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[B−11 地球温暖化による生物圏の脆弱性の評価に関する研究]

(3)森林生態系の脆弱性評価に関する研究

た郵林生態系の脆弱性評価


独立行政法人森林総合研究所

 

 

海外森林研究領域

海外森林資源保全研究室

松本陽介

四国支所

 

垰田 宏

立地環境研究領域

養分環境研究室

重永英年・溝口岳男・長倉淳子

立地環境研究領域

土壌特性研究室

吉永秀一郎

立地環境研究領域

土壌資源評価研究室

伊藤江利子・大貫靖浩

立地環境研究領域

チーム

赤間亮夫

植物生態研究領域

樹木生理研究室

上村 章・原山尚徳・石田 厚

森林昆虫研究領域

昆虫生態研究室

井上大成

森林昆虫研究領域

チーム

大河内勇

関西支所

 

藤田和幸・上田明良・浦野忠久

東北支所

 

志知幸治


[平成11〜13年度合計予算額]

 平成ll〜13年度合計予算額 24,124千円
 (うち、平成13年度予算額 6,469千円)

[要旨]

わが国の森林の約40%に相当する約1,000万haはスギ・ヒノキ等の単純一斉林造林地である。これらの林は生物多様性が低いため生態系としての自律機能に乏しく、気候変動、病虫害等による影響を受けやすいことが危倶されている。本研究では、スギ林衰退の原因が高温ストレスと乾燥(水分)ストレスであるとの作業仮説をたて、気候変動シナリオにもとづいた100年後のスギ林環境を予測し、スギ衰退危険度マップを作成することを目的とした。そのため、以下の5つの個別研究を行った。スギカミキリの飼育実験の結果、産卵に日長は影響しないため温暖化影響は温度だけで可能なことを明らかにした。また、マツノマダラカミキリの生息可能地域の予測を行った結果、100年後にはオホーツク海沿岸まで北上する可能性が示めされた。関東平野で樹木衰退調査を行った結果、空気が乾燥する土地で土壌の保水能力の低い土地ほどスギが衰退していることを明らかにした。さらに、スギ針葉の光合成・蒸散速度を定量的に評価し、高温域では光合成速度の低下が大きいこと、温度の上昇に対応して蒸散による水分消費量が増大することを明らかにした。いっぽう、世界農林業センサス、環境庁植生図、林野ニタリング事業の調査データを用いたスギ林分布の標準メッシュデータを作成し、局地気候変化シナリオデータと、本研究で得られた成果を用いて、全国のスギ林について100年後の衰退程度を推定した。その結果、スギの非適地面積は現在約1%であるが、100年後には約10%に増加すると推定された。


[キーワード]

 スギ人工林、地球温暖化、樹木衰退、脆弱性、水ストレス