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[C−4 酸性・酸化性物質に係る陸域生態系の衰退現象の定量的解析に関する研究]

(6)陸域生態系衰退に関する研究者ネットワークの構築による調査解析


独立行政法人国立環境研究所

 

 国際室

清水英幸

 環境研究基盤技術ラボラトリー 環境生物資源研究室

戸部和夫

 (財)日本環境衛生センター酸性雨研究センター

鈴木克徳(平成ll〜12年度)
佐瀬裕之・松田和秀


[平成11〜13年度合計予算額]

 平成13〜15年度合計予算額 14,787千円
 (うち、平成13年度予算額 4,758千円)

[要旨]

 東アジア地域における酸性・酸化性物質の生態系への影響を総合的に把握するために重要な、陸域生態系分野の研究者のネットワーク構築を推進した。
 中華人民共和国北京市で開催された陸域生態系分野(特に土壌・植生分野)の専門家会合「東アジアでの酸性雨の生態系への影響モニタリングに関するワークショップ」に専門家を派遣した。本ワークショップでは、当該分野の技術的課題に加え、東アジアにおける研究者のネットワーク化についても議論され、その重要性が確認された。この結果はワークショップ・サマリーとしてまとめられ、今後ネットワーク構築に重要である各国の専門家をリストアップした。また、酸性・酸化性物質の陸域生態系への影響を評価する上で重要となる森林への乾性沈着フラックス測定に関し、現地の研究者とのネットワークを構築するとともに、研究フィールドを特定し、今後の共同研究の基礎を築いた。
 東アジア諸国に陸域生態系に係わる日本人研究者を派遣し、各国の研究者との技術的・研究的討論を通して、研究者ネットワークの拡充を行い、またこのネットワークを活用して、東アジア4カ国(ベトナム、フィリピン、マレーシア、タイ)における当該分野の調査・研究状況に関する情報を収集するとともに、本研究プロジェクトの紹介を行った。さらに、今後共同研究を進めていく上で、重要なコンタクトパーソン(研究者)を特定化した。なお、研究者ネットワークの活動を通じて、今後東アジアに展開すべき研究テーマの一つとして、酸性・酸化性物質に対する植物感受性に関する研究を特定化した。当面の課題として、モンゴルのような乾燥・半乾燥地域における植物感受性に関する研究の重要性を指摘した。


[キーワード]

 酸性・酸化性物質、陸域生態系、東アジア、研究者ネットワーク、植物感受性