研究成果報告書 J98A0440.HTM

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[A−4.紫外線の増加がヒトの健康に及ぼす影響に関する疫学的視葉を中心とした研究]

(4)免疫・感染症分野における紫外線照射影響の実験的ならびに疫学的解析


[研究代表者]

 

国立感染症研究所

●山本紀一

厚生省国立感染症研究所ウイルス工部

●山本紀一

獣医科学部

●浅野敏彦

生物活性部

●鈴木和男

[研究協力機関]

 

日本医科大学微生物・免疫学教室

●渡理英二

[研究委託機関]

 

九州大学医学部皮膚科学教室

●安元慎一郎


[平成8〜10年度予算額]

18、000千円)

(平成10年度予算額6、000千円)


[要旨]

 免疫・感染症の分野に疫学をどのように取り入れることが出来るか一つの試みを行った。厚生省の取りまとめた2つの資料(ツベルクリン反応の全国調査及び伝染病流行予測調査報告書によるワクチン接種抗体調査)をもとに全国紫外線照射推定量と突き合わせ、自然暴露がヒトの免疫機能に影響しているかどうか解析を加えた。
 紫外線が感染症に影響を及ぼすケースを探索し、マウスのマラリヤ感染が紫外線の影響を強く受けることを見いだした。またその免疫的背景について解析を加えた。
 免疫・感染症の研究の過程で照射マウスの血液について2、3の新しい知見が得られた。これらは直ちに免疫・感染症と結びつくものでないが、紫外線照射と得られた現象の背景を結びつけるメディエイターは共通で有ることも考えられ、紫外線照射による現象解明の一つのアプローチとして研究の必要性が少なくない。またこれら自体を切り離しても紫外線照射が血液の多くの性状に大きな変化をもたらすことが一般的に起こっていることを示しているものと考えられ、光血液生理学(Photohematophysiology)というジャンルの確立を提唱したい。


[キーワード]

全国紫外線照射量、ツ反、マウスマラリヤ、IFN-γ、光血液生理学