ビルは“ゼロ・エネルギー”の時代へ

ニュース

ここから本文です。

公共建築物のZEB化実現に関する意見交換会(札幌)報告

公共建築物のZEB化を含む大幅な省エネルギー化を図ることを目的として、環境省地球環境局地球温暖化対策課地球温暖化対策事業室主催による意見交換会が開催された。

日 時
平成31年1月21日(月)13:30~16:30
場 所
TKP札幌南口カンファレンスセンター「カンファレンスルーム3D」
(札幌市中央区北4条西3丁目1番地札幌駅前合同ビル)
参加者
自治体(4名)
開催主体
環境省地球環境局地球温暖化対策課地球温暖化対策事業室
実施機関
三菱総合研究所環境・エネルギー事業本部

プログラム

(1) 挨拶、趣旨説明 冨田氏(環境省)13:30~13:50

  • 環境省北海道地方環境事務所より、本意見交換会の趣旨及び環境省のZEB実証事業と政策について説明が行われた。

(2) 公共建築物のZEB化・省エネ改修等の課題 西山氏(三菱総研)13:50~14:10

  • 三菱総合研究所より、各地方公共団体の担当者から意見聴取し抽出された公共建築物のZEB 化・省エネ改修実施上の課題について説明が行われた。

(3) 公共建築物のZEB関連技術動向 小柳教授(北海学園大学)14:10~15:15

  • 寒冷地は断熱対策が重要であるといわれているが、全てのエネルギー用途で省エネを実施することが重要であると紹介された。
  • 今後、ZEBの普及に寄与する技術として、AIやクラウド技術を活用したエネルギーマネジメント技術とエネルギー消費の内訳を推定するディスアグリゲーション技術が紹介された。

(4) 古平町庁舎におけるZEB化の課題と解決策 古平町 15:25~15:55

  • 現古平町役場庁舎は昭和2年に建てられた道内最古の庁舎である。これを建て替え、複合施設(図書館、地域交流センター、地域防災センター、役場庁舎)としてZEBを導入する予定である。
  • 道内には設備の知識がある設計業者が少なく、苦労をした。現在はデザインビルド方式で設計・施工業者を選定した段階である。
  • 補助事業を活用すると交付税措置を受けられないため、補助率によってはインセンティブになりにくいこと、複合施設では複数の補助金を組み合わせる必要があり簡素化が求められることなどが紹介された。
  • 参加自治体からは、ZEB補助金以外の補助制度や地方債の活用・組み合わせ方法等について質問があった。

(5) 美幌町庁舎におけるZEB化の課題と解決策 美幌町 16:00~16:30

  • 美幌町は夏は暑く冬は寒く、北海道の中でも厳しい気象条件である。この条件でZEB化が実現できれば道内の他地域への普及にもつながると期待している。
  • 寒冷地でのZEB化には疑問があったので、基本設計段階で複数のパターンをシミュレーションし、可能であると判断した。
  • ZEB Readyを計画しているが、将来的には太陽光発電を導入することでNearly ZEBを達成したいと考えている。
  • EHPを導入するとwebプログラムで数字がよくなるが、寒冷地の建物で、直接外気を熱源としたEHPだけで暖冷房するのみでは寒くなる懸念があったため、熱交換器と電気式ヒートポンプとボイラーを外調機に組み込み、外気を温めてから、EHP、地中熱HPによる暖房を行っていることが紹介された。

参加いただいた地方公共団体(順不同)

・砂川市 ・ニセコ町 ・その他(1地方公共団体)

ページ先頭へ