。
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スイフヨウ
 花木園中程で、スイフヨウが咲き始めています。花の色が白から赤へ変化するところを酔っ払いに例えたことが名前の由来となっています。写真は午前中に撮影したものです。

 午後に再び訪れてみると、ピンク色へと変化していました。色が変化する理由は、花に含まれているアントシアニンという色素の働きによるものと言われています。一日花であるため、夕方から夜にかけて紅くなり、翌日には萎んでしまいます。

ヒガンバナ
 彼岸の頃に咲く花、ヒガンバナが咲き始めました。昔、中国から渡来したものが広がったと言われています。根には有毒成分を含みますが、毒を抜いて粉にし、食用にされたことから「マンジュ(饅頭)バナ」の別名をもっています。

マテバシイ
 園内では6種類のドングリを見ることができます。写真のドングリはブナ科「マテバシイ」で、ころころと地面にたくさん落ちていました。

コカマキリ
 小ぶりで、鎌足の後ろ側にある黒斑点が特徴のカマキリです。一般的には茶褐色ですが、まれに緑色のものもいるようです。

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2013年09月09日北の丸公園の自然

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本日は朝から青空が広がり、爽やかなお天気となりました。
過ごしやすい気候の為か、園内ではベンチで読書や休憩をされる方、お友達とウォーキングを楽しまれる方など、たくさんのお客様がお見えになっています。
 9月9日(月)の北の丸公園自然情報をお届けします。(※画像をクリックすると拡大します。)

タマスダレ
 純白で美しい花を「玉」に、葉が集まっている様子を「簾(すだれ)」に例えてこの名がつきました。6枚の花弁は上向きに開き、整った花の形が印象的です。
 雨のあとで一斉に咲き始めるところから、別名「レインリリー」と呼ばれています。

サルビアレウカンサ
 武道館近くの休憩所脇で、サルビアレウカンサが咲き始めました。
紫色のがくはやわらかな雰囲気をもっていますね。花びらは白や薄ピンクで、がくから伸びるようにつきます。

別名は「アメジストセージ」、「ベルベットセージ」などがあります。

カンガレイ
 池の畔に植栽されています。名前だけ聞くとピンと来ませんが、漢字は「寒枯藺」と書き、冬に枯れた葉を残すイグサの意味だそうです。

センニンソウ
 種子につく白く長い毛を「仙人の髭」に見立ててこの名がついたという説がありますが、実際の由来は判明していません。一見害のない可憐な花に見えますが、全草に毒をもっています。

ガマ
 10~20㎝の雌花穂の上に雄花穂がつながってつく、多年草の植物です。池の中央にある橋の脇に植栽されています。まるでフランクフルトのような、なんともユニークな形をしていますね。

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