研究成果報告書 J94B0210.HTM

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[B−2.メタン・亜酸化窒素の放出源及び放出量の解明に関する研究]

(1)廃棄物処理場からの放出量の解明に関する研究


[研究代表者名]

 

国立公衆衛生院

●田中 勝

[厚生省 国立公衆衛生院]

 

廃棄物工学部 

●田中 勝、井上雄三

廃棄物処理工学室

●松澤 裕

最終処分工学室

●大迫政浩

地球環境衛生学部 環境評価室

●渡辺征夫


[平成2〜6年度合計予算額]

24,318千円(平成6年度予算額6,319千円)


[要旨]

 我が国または世界各地の廃棄物処理施設から排出される温室効果ガスを推計するため、ごみ焼却施設、し尿処理施設、合併処理浄化槽、一般廃棄物最終処分場から排出されるメタンおよび亜酸化窒素の排出特性および排出フラックスを観測した。廃棄物あたりのガス放出の原単位である排出係数は、メタンについて、焼却施設で29.7〜742g−CH4・ton-1、し尿処理施設で4.0〜6.0g−CH4・L-1、また、亜酸化窒素について、焼却施設で115〜144g−N2O・ton-1、し尿処理施設で<0.01g〜630N2O・L-1と評価された。これらは施設の種類で変化した。また、ガス化モデルと文献値を用い、一般廃棄物最終処分場からのメタン排出量を推定した。埋立地からの1990年におけるメタン放出量は日本で130〜520Gg−CH4・yr-1、世界で54Tg−CH4・yr-1と評価された。現在までの研究をまとめ、わが国で1990年に廃棄物処理施設から排出されたメタンおよび亜酸化窒素量は、それぞれ390〜770Gg−CH4・yr-1、4.7−5.3Gg−N2O・yr-1と推定された。


[キーワード]

地球温暖化、メタン、亜酸化窒素、排出分析、廃棄物処理施設