研究成果報告書 J98F0420.HTM

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[F−4.生物多様性保全の観点からみたアジア地域における保護地域の設定・評価に関する研究]

(2)生物多様性評価のための地理情報システムの応用に関する研究


[研究代表者]

 

建設省国土地理院地理地殻活動研究センター

 

地理情報解析研究室長

●政春尋志

[建設省国土地理院]

 

地理地殻活動研究センター地理情報解析研究室

●政春尋志、黒木貴一


[平成8年度〜10年度合計予算額]

29,423千円

(平成10年度予算額9,279千円)


[要旨]

 マレーシア国タマンネガラ(Taman Negara)保護区及び中華人民共和国シーサンバンナ(Xishuangbanna)地区メンヤン(Mengyang)保護区において、生物多様性の保全のためのGISの応用に関する研究を行った。数値地図データ、野生動物の生息データ、リモートセンシングデータなどを収集し、これらのデータをGISで解析して、野生動物の潜在的な生息可能地域の評価と推定を行った。
 タマンネガラ保護区では、様々な野生動物の生息地域のデータベースを構築した。地形図のデータからDEM(数値標高モデル)を作成し、地形を解析した。DEMを用いて保護区の標高、傾斜、起伏の分布を求めた。対象動物としたアジア象の糞の分布と地形の分布を、GISを用いてオーバーレイし、アジア象の生息地域の地形条件を解析した。また象の生息地域と河川との位置関係を解析した。象の生息地域の地形条件と河川までの距離の条件を用いて、GISにより象の生息地域を推定した。
 メンヤン保護区では、中華人民共和国の共同研究者が行った研究成果をもとに、行政区や保護区の位置、アジア象の分布、標高、河川、植生、土地利用などに関する数値地理情報を用いて、GISによるオーバーレイ解析から、象の生息地域の植生、地形、河川との関係などを検討した。


[キーワード]

野生生物、生息地域、地理情報システム(GIS)、生物多様性