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[F―4 高度情報・通信技術を用いた渡り鳥の移動経路と生息環境の解析および評価に関する研究]

(1)衛星画像とGIS手法を用いた渡り鳥生息地の環境解析と変化予測に関する研究

独立行政法人国立環境研究所

 

 

  社会環境システム研究領域

田村正行・島崎彦人

[平成13〜15年度合計予算額]

 平成13〜15年度合計予算額 48,828千円
 (うち、平成15年度予算額 16,364千円)
 ※上記の予算額には、間接経費6,501千円を含む

[要旨]

 衛星追跡データに基づき,コウノトリの潜在渡り経路網を生成し,繁殖地から越冬
地までの渡り経路網の接続性解析を行った.そして,中国東部の渤海湾沿岸に位置する中継
地が消失した場合,渡り経路が断片化し,揚子江中下流域の越冬地が地理的に孤立するとの
予測結果を得た.この結果に基づいて,渡り経路の接続性を維持するために,中国渤海湾沿
岸の中継地を優先的に保全すべきであると結論した.また,中空間分解能衛星リモートセン
シングデータを用いて,重要中継地におけるコウノトリと重要越冬地におけるタンチョウの
環境利用を解析し,各生息地を構成する重要な環境要素を明らかにした.さらに,高時間分
解能衛星リモートセンシングデータを用いて,コウノトリの潜在生息地の広域分布推定を行
うとともに,渡り経路全域の環境変化を抽出する新たな手法を開発した 。

[キーワード]

 リモートセンシング、衛星トラッキング、渡り鳥、湿原、東アジア