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[キーワード]雲微物理量、人工衛星、フーリエ型分光計、エアロゾル間接効果、赤外放射特性

[B−4 能動型と受動型リモートセンサーの複合利用による大気汚染エアロゾルと雲の気候影響研究]

(3)衛星データとモデルによる雲・エアロゾルの研究

  1)可視・赤外イメージャー及びフーリエ型分光放射計による雲・大気推定の研究[PDF](3,944KB)

  東京大学気候システム研究センター
  大気モデリング分野


今須良一

<研究協力者>

 

  ロシア ウラル州立大学

Vyacheslav Zakharov

  東海大学

中島孝

  [平成14〜18年度合計予算額] 21,495千円(うち、平成18年度予算額 3,999千円)

[要旨]

  本サブサブテーマの研究目的は、エアロゾルによる雲微物理特性の変化を検出するために必要なリモートセンシングデータの解析手法を開発し、実際の観測データの解析によりエアロゾルの間接効果量を推定するために必要となる統合データセットを作成することにある。
  人工衛星搭載の可視・赤外イメージャーによる観測については、まず雲微物理量を抽出するための自動処理システムの開発を行った。このとき、雲レーダーやライダーなどの能動型センサーデータを組み合わせて用いることで衛星観測データの検証を行い、より高精度な解析技術を確立することができた。その技術を用いて、雲微物理量の全球的な空間分布を得ることができた。特に東アジアを中心とした地域については雲物理量データセットの集中的な蓄積を行った。さらには非静力学大気モデルとの比較が行えるようシステムを改良した。衛星データ利用の最終段階としては、受動型と能動型のセンサーの複合利用による雲の特性の理解に役立つ低コストな領域規模の衛星データの整備を実施した。これらのデータを用いた解析からは、水雲の光学的厚さと有効半径について、インド洋や北半球北部の大陸沿岸、大陸東岸などにおいて、エアロゾル量と雲粒粒径との関係に顕著な特徴みられるという結果が得られ、本研究で得られたデータセットの有用性を示すものであった。
  一方、赤外放射場の直接観測の重要性を示す目的でフーリエ型赤外分光放射計による大気観測手法を導入した。まず、放射環境場の計算に重要な気温等の鉛直分布、および、窓領域における雲の赤外放射特性を求める手法を開発した。実際の地上観測結果からは、雲レーダーで見えない雲でも赤外放射場には大きな影響を与えることや、気温場の直接測定の重要性、また雲物理量解析手法としての有効性が示された。