研究成果報告書 J93B1510.HTM

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[B−15 アジア太平洋地域における温暖化対策分析モデル(AIM)の構築に関する研究]

(1)アジア太平洋地域における温室効果ガス排出・吸収モデルの構築に関する研究


[環境庁 国立環境研究所]

地球環境研究グループ 温暖化影響・対策チーム

●森田恒幸・甲斐沼美紀子・増田啓子・李 東根

(委託先等)

 

京都大学工学部

●松岡 譲

 

東京大学生産技術研究所

●鈴木基之・迫田章義

 


[平成3〜5年度合計予算額]

65,690千円

(平成5年度予算額22,759千円)


[要旨]

 アジア太平洋地域において温暖化防止対策を総合的に推進するためには、この地域の各国から排出されあるいは吸収される温室効果ガスの量を国際的調整メカニズムを考慮しながら予測し、排出削減の方策を導入した場合の効果を明らかにする必要がある。さらに、アジア太平洋地域におけるわが国の貢献策の効果も分析する必要がある。これらの予測及び評価のためには、総合的なシミュレーション・モデルの開発が不可欠である。
 本研究は、アジア太平洋地域の温室効果ガスの排出量及び吸収量を推定するAIM/emissionモデルを構築することを目的としている。このモデルは、この地域の国別又は地域別のエネルギー消費量、農産物生産量及び土地利用変化を予測し、国際間でエネルギーや農産物の需給を調整することにより、世界規模のモデルとアジア太平洋地域のモデルを統合化するものである。温室効果ガスの排出に関する各国モデルについては、従来のエネルギー需要モデルに省エネ技術の選択モデルを組み込んで、エネルギー価格とエネルギー効率改善との関係を詳細に分析できるプロトタイプモデルを開発し、このモデルを日本、中国及びインドネシアに適用して、それぞれの国の温暖化対策の効果を評価した。また、これらの国別モデルを統合化する温室効果ガス排出モデルについては、部分均衡タイプの世界モデルをベースにして多地域モデルを開発するとともに、既存の各種現象モデルをリンクして開発した温暖化現象モデルとこれらの排出モデルを統合化した。


[キーワード]

地球温暖化、アジア太平洋地域、シミュレーション・モデル、温室効果ガス、エネルギー・モデル、省エネルギー技術