研究成果報告書 J98B0810.HTM

検索画面に戻る Go Research



(522KB)

[B−8.地球温暖化に係わる対流圏オゾンと大気微量成分の変動に関する研究]

(1)対流圏オゾン分布の地域特性、季節変動要因の解析


[研究代表者]

 

環境庁国立環境研究所・地球環境研究センター・総括研究管理官

●井上元

[環境庁国立環境研究所]

 

地球環境研究グルーブ温暖化現象解明研究チーム

●町田敏暢

地球環境研究センター総括研究管理官

●井上元

(委託先)

 

東京大学

●秋元肇


[平成8〜10年度合計予算額]

24,408千円

(平成10年度予算額8,066千円)


[要旨]

 東アジアのリモート地点における地表オゾンの変動は、一般に長距離輸送によっ支配されており、その濃度と季節変動は大陸性清浄気塊、大陸性汚染気塊、海洋性気塊などによりに特徴づけられることが分かった。北東アジアにおける大陸性清浄気塊および大陸性汚染気塊中の地表オゾン濃度は、それぞれ春季及び夏季に最大となり、これらの特徴はヨーロッパにおいてこれまで報告されているものに対応するが、その濃度はヨーロッパに比較して約10ppbv程度高い。また、我が国に到達する大陸性汚染気塊中でのリージョナルなオゾン生成量は、夏季には約20ppbvに達することが分かった。一方、東南アジア大陸部における地表オゾンの変動は、雨期と乾期の気塊の交替によって支配され、雨期にはインド洋海洋性気塊による極めて低いオゾン濃度が、乾期にはリージョナルなバイオマスバーニングに起因する高濃度のオゾンが出現することが分かった。


[キーワード]

対流圏オゾン、地表オゾン、東アジア、大陸性汚染気塊、バイオマスバーニング