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[A−10 衛星データを利用したオゾン層変動の機構解明に関する研究]

(5)3次元化学輸送モデルを用いたオゾン破壊量の定量化に関する研究

独立行政法人国立環境研究所

 

 

  成層圏オゾン層変動研究プロジェクト

衛星観測研究チーム

中島英彰

  成層圏オゾン層変動研究プロジェクト

オゾン層モデリング研究チーム

秋吉英治

  大気圏環境研究領域

大気物理研究室

菅田誠治

  社会環境システム研究領域

情報解析研究室

横田達也

名古屋大学大学院環境学研究科

 

神沢 博

[平成13〜15年度合計予算額]

 平成l3〜15年度合計予算額 50,898千円
 (うち、平成15年度予算額 13,185千円)


[要旨]

 本研究では、CCSR/NIESナッジング化学輸送モデルを開発し、北極渦崩壊後のN20とオゾ
ンの変動を計算した。計算結果はILASによる観測データとよく一致した。N20による変動からは、
極渦崩壊後の極渦起源の空気の混合過程が明らかとなり、また、春季の極域および中緯度の下部
成層圏のオゾン濃度は、冬季の極渦内で起こるオゾン破壊のみならず、その後のNOによるオゾン
破壊過程とそれらの輸送効果が複雑に関与していることがわかった。化学輸送モデルを用いたオ
ゾンのトレーサー実験から、オゾンの極渦内化学破壊量を見積もった。1997年の化学オゾン破壊
量は、2月下旬から4月上旬にかけて急増したが、これは、時間閾値解析法による解析で、北極渦
発達後極端に極渦内外輸送量が少なかった時期に対応していることがわかった。

[キーワード]

 オゾン破壊、化学輸送モデル、極渦、成層圏、時間閾値解析法