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[S-4 温暖化の危険な水準及び温室効果ガス安定化レベル検討のための温暖化影響の
総合的評価に関する研究]
2.影響予測の高度化及び経済評価に関する研究
2−2健康面からみた温暖化の危険性水準情報の高度化に関する研究

5) 節足動物媒介性感染症の発生に及ぼす地球温暖化の影響予測に関する研究[PDF](414KB)

 国立感染症研究所

 

 ウイルス第一部

倉根一郎

 昆虫医科学部

小林睦生

 寄生動物部

大前比呂思

 <研究協力機関>

 

 国立感染症研究所

 

 ウイルス第一部

高崎智彦・小滝 徹・柴崎謙一

 昆虫医科学部

二瓶直子・駒形 修・斉藤一三・津田良夫

 感染症情報センター

大日康史

 岡山大学大学院・環境学研究科

石川洋文

 岩手県環境保健研究センター

 

 地球科学部

佐藤 卓・松本文雄・安部隆司

  [平成17〜21年度合計予算額]100,150千円
(うち、平成21年度予算額 20,641千円
※予算額には、間接経費を含む。

[要旨]

 地球温暖化が節足動物媒介性感染症に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。具体的には、以下の3つの目的を持って研究を進めた。(1)デング熱等の媒介蚊であるヒトスジシマカに関し、分布域が地球温暖化によってどのように拡大するかを明かにする。 (2)地球温暖化等の気候変動が、最も重要な2種類の蚊媒介性ウイルスある日本脳炎ウイルスの活動に及ぼす影響を明らかにする。(3)地球温暖化等の気候変動がマラリアの流行に及ぼす影響を明らかにする。デング熱およびチクングニヤ熱の媒介蚊と知られているヒトスジシマカの東北地方における分布域を詳細に検討し、分布確認地域と未確認地域における気象学的要因を解析し、分布可能な気象要因として年平均気温11℃以上の条件を明らかにした。また、デング熱およびチクングニヤ熱の流行する可能性のあるリスク地域がより広範に拡がったことが明らかとなった。蚊媒介ウイルス感染症である日本脳炎は現在日本においては比較的患者数の少ない感染症であるが、夏期日本のほぼ全域においてウイルスの活動が見られる。日本脳炎ウイルスの活動を直接的に反映すると考えられるブタの日本脳炎抗体獲得状況の解析から、日本脳炎ウイルスの活動と夏期の平均気温、最高気温、最低気温と各年の最終検査日の日本脳炎ウイルス抗体陽性率には正の相関がみられた。地球温暖化とマラリアの流行拡大については、平均気温が3℃上昇し年平均気温が20℃に達すると、九州や四国の一部も温度条件からみたコガタハマダラカの生息可能地域に入るが、植生や土地利