研究成果報告書 J93B1710.HTM

検索画面に戻る Go Research



(735Kb)

[B−17 電気自動車の普及促進による二酸化炭素排出抑制交通システムヘの転換に関する研究]

(1)電気自動車の導入分野別に要求される性能と機能の定量化


[研究代表者]

運輸省 交通安全公害研究所  ●阿部次雄

[運輸省 交通安全公害研究所]

交通公害部

原動機研究室

●成澤和幸・佐藤辰二・林田守正

 

計測研究室

●小高松男・小池章介・塚本雄次郎

 

燃費性能研究室

●野田 明・阪本高志・佐藤由雄・山本敏朗

 

音響研究室

●田中丈晴・村上孝行・坂本一朗


[平成3〜5年度合計予算額]

28,493千円

(平成5年度予算額 10,181千円)


[要旨]

 本研究では、電気自動車への転換が可能と考えられる自動車の利用分野別に、要求される車両性能ならびに機能を明確にするための手法を検討した。
 このため、自動車の利用分野別に要求される車両性能を定量化するための解析アルゴリズムの検討をおこない、乗用及び貨物運送用の各代表車両を用いて各種道路条件のもとで走行実態調査を行なった。この結果から、道路条件別の走行実態を定量化する手法を検討し、次に車両走行時にエンジンが発生したエネルギー量を計算することにより、同一走行条件を電気自動車に置き換える場合の性能要件を探った。また、電気自動車の導入で重要となる、1充電あたり走行距離の見積もり予測に必要な走行距離あたりの発生仕事率を算出し、道路走行条件別にその数値を明らかにした。
 さらに、これらのデータから車両の消費電力、回生電力、航続距離、損失エネルギー、電力回生効率等をシミュレートするプログラムを開発した。本プログラムを用いて、一般的な技術を応用した小型電気自動車で通勤走行を行った場合の電力消費量をシミュレーションにより計算し、定速走行状態との差異や制動時の電力回生について考察し、航続性能を評価した。その結果、小型電気自動車は比較的短距雛の通勤の用途に適合し、大気汚染の深刻な大都市圏の通勤用車両として活用できる見通しが得られた。


[キーワード]

電気自動車、走行モデル、シミュレーション、石油エネルギー代替