研究成果報告書 J94B1613.HTM

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[Ｂ−１６．地球温暖化抑制のための汚水・廃棄物処理処分システムの確立と評価に関する研究]

（１）汚水・廃棄物の処理処分に伴う温室効果ガス発生量、有効利用可能エネルギー量、リサイクル可能資源量の評価と解析に関する研究

�Ｋ篶�地からのメタンガス回収・有効利用に関する研究


[研究代表者]

　

国立環境研究所

●稲森悠平

（委託先）

　

東北学院工学部

●遠藤銀朗


[平成４〜６年度合計予算額]

６，５１６千円（平成６年度予算額　２，３１１千円）


[要旨]

　地球温暖化の主要な原因ガスの一つであるメタンを含むガスを大量に発生する廃棄物埋立地は、温暖化ガスの発生源として無視することができないと考えられる。本分担研究の目的の一つは、廃棄物埋立地から発生するメタンおよび二酸化炭素の発生ポテンシャルを定量的に評価することである。さらに、温暖化への効果が等モルあたり二酸化炭素の２０倍以上といわれるメタンを、廃棄物から回収可能なエネルギー資源として有効に利用した後に二酸化炭素として大気にもどすことによる、温室効果ガスの実質的な発生削減量を評価することを目的とした。また、廃棄物埋立地から発生するメタンの有効利用によって達成されると考えられる化石エネルギー資源の温存効果についても検討した。
　本分担研究は３年間に亙ってなされ、初年度である平成４年度においては、従来の分析データに基づいて一般廃棄物の組成を模擬した人工モデルごみを作成し、嫌気生発酵による廃棄物のガス化のための条件について回分実験を、また従来の埋立地から発生するメタン等の温室効果ガスの発生ポテンシャルについて埋立地を模擬した室内規模のカラム実験を行った。平成５年度には、室内規模カラム実験によって廃棄物埋立地から発生するメタンを有効に利用することを目的として、発生量を増大させるための新しい廃棄物埋立方式について検討した。また、従来方式の埋立地と比較して発生するメタンのエネルギー資源としての有効利用の可能性について調査した。最終年度である平成６年度における研究では、コントロールされることがなく回収されることがなかった従来型の廃棄物埋立地から発生するメタンを、前年度までの研究によって明らかになった埋立工法および埋立地管理方法によって回収し、それを代替エネルギー資源として有効に利用した場合のエネルギー回収可能量と、結果的に達成可能な地球温暖化の削減効果について解析的に評価した。


[キーワード]

温暖化防止、廃棄物埋立地、メタン、回収、有効利用